心の折り合いをつける 履中天皇十 神話は今も生きている ことの葉綴り七二三
寅の月の巳の日+お大師さまご縁日
おはようございます。二月二十一日(月)。毎月21日は、真言宗を開かれた空海こと弘法大師さまのご縁日。
暦は、六曜が、「先負」で午後が吉。万事に平静を心がけて控えめで過ごしたい日。十二直は「平」で、物事が平等円満に、平らかになる日。お祝い事、相談ごと、引っ越し、移転、地固め、柱立て、壁塗り、建築などすべて障りなし。
“平”が重なりますね。
二十八宿の「危」、ものを修理したり工事したり、壁塗りに吉。今だと、壁紙の張替え、模様替えなどよさそう。
吉日は「巳の日」とご神事に関することの吉日の「神吉日」。
「巳の日」は、金運・財運によいい。弁財天さまのおつかいの巳は、脱皮することから長寿にもいい。
寅の月に巳の日と、金運にご縁がありそう💛。弁財天さま毘沙門てんさま、七福神へのお参りいいですね。
今週も、一粒万倍日に「天皇誕生日」の祝日と続きます。
<神話の物語マガジン>
最新マガジン「仁徳天皇さまの物語」追加しました。宜しくお願いします。
<第十七代履中天皇さまと兄弟>
履中天皇さまには、三柱の弟の御子がいました。
謀反を起こし、難波の宮を焼き払った次男の墨江の中津王。
三男の水齒別命は、兄の天皇に「邪な心はない」と、証明するために、墨江の中津王の家臣で、隼人の曾婆加里に、「次兄を殺せば、大臣に取り立てる」と、出世の約束を持ち掛けて、謀叛を起こした次兄の命を奪いました。
そして、長男の天皇に報告するために、大和へと向かいますが、自分が命じたこととはいえ、出世のために主君を殺した曾婆加里を信じることができませんでした。
けれど、約束を守らないと、自身にも「信」がないことになる……と、思案の末、驚くべき行動に出たのです。
難波と大和の境の二上山の登山口で、水齒別命は、
「今日はここに泊り、まず曾婆加里を大臣に就任する儀礼をおこない、その祝いの宴をもとう」と、仮の宮を建てて、大臣の儀礼をおこない、家臣たちに、曾婆加里への拝礼をおこなわせました。
そして、大きな大きな盃で、歓びの中、祝い酒を飲んでいる曾婆加里の首を斬り落としたのです。
そして家臣たちにこう告げます。
心の折り合いをどうつける?!
「大和には、明日のぼっていこう」
そして、その地は、「近飛鳥」河内の飛鳥とよばれるといいます。
水齒別命は、どんな思いだったでしょうか。
家臣として主君を裏切った曾婆加里の「信義」を、どうしても信じられませんでした。
大臣に取り立てれば、いずれ、私も次兄と同じように裏切られて命を奪われ矢もしれぬ……という疑念。
それでも、次兄の命を奪えば、手柄として「大臣に取り立てる。共に天下を治めよう」という約束を反故にしてしまう、自分自身の信なき心も受け入れがたいものだったのでしょう。
そこで、苦し紛れのように、手柄をたてたことを認め大臣に取り立てる「約束」は守り、家臣たちの前で儀礼をおこなった上で、主君(次兄)の命を奪った曾婆加里を殺め、未来の“裏切り”を阻止し、自らの命を守ったのでしょう。
きっと、そうすることで「心の折り合い」を、自分の中でつけたのではないでしょうか。
私たちも、生きていると、人と人との間で、いろいろな想いが交錯しちゃうことありますよね。
この場合は、あまりにも極端な例になりますが、心にわきあがる想いを1つ、1つ確認し認め、受け止めていくことは大切ですよね。
自分の心に嘘をつけないのは、自身自身だけですものね。
では、また次回へ。
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