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「水饗社」倭姫命様に水をご馳走した鷲取の翁 ことの葉綴り 九三七回

婚礼に佳き日


おはようございます。連休いかがお過ごしですか?
昨日、氏神さまにお参りにいくと、ちょうど秋祭りで、“何年かぶり”に境内に屋台が並んでいて、嬉しくなりました。

お彼岸の休日、九月二十四日(土)の暦は、六曜は、「赤口しゃっこう」で、お昼前後の正午が吉。十二直は「あやぶ」で物事を危惧する日。控え目にしてよしの日。婚礼のお祝いごとは吉。二十八宿は「てい」で、婚礼、開店開業、新し五ことをするのに吉。そして天が母のように人を慈しんでくれる「母倉日ぼそうにち」で、特に婚礼によしの吉日。台風の暴風雨にも気を付けながら、秋のお休みを楽しんでくださいね。


日保見山八幡宮 境内

鷲取の翁の伝承地「鷲ケ浜」

二千年以上前、伊勢の神宮に天照大御神さまをお祀りされた、倭姫命やまとひめのみことさまの「ご巡幸地」巡りのご紹介です。
今回、ご紹介するのは、「水饗社みずあえのやしろ」さん。
伊勢市を流れる宮川から伊勢湾へと入り少し南下して、五十鈴川へと入るまでの大湊の海岸近くにあります。

『倭姫命世記』によると
「瀧原宮」から、さらに天照大御神さまがお鎮まりになる宮処を探し求めて、南伊勢の山中、宮川上流をご苦労されながらご巡幸された倭姫命やまとひめのみことさま。
宮川を守る神と出会われた「川原神社」さんでは、片腕でもある、大若子命おおわくごのみことが、「五十鈴川の川上によい御宮処がございます」と御船でのお迎えがありました。
そして、倭姫命やまとひめのみことさま一行は、御船で宮川を下り伊勢湾に出たのです。

そこに小さな浜があり、そこに鷲をつかまえる翁と出会われます。
そこで、喉を潤すために「よい水がどこかにありませんか?」と、お尋ねになると、その年老いた翁が、冷たい清らかな水を汲んで、倭姫命さまにご馳走されたのです。

倭姫命さまに清らかな冷水をご馳走!「水饗社みずあえのやしろ

そのことを喜ばれた倭姫命さまは、そこにお社を定めます。
それが、「水饗社みずあえのやしろ」です。

そして、この浜を「鷲取小浜わしとりおはま鷲ケ浜」と名付けられたのです。

詳しい物語はこちらをご覧くださいね。



伊勢湾を望む大湊海岸へ
「鷲ケ浜」はどこだろう? と海岸沿いを歩いてみます。
潮風が心地よいです。
再び、伊勢湾へと戻られてきた倭姫命さま。
鷲取の翁と出会われ「鷲取小浜」と名付けれらたのが、この辺りのはず。

すると、みつけました! 立て看板!
現在は、ウミガメの産卵地にもなっているんですね。

水がきれいな証ですね。

ちょっと南国っぽい浜辺への入り口に、「鷲ケ浜」の看板がありました。

そこから、すぐ近くに「水饗社みずあえのやしろ」もありますが、明治に、倭姫命さまが定められた「水饗社」は、この地域の「日保見山八幡宮」さんの境内へと遷りお祀りされています。

日保見山八幡宮
日保見山八幡宮

八幡宮さんへお参りをして、その奥に……

あっ、ありました!「水饗社みずあえのやしろ


水饗社こと水饗神社さん


ご祭神は、水戸御饗都神みなとのみけつかみ
この八幡宮さんも、整備の行き届いた、氏子の皆さんが、とても大切にされているのを感じます。
境内の入口には、樹齢四百年を超える立派な「弥栄(いやさか)の松」も!


毎回、倭姫命さまのご巡幸地巡りをしていて思います。川、河、湖、山の清水、そして海……どれも「水」です。
古代から、祈りにも、人々の暮らしにも、移動手段としても清らかな「水」の重要性を感じます。
「水不足」が懸念される今こそ、各地に、これほど清らかな水に恵まれていることの有難さに、私たちは、感謝が必要だな~とひしひしと感じました!

水饗神社

―次回へ

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