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神様も”失敗”して成長した 八百万の神様の魅力 ことの葉綴り 其の十二

八百万の神様の魅力


「人生に失敗がないと 人生を失敗する」

こんにちわ。 ”サボ”ってしまい、半年ぶりの投稿になります。

さて、先日お参りした神社のポスターに、そう綴られていました。

日本の神話『古事記』に登場する八百万の神様って、キリスト教やユダヤ教の一神教の神様と違って、神様それぞれに、完璧ではなく不完全さもあり、とっても人に近く愛すべき魅力にあふれています。

たとえば、””日本初”の夫婦喧嘩をしたり、兄弟ケンカもしたり……。


天照大御神さま 姫神の”ひきこもり”から唯一の太陽神様への成長

伊勢の神宮におまつりされている、太陽の神様・天照大御神さまも! というと驚くかもしれないけれど。

日の女神の天照大御神様。荒ぶる”問題児”弟神の須佐之男命(スサノオノミコト)が、高天原を訪れようとしたとき、弟が”乗っ取り”しにきたと、”勘違い”をして、戦をするための扮装姿で出迎えました。

須佐之男命は、「清く明き」心と身の潔白を証明しますが、その後も、高天原でやりたい放題の大暴れ。天照大御神の神聖な田んぼを壊すわ、秋祭りをおこなう斎殿を汚し、天照御大神の機織りの御殿に 神馬をさか剥ぎにして屋根を破り投げ込んで、そして服織女が亡くなってしまったのです。

そこで、天照大御神は、あまりのショックと怒りから、どうしたか?

弟神と戦うのではなく、そう、天岩戸に”ひきこもって”しまわれました。

日の神様の天照大御神様が石屋戸の中に籠ってしまわれたことで、天上界の高天原からも、地上からも光が失われ、暗黒と混とんだけになり、災いが次々と起きていきます。

そこで、八百万の神々が、会議をして力を合わせてそれぞれの役割を果たして、「お祭り」をおこないました(これはまた別のときに)。

八百万の楽しそうに歌い踊る笑い声を、「なんだろう?」と不思議に思った天照大御神様。

「あなたより尊い神様がいるので、皆んなが笑ってます」が、そっと岩戸をひらいた瞬間、その手をぐっとひっぱられて外にでたのです。

そして、天上にも地上にも、日の光が蘇り、よろずのものの命も復活し、世の中に秩序が戻り、天照大御神様は、正真正銘、太陽の大神様になられたのです。

岩戸に”こもる”までは、”不良”の弟神に翻弄され傷つくこともあり、

でも正面から向き合うのではなく”こも”ることも経験された。

そうした受難の経験から太陽の大神様へと変容・成長されたのでした。


私たちの人生にも、傷つくことや、正面から向きえないこと、

そして引きこもりたいこともある。

失敗だってつきものだ。

でも、経験は尊い。

成長させて、一回りも二回りも大きく変容させてくれる。

天照大御神様だけじゃない。

日本の神話には、そんな神様がいっぱい。

それをしばらく紹介していこうと思う。

人生の”失敗”は生きる力、そのヒントになると思うから。

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ー次回へ。



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