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三貴神さま誕生! 伊邪那岐命 ことの葉綴り。其の八九

禊祓のお清めの終(はて)に……

おはようございます。昨日は久しぶりに電車に乗り、なんだかじーんとした“サボリ屋”です。今朝も「ことの葉綴り。」のひと時。ありがたいです。

伊邪那岐命さまが、黄泉の国から脱出されて
美しい海で、身とこころについた穢れを清め祓い、
なんども、なんども、一つずつの穢れを祓い
清めて清めていかれて……。

イメージしてみてください。
暗い澱んだダークな黄泉の国、死者の国の
我が身にまとわりつく「気」と、
沈んだ「こころ」。
海水で、清めていくうちに
じょじょに、汚れや淀み、暗さが消えていき
不安、悲しみ、怒りなど「こころ」の錘(おもり)も
解き放たれていき、
グラデーションのように清々しく明るくなっていく。

何度も何度も海の禊祓うたびに、透明に清らかに浄化されて
身もこころも、晴れやかさが戻り
いのちの躍動がよみがえり
御身の細胞の一つ一つから、
光が輝きだしていく。
御身もこころも、まばゆく神々しい光そのものになる。
ただ、歓喜の歓びが溢れだしていく。

伊邪那岐命さまは、もう黄泉の国でのことも
乗り越えられて、
大神として、パワーアップして“再生”されたのです。

禊祓とは、我が身とこころを
清浄にしてくれる
素晴らしい癒しでもありました。

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三貴神の誕生

「この美しい清らかな水で、大事な私の目を洗おう」

伊邪那岐命さまは、
両手に透明な清らかな水をすくわれて
左の目をお洗いになりました

すると、天にも届くほど、葦原中つ国中が、
いっきに明るく輝きだして、
見目麗しく美しい姫神
天照大御神(あまてらすおほみかみ)さま
がお生まれになったのです。

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伊邪那岐命さまは、その光の眩さ、煌めき
神々しい姫神の誕生を
「なんと美しい姫神よ」
たいそうおよろこびになりました。

もう一度、両手で清らかな水をすくい
今度は、右の目を洗われました。

すると、またさやけき静かな光に包まれた
月讀命(つくよみのみこと)さま
がお生まれになりました。
「立派な御子ではないか」

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さらに喜ばれた伊邪那岐命さま。
次に、両手で海水をすくい、お鼻をお洗いになりました。
すると、たいそう元気な
建速須佐之男命(はやすさのをのみこと)さま
がお生まれになりました。

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伊邪那岐命さまが御身の禊をされて生まれた
禍の神、八十禍津日神から、この建速須佐之男命まで
十四柱の神さまが、お生まれになったのです。

十四柱の神さまの特徴を思い出してください。
何度も我が身とこころを清められ
ご自身が清々しくなられていくさまが
誕生した神さまにあらわれています

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伊邪那岐命さまの歓喜

そして、
いのちの輝きが戻られて
「生きている」実感を感じられて
歓喜の中で、こう喜びの声をあげられました。

私は、これまで身の穢れを禊、祓い、
なんども清めて清めて、たくさんの神を生んで生んできた。
だが、なんと神生みの最後に、これほど尊い三柱の御子を
授けていただけた!!!

どれほどのお喜びでしょう……。
最愛の妻を亡くしてからの、長き“旅”でした。
死をいうものを知り、夫婦の離縁があり、
生の国と死の国を分けて
そして、御身ひとり、葦原中つ国まで命からがら脱出して。

波光煌めく美しい海で、一心に身とこころを清めていった。

まさに「再生」の道筋の果てに
誕生した、眩き貴い御神子、三柱!!!


左目から誕生した天照大御神は、太陽の光、日の女神さまでした。
右目から誕生した月讀命さまは、夜を照らす月の神さま
そして鼻から誕生した建速須佐之男(たけはやすさの)命さま、
このタケハヤとは勇壮迅速
という意味をお持ちでした。

父の伊邪那岐命さまは、尊い御子をご覧になられます。
そして、それぞれに、ふさわしい使命をお授けになられていきます。

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―次回へ 

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