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風香る五月、神様の衣替え ことの葉綴り。其の七四

五月のお祭り……来年を心待ちに!


こんにちは。超サボり屋が、今日もお仕事と仕事の合間、noteに向かえました。よかった~ほっ(^^)いつも、お読みいただきありがとうございます。 母の日が終わり、五月も半ばに入りましたね。

この季節には例年ですと、全国でさまざまなお祭りがおこなわれます。

出雲大社の例祭
今年の奉納行事は取りやめです。

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賀茂御祖神社(下鴨神社)さんから


賀茂別雷神社(上賀茂神社)さんへの

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平安絵巻さながらの優雅な行列が練り歩く、
京都の三大祭り「葵祭」も
今年、行列は中止
です。

残念ながら、「出雲大社」の例祭も
「葵祭」も
一般の方が参加する行列や行事は取りやめですが、
それぞれの神社では、ご神事はおこなわれます。


「ソイヤ!ソイヤ!」勇壮な掛け声が響く
お江戸・東京の5月の風物詩
浅草神社さんの「三社祭」。
令和2年、10月16日~18日に
開催を延期して実施予定のようです。

奈良県の唐招提寺さんで、
毎年5月19日におこなわれる
「うちわまき」

蚊にさされながら「血を与えるのも修行」と口にされた
鎌倉時代の高僧・覚盛(かくじょう)さん。
亡くなられたときに、尼僧が「蚊をはらってさしあげたい」と
うちわをお供えしてから続く伝統行事です。このうちわが♡型!
こちらも今年、拝観は中止です。


どれも「参列してみたい!!」
と、わくわくするような
歴史もあり
みんなが心待ちにする
大きな、大きなお祭りで
街も賑わう季節ですね。

今年は残念ですが
それぞれのお祭りに想いをはせながら
来年を待とうと思います。

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こころのふるさと 神宮


私たちのこころのふるさと
お伊勢さんこと、
伊勢の神宮にも早くお参りしたいですが、
今はしばし、自粛しましょう。
そこで、風香る五月の神宮のお祭りをご紹介

風そよぎ
若葉も青く繁る美しい季節
ときに夏日になり
そろそろ、
衣替えの季節ですね。

天皇陛下の御祖神(みおやがみ)
天照大御神さまがお祀りされています。
この「ことの葉綴り。」で
何度も書いておりますが、
歴代天皇陛下のご先祖さまであり
そして私たちにも決して遠い存在ではなく
私たち、一人ひとりの
総氏神さまとして
誰一人漏れることなく
お護りくださる
大御親神(おおみおやがみ)さま
です。

私たちは、日々日夜
その「お陰」により守っていただいている。
そのありがたさに手を合わせる
そんな信仰が
こころが
今も生きているのです。

神宮は 社からなり
一年に千五百回以上のお祭りが
日々、執り行われています。

「国安かれ、民安かれ」
と、国の隆昌と
みんなの幸せをお祈りしていらっしゃいます。



天照大御神さまの衣替え

そんな伊勢の神宮で
毎年、五月十三日の朝
「神御衣奉職鎮謝祭」(かんみそほうしょくちんしゃさい)

がおこなわれて、

翌日、五月十四日には
天照大御神さまの、“衣替え”といわれる
「神御衣祭」(かんみそさい)が

執り行われるのです。

そう、古より、神さまも
夏と冬の二度、
衣替えをされていたのです!!

このご神事は、神宮のお祭りの中でも
とても古い由緒のあるお祀り
です。
平安時代には、すでにどんなおまつりをされていたかが
詳しく記されてのこっているのです。

神様の夏と冬の衣替え」

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少し詳しくみていきましょう。
14日の、神さまの衣替え「神御衣祭」に先立ち
まず、5月と10月の1日には、
「神御衣奉職始祭」
(かんみそほうしょくはじめさい)

執り行われます。

天照大御神様に奉る「和妙(にぎたえ)」
絹の布のことです。
この絹の布は、神服織機殿神社で。

「荒妙(あらたえ)」麻の布です。
こちらは、神朝続機殿神社で。
それぞれの「八尋殿」にて

「かみさま、今年のお召し物をおつくりはじめます。
どうか清く美しい布が織りあがりますように」
と、お祈りをささげる「奉職始祭」

を執り行います。
そして、地元の有志の方のご奉仕で
古式のままにこの清らかな絹と麻の布を織りあげていくそうです。

それから約2週間を費やして……13日
「お陰さまで、清浄の中で、絹と麻の布が織りあげることができました」
と、感謝のご神事をおこなう。それが「神御衣奉職鎮謝祭」(かんみそほうしょくちんしゃさい)

そして、いよいよ翌14日の正午の「神御衣祭」へ。
「和妙(絹)」と「荒妙(麻)」を
神話にも登場します
高天原での古事にちなんで
天照大御神さまに奉る
「神御衣祭」

皇大神宮と別宮の荒祭宮の
ご神前にて執り行われるのです

ちなみに、14日には内宮と外宮で、
気候や天候が順調で
風雨の災害がありませんように!
五穀の実りが豊かでありますように!

と、「風日祈宮(かざひのみやさい)」
執り行われます。

神話から今にも続く
機織りのご神事。

それが今も続いているのです。
すごくないですか?

神宮光IMG_6840


糸と糸を
機でていねいに
一織り
一織り
祈りをこめて
身を清めて
丁寧に
時を重ねて
織りあげていく。

これまで私たちは
「時短」「効率よく」
と、能率を追い求めてきました。

けれど、こうした
古来からの続く機織りのように
我が手と足を使い動かし
祈りをこめて
手間暇をかけていく
時を費やす

改めて、今、
私たちは、
暮らしの中にも
手間暇をかける
大切さを見直しているのかもしれませんね。

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―次回へ



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