旅を支え続けた仲間 “倭姫命版”ヒーローズジャーニー45 ことの葉綴り一〇一九
大掃除の由来、煤払い
おはようございます。師走も中盤ですね。
お正月こと始め。十三日は「煤払い」でしたね。
この「煤払い」は、神棚、ご仏壇をまずきれいにお掃除をしてから、うち中のお掃除をしてきれいにして、歳神様を迎えるお正月の準備をはじめていた、大掃除の起源なのです。
古来から、お掃除も、神さまをお迎えするためのものなのですね。おもしろい~。皆さん、年末に向けてのお掃除されていますか? 私はまだまだです(苦笑)。
さて、十二月十四日(水)の暦は、六曜は、「先勝」で、午前が吉。先んじることで幸を勝ち取るとされる日。十二直は、障害を取り除く「除」大掃除はじめに吉。薬を飲み始める。クリニックへかかり始めるのもよし。種まきも吉。二十八宿の「軫」は、祭祀やお参りなど、婚礼などのお祝いごと、地鎮祭などの建築に関することすべて吉。そして、ご神事やお参り、お墓参りによい「神吉日」です。今日も、皆さま、お元気でお過ごしくださいね。
“倭姫命版”ヒーローズジャーニー45
今から、二千年以上前、天照大御神さまが永久にお鎮まりになる聖地を求めて、皇女の豊鋤入姫命さま、倭姫命さまは、二代にわたり八十年の歳月をかけて、各地をご巡幸されて、伊勢国の五十鈴川の川上に、皇祖神をお祀りされました。
それが、今にも続く「伊勢の神宮」です。
このご巡幸の物語を、「英雄は旅立ち、成し遂げ、生還する」という神話の法則の倭姫版「ヒーローズジャーニー」として、読み解いています。
神宮に天照大御神さまをお祀りされてからも、倭姫命さまは、ご神饌を求める旅に出られ、一年の節目の「三節祭(神嘗祭、月次祭」をはじめ日々のお祭りを定められるなど、「斎王」として、天照大御神さまにお仕えし、神宮の中心的存在として誠心誠意で尽くされました。
また、倭姫命さまは、重臣をはじめ、周りの人々と共に、天照大御神さまのために、お供えをして、お祭りをし、人々と共に喜びを分かち合われていました。
ヒーローには、必ずサポートする仲間がいますよね。
倭姫命さまをサポートしたチーム“倭姫命”の仲間たち
今回はこの、メインとなった重臣などの「仲間」をご紹介しておこうと思います。
まず、倭姫命さまが、叔母の豊鋤入姫命から、御杖代のお役目を受け継いで、大和国を出発された時から、お守りし支えてきた「五大夫」たち。
「御送駅使」とも呼ばれ、ときに、大和の天皇さまの元へと馬を走らせたり、またご巡幸の旅の“ツアー”を順行に勧めたり問題を解決するための“チーム”です(^^)
ツアーの指揮を執ったのが、十千根命(物部氏の祖先)。旅先で過ごすところの安全をはかったそうです。
饒速日命の七世の孫とされます。
倭姫命さまの、お側ちかくで、祭祀を司り、吉凶を占ったり、ご巡幸の安全をはかられたのは、宮中の祭祀を司る中臣連の祖先、大鹿嶋命。
同じく、倭姫命さまのお側で仕えて、護衛(ボディーガード)を担い、また薬などを手配する役目をしたのが、武日命。
次に旅をする巡幸先を、チームより一足先に訪れて、その地のリーダーと交渉をしたのが、武淳川別命。
ご巡幸先でのチームの住居や食料を調達する役目は、彦国葦命。
これらが、チームの各部署のリーダーで、それぞれの部署には|舎人《とねり》と呼ばれる人たちがいました。
神さまに祀られた“仲間”
そして、倭姫命さまが、ご巡幸をはじめてすぐに、旅の進行を神さまのお心を占う「誓約。」をされて出会った、童女の大宇祢奈。天照大御神さまにお仕えする童大物忌の元祖。
そして、後に、倭姫命さまと出会った、故郷の(奈良県宇陀市)で、篠畑姫命の姫神として「篠畑神社」にお祀りされるのです。
忘れてはいけないのが、伊勢の国に入られて出迎えてそれから旅の同伴者、“相棒”となった、大若子命と、弟の乙若子命
のちに、大若子命は、倭姫命さまから「(あなたは社に)祀られるように」と命じられて、大幡主命として、「櫛田神社」のご祭神となります。
この櫛田神社が、のちに、七五七年、九州の博多でお祀りされて、博多の「櫛田神社」に、大幡主大神としてお祀りされて、博多の守護神になります。
夏の風物詩「博多祇園山笠」、秋の「博多おくんち」と、今も、大若子命こと、大幡主命さまとして、九州の皆さんをお守りされています。
旅の“相棒”が、大幡主命として祀られて、九州の守護神として活躍し、
「誓約」をして出会った童女の大宇祢奈も、篠畑姫命として大切にお祀りされて……倭姫命さまも、大喜びされているでしょうね。
と、ご本人の倭姫命さまが、お祭りされるのは、なんと、もっともっと後の世のことになるのです。
本当にもっと後の世、近代と呼ばれる大正時代のことなのです!
―次回へ。
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