神さまはそこに在る 伊邪那岐・伊邪那美さま⑫ことの葉綴り。其の六三
おうちの神様に、ありがとうを。
おはようございます。
神様も失敗をして成長した物語……
“経験”は人の生きる力を養っていく……。
超サボり屋の私が、今朝もnoteに向かいます。
今は、国生み・神生みのくだりで、漢字が多く読みにくいかもしれませんが、どうぞお付き合いくださいませ。
さて、初のご夫婦神となられた
伊邪那(いざな)岐(ぎ)・伊邪那(いざな)美(み)さま。
私たちが暮らす「国生み」をなされて
さらに、その国土に、八百万の神様を
「神生み」なさっていきます。
(神さまの名前が続くので、漢字が多いけどご了承を)
最初に、これまで成し遂げたことを讃える神
「大事忍男神」さまをお産みになられました。
次には、石や土、砂の神さまをお産みになり
これは、私たちが暮らすための
土地を整備されたといえます。
そして戸の神さま、屋根の神様、
家や門を守る神「大屋毘古彦」さまをお産みになります。
この大屋毘古神さま、この「ことの葉綴り。」に
すでに登場していらっしゃいました。
それは……大国主命さまのシリーズで(^^)
兄の八十神たちに迫害されたときに
母神さまから頼まれて、
木の国にいらした、大屋毘古神さまが
大国主神さまをお助けして、
須佐之男命さまのいる根の国へと逃してくださった神様。
まさに、“守り神”さまですね。
さらに、嵐や台風、雨風が吹いても
家が壊れないように守ってくださる神さま。
私たちが命をしのぐための
家屋の成りたちが示されています。
“おうちで過ごそう”の今、
このおうちの神さまにも、
ありがとうございます
と、ご挨拶してみてはいかがでしょう。
八百万の神さまは、シェアがお上手!
続いて、この地球の大自然の神さまを
お産みになっていきます。
海、河口、川、
そして私たちが口にする水の神さま。
次に、風の神さま、
志那津都比古神(しなつひこのかみ)
伊邪那岐さまが国土にかかる朝霧を
息でふきはらったときに誕生されました。
次に、樹木や木の神さまの
久久能智神(くくのちのかみ)。
木の神様として、今でも家を建てる
上棟祭や新宅祭の神様とされています。
そして山の神さまがお生まれになります。
大山津見神(おおやまつみのかみ)。
やまつみとは、
山もお持ちになり坐す(います)ということなのです。
さらに、野をつかさどる神
鹿屋野比売神(かやのひめのかみ)をお産みになりました。
他のお名前もあり、野椎神(のづちのかみ)
そして、山の神さまと野の神さまが
それぞれに、お仕事を分担されて
次の神さまをお産みになります。
これもいいですよね。
絶対的神がすべてを成すのではなく
それぞれの神さまが、
お役目をシェアされて
それぞれのお役目を全うされる。
神話の神さまのように、私たちも
一人で無理して頑張ることはないと思いませんか?
初のご夫婦神の伊邪那岐・伊邪那美さま
自然の神さまも、それぞれのお役目の分担。
神々の生成を通しても
何かを成すときには
一人の力では決してないこと。
それぞれに、使命があり
それを全うすることが
この宇宙に、地球に、自然界への
貢献と調和になっていくことを
教えてくれています。
まさに、シェア!
森羅万象すべて神さま
そして、山と野の神さまは、
まず、山と野の狭くなったところや土をつかさどる
天之狭土神(あめのさづちのかみ)と
國之狭土神(くにのさづちのかみ)
次には、山と野の空気中の霧をつかさどる
天之狭霧神(あめのさぎりのかみ)と
国之狭霧神(くにのさぎりのかみ)
次に山野の渓谷や谷間をつかさどります
天之闇戸神(あめのくらどのかみ)
國之闇戸神(くにのくらどのかみ)
そして、これは山野に陰になり、
渓谷に霧がかかり迷うことを現すのではないかと言われている神
大戸惑神(おほとまとひこのかみ)と、
大戸惑女神(おほとはみめのかみ)
これの神さまたちは、
山野の土、霧、渓谷、山蔭と
すべて山と野に関係されています。
海、水、風、木、山、野
美しい里山の風景、
そのもの
そのどれもが、伊邪那岐・伊邪那美さまがお産みになった
神さまなのです。
森羅万象のすべてに
神さまは宿っていらっしゃる。
神さまは共に在る
私たちは、“人間中心”に生きることが
「あたりまえ」になってしまっています。
自然のはたらき、一つ一つに
神さまがいらっしゃることを
忘れてしまっています。
若葉美しい五月
おうちで過ごしながらも、
おうちの神さま
暮らしている土地の神さま、
食べ物一つ一つの神さま、
窓を開けて、新鮮な空気を入れて
風の神さま
太陽の、月の、星のかみさま、
空を見上げて、
流れゆく雲を眺めて
植物やお花に水をあげながら……
一つ一つの自然に宿る
神さまを感じてみませんか?
お声をかけて
お話してみませんか?
普段気づかないけれど
共に暮らしている
目にする風景の中にも
神さまはいっぱい。
気づかなくても
ずっと、そこに在り
いらっしゃる。
お茶の美味しい季節です。
一服しながら、
ほっとして
おうちでも感じられる神さまに
ごあいさつしてみてはいかがでしょうか。
そして、次回、伊邪那美さまは
火の神さまをお産みになって……
悲劇が訪れます。
―次回へ
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