あれから1年

去年の夏、人間ドックで見つかった謎の腫瘍。特定して診断がつくまで半年近くかかった。診断がついたのが去年の昨日。それから数日は気持ちが重いくせにふわふわとして食事も味がしない、喜怒哀楽の調整が壊れた感じだった。

その時のある人に宛てたメールが残っており、読み返してみた。当時の私はかなり落ち込み、自分がすぐに死んでしまう、とまで考えていたことを思い出した。(で、1年経ったけどまだちゃんと生きてる!)

近いという理由で精密検査をした大学病院ではほとんど症例が無いらしく治療方針もなんとなく不安で、すぐに専門医のセカンドオピニオンを得た。餅は餅屋。私の症状にどう対処すべきか、医師も看護師もその道の、その病気のプロという感じの医療機関での治療が始まった。おそらく一生ついてまわる病気と付き合いつつ、長く生きるための治療、をいま続けている。

ある人に言われたことでいまも時折思い出すことがある。「今、病気に気づいて自分の命(余命)について真剣に考えるようになったことは、健康で何も考えずに毎日を暮らしていたときより明らかに有意義だと思います」という言葉。

ほんとうにそう思う、みんないつかは死ぬ。ほとんどの場合自分では選べない、わからない。毎日死を覚悟して生きることはないけれど、(苦しすぎる)、いつも「今日やりたいことは今日やる」「会いたい人には会えるときに会う」「言いたいことは言っておく」を続けていきたいと思う。

それがままならないこのコロナの状況はなんとももどかしいけれど、それでも、できることはしたい。

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