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采女の少女に褒美を 雄略天皇二二 神話は今も生きている ことの葉綴り八一六

寅の日+天神様のご縁日

おはようございます。お元気ですか? 今日もお天気よく夏日になりそうですね。
五月二十五日(水)の暦は、六曜は「仏滅」で、勝負なしの日とされますが、十二直は、物事を納めいれる「おさん」で、買い物、五穀の取り入れによい日。二十八宿も、物品の仕入れ、買い物、取引、設備の工事、お祝い、旅行に吉の「しん」。そして、金運招来「寅の日」です。また母が子を慈しむように天が人々を慈しむ「母倉日
そして毎月二十五日は、天神さまのご縁日です。
お近くの天神さまへのお参りいかがですか?(^^)
今日も早速、神話の物語に入ります。
現在は、第二十一代、雄略ゆうりゃく天皇さまの物語。
また、波乱の多かったご即位されるまでの物語はをこちらです。


天皇さま上機嫌の御歌

ある年の「新嘗祭にいなめさい」を終えたあとの酒宴でのことでした。
天照大御神さまはじめ神々に新穀を捧げて感謝する宮中でもっとも大切なご神事を祝う宴で、大盞おおさかずきの御神酒に落ち葉が入ってしまったことから、激怒された天皇さま。
盞を差し出した伊勢の采女うねめの少女を切り殺そうとされますが、その少女が、咄嗟に、天皇を、神代の国造りになぞらえて称える歌を詠んだことから、お許しになられました。

それをご覧になっていた、大后おおきさき若日下王わかくさべのみこさまも、続けて歌を詠まれて、御神酒をお勧めになり、気持ちをなだめられたことから、宴は無事に進んでいきました。

気持ちが落ち着かれ、御神酒に酔われ気分がよくなられた雄略天皇さまも、御歌を詠まれます。

ももしきの 大宮人おおみはひとは 
鶉鳥うづらとり 領巾ひれ取りけて
鶺鴒せきれい 尾行おゆき合へ
庭雀にはすずめ うずすまり
今日もかも さかみづくらし
高光る 日の宮人みやひと
事の語言かたりごとも これをば

礎固く築かれた大宮に、仕える女官の采女うねめたちは、
鶉のように、白い領布ひれを掛けて
鶺鴒せきれいが尾を動かして交るように、行ったり来たりして、長い裳を引いていて、
庭の雀たちのように、集まり群がり
今日もまた酒宴を開いているらしい
天に光輝く日のように、照り輝いている、
女官の采女うねめたちは……
事の次第の語り伝えは、かくの通りである。

もう上機嫌ですね~よかったですね。


伊勢の采女うねめの少女に多くの褒美

ここまでの、伊勢の采女うねめの少女大后おおきさき若日下王わかくさべのみこさま、そして雄略天皇さまの御歌は、「天語歌あまがたりうた」と呼ばれる歌曲で、物語風の歌だそうです。
命乞いから読んだ歌で、天皇さまに許され、皇后さまが、さらに場を和ませられて、さいごは、天皇さまも、同じ「天語歌あまがたりうた」を読まれ、一件落着、となったわけですね。

で、で、で、怒り狂い命まで奪おうとされた雄略天皇さまですが、伊勢の采女うねめの少女の賢さ、勇気、まっすぐな心を、この酒宴当日に、大いに褒められてて、多くのものをお与えになったのです
雨降って地固まる? 
伊勢の采女うねめの少女、本当によかったですね。

この年の新嘗祭の豐樂とよあかりの酒宴は、まだ続いていくのです。
お次は何が起こるのでしょう?


―次回へ。


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