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自然体に勝るものなし!? 神様も“失敗”して成長した ことの葉綴り。百四七

か弱いけど最強、天宇受賣神


おはようございます。週末の朝も「ことの葉綴り。」に向かいます。朝、昼、夜と、日々どこかで「ことの葉綴り。」の習慣が続いています。

天照大御神さまのかわいい孫神の邇邇芸命さまが、
地上の豊葦原中つ国へと、天降ろうとしたときです。

天上界と地上との間にある分かれ道の「天の八衢」に、
天つ神が誰も知らない、見たことのない神が
行く道を塞ぐように立ちはだかっています。

あれは、いったい誰だ?

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孫神の見送りに来ていた天照大御神さまも、いぶかられました。
高木神のこころも、おなじです。
そこで、天照大御神さまは、神々の行列の中から、
女性の神の天宇受賣神(あめのうずめのかみ)をお呼びになり
こう申しつられました。

天宇受賣神よ、
あなたはか弱い女ではありますが、
向き合った神に対して、
決して怖れを持たず、気後れもしない勇気のある女神です。
それゆえ、あなたが、あそこまで行ってきなさい。

そして、『なぜ、天つ神の御子の天降りする道を
ふさいでいるのか、そなたは誰か?』と、たずねてきなさい。

天宇受賣神(あめのうずめのかみ)さまは、
天照大御神さまが、天の石屋戸にお隠れになったときに
石屋戸の前で、八百万の神々を前に、
神懸かりをして裸踊りをして楽しく踊り狂い、
見ている神々を熱狂させて、天照大御神さまが、
石屋戸から、出るきっかけをつくられた女神
さま。

こちらもご覧くださいね。「天の石屋戸」。

きっと、天照大御神さまは、そのことも覚えておいでて
女神同士の、信頼があったのでしょうね。
天照大御神さまも、高木神(高皇産霊神たかみむすのかみ)も、
「手弱女人にはあれども、敵対する神に面勝神(おもかつかみ)なり」と、か弱い女神だけれど、その顔は面白く、
どんな敵対する相手も、警戒心を解いて気を許す女神だ

と、評価しています。

かしこまりました~行って聞いてまいりま~す。

と、明るい笑顔で、天宇受賣神(あめのうずめのかみ)さま
お一人(一柱)で、得体のしれない神のもとへと向かったのです。

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我が名は猿田毘古神

天界から地上までをも照らす光放ち、
近づいてみると、その神は風貌も、かなり個性的でした。

なにしろ、そのお鼻は七咫(ななあた)、背は七尺あまり
と、鼻がとても高く大きく、背も大きい

口元も明るく照り輝き
目は、八咫鏡のようで、目力も強い!
顔全体も赤い
のです。
なんともいえない得体のしれない妖気が漂います。

それでも天宇受賣神さまは、気後れすることもない自然体

なんだか、おかしなお顔ね~

「天の石屋戸」の前で、見事な踊りを披露したときと同じように、
胸元露わに、腰物で結んで裳紐も垂れ下がった姿で、
その異様な神に歩みよりました

そして、得体のしれない妖気をも、跳ね返しながら、
こう問いかけます。

あなたはどなた? あなたみたいに高い鼻はみたことがない。
背も高いわね~お顔も赤くて、おもしろいわね~。

なぜ、この天の分かれ道に立って、道を塞いでいるの?

あまりにも、ナチュラルでニュートラルな問いかけに
その得体のしれない神も、身構えることなく話始めます。

私は、国つ神ので、名は猿田毘古神といいます。
ここになぜいるかというと、
天つ神の御子さまが、天界から地上へと
天降りになると聞いて、
その道案内をさせていただこうと思い、
お迎えにきたのでございます。

天宇受賣神のあまりにも自然体な魅力で
すんなりと、その神から、名前を聞きだした
のです。

あ~そうなんだ~。
あなたが先導してくれるの?

これが、やがて夫婦となる、
猿田毘古神と、天宇受賣神の運命の出会いでした。

神さまも人も、
自然体に勝る、コミュニケーションはないのですね(^^)

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―次回へ。

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