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天の八つ辻で待ち受ける神 神様も“失敗”して成長した ことの葉綴り。百四六

いよいよ地上へ出立!


こんにちは。今日は午後「ことの葉綴り。」のひとときです。
今日で7年目となる、今期の講師の授業が終了。全12回オンラインでしたが、参加してくれた皆を、心から「愛おしい」と感じる出会いでした。

さて、神話の物語は、「天孫降臨」のくだりへ突入しました。

この豊葦原中つ国の、水穂が豊かに繁る水穂の国は、
わたしの御子、またその御子が、天皇となり治める国です。
邇邇芸命よ、さあ、あなたがこれから降り、治めるのです。
天皇の御位は、天と地が続く限り、いつまでもいつまでも栄えるでしょう。

天照大御神さまは、かわいい孫神の
天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命
(あめにぎしくににぎしあまつひこひこほのにぎのみこと)。
に、神勅(しんちょく)を発せられました。

この天照大御神さまが邇邇芸命さまに授けたものを『三大神勅』といいます。

天壌無窮の神勅
豊葦原の中つ国は、天照大御神さまの孫神から、さらに命の繋がりと連続性による皇位の継承が永遠であるということ。

宝鏡奉斎の神勅
「この鏡を私だと思い大切にお祀りしなさい」
と「八咫の鏡」と、「八坂瓊瓊曲玉(勾玉)と。」
「草薙の剣」いわゆる、「三種の神器」をお授けになられました。

斎庭稲穂の神勅
「わたしが、高天原で育てた神聖な稲穂を授けましょう」
稲穂が豊かに実る神の邇邇芸命さまに、
高天原の神聖な稲穂を授けられたのです。

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天照大御神さまは、光煌めく美しい「八咫の鏡」を。
孫神の邇邇芸命さまにお渡しになりました。
その輝きは、天上界をあまねく照らし出す光に満ち溢れています。

邇邇芸命よ、大八島の瑞穂の国では、
この鏡を私だと思って、大切にするのですよ。
八坂瓊の勾玉と、草薙の剣と合わせて、三つの尊い宝物を授けます。これらは、天皇の御位の印です。大切にお祀りするのですよ。

邇邇芸命さまは、美しい光り輝く鏡を、お受け取りになると
頭を垂れて、こうはっきりと誓われました。

天照大御神さまの、おおせのとおりにいたします。

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天の八衢(やちまた)に立つ神

さあ、いよいよ、高天原から、地上の大八島の瑞穂の国へと
お供のかみさまたちをお連れになり出立されようとしています。

天照大御神さまをはじめ、高天原の天つ神たちも
お見送りにいらっしゃいます。

天界と地上の架け橋の天の浮橋から、邇邇芸命さまと天降る神々が
降りていこうとされたときです。

浮橋の、天界と地上の途中にある、八つに道が分かれた
天の八衢(やちまた)という、八つ辻に、
何やら人影ならぬ、神がおります。
天つ神の誰も、見たことのない神です。

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あれはいったい誰だろう?

どの神もそう思っておりました。

しかもその神の光はたいそう強く、
上は、高天原まで輝かせ、
下は、地上の葦原中つ国までも
照らし出しているのです。

その神が、分かれ道の真ん中に、
しっかと、立っているのです。

まるで、その道を塞ぐかのように、です!

いったい、誰? 
なんのため?

どうなるでしょう?

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―次回へ。

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