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待ちて待ちわびた乙女 雄略天皇九 神話は今も生きている ことの葉綴り七八一

仏滅だけど…穀雨+一粒万倍日

おはようございます。雨模様の週半ばですね。皆さん、いかがお過ごしですか? だるさとか出ていませんか? 私は鍼灸でケアです(^^)
四月二十日(水)は、季節の転換点で、エネルギーが強くなる二十四節気の「穀雨こくう」で、しとしとと雨が降り、大地の穀物を育ててくれるという季節。
また七十二候の「葭始あしはじめてしょう」で、大地が緑色に輝きはじめる頃。枯れたと思っていたあしも芽吹き始めるころです。
新芽、若葉も気持ちよいほど鮮やかですよね。
暦も、ちょっとおもしろい感じなのです!
六曜は、「仏滅」で、勝負なしの日……ではありますが。
十二直は「とず」で、すべてを閉じ込める日。なので、お金を納める、お墓を建てる、壁などの穴をふさぐ、池を埋めるのもいい。二十八宿は、「へき」で、開店、開業、旅行、婚礼、衣類の仕立て、購入、建築、埋葬に吉。
そして、吉祥日の「一粒万倍日」。凶日と重なると半減はしますが、それでも、二十四節気の「穀雨」が一緒ですからね~(^^)
もう一つ、ご神事やお参りによしの「|神吉日」もです。
ね? なんだか“おもしろい”感じですよね。
皆さん、秘かに楽しいことがあるかもですね。

そして神話の物語に入ります。

第二十一代、雄略ゆうりゃく天皇さまの御世のお話です。

<ご即位されるまでの波乱の物語はこちら>


謀反に策略、家臣の裏切り、深い忠誠心、復讐が復讐を生んだ悲劇の連鎖……そこで生き残り、大長谷谷王おおはつせのみこが、ご即位されるまでの物語はこちらです。

聖帝とよばれた仁徳天皇さまの物語はこちら。


皇后若日下部王わかくさかべのみこさまの父でもあります。


待ちわびて、待ちわびて……そして

雄略天皇さまは、あるとき美和河みわかわ(奈良県桜井市の三輪山のあたり)まで、遊びにおでかけになりました。
河辺で衣を洗っている容姿端麗な乙女と出会います。
引田部ひけたべ赤猪子あかいこというこの乙女に
そなたは、誰とも結婚するではないぞ。私が、いずれ宮中へそなたを迎え入れよう」と、出会って一目惚れをして求婚したのです。

見目麗しい乙女の赤猪子あかいこちゃんは、天皇の言葉を信じて、いつ宮中からお迎えがくるかと、待っていました。
一月たっても、三月過ぎても……なんの音沙汰もありません。
一年
いえいえ、まだ何もありません。
三年

やがて周りの皆が嫁ぐ頃になっても、赤猪子あかいこさんは、親の縁談にも目もくれず、「天皇さまが、私をお召しになると仰ったからには……他に嫁ぐことはできません」と……ずっと、待っていたのです。

五年
十年……

やがて、赤猪子あかいこさんは、三十路、四十路、五十路……
世の流れは速いものです……
赤猪子あかいこさんは、ずっと雄略天皇さまのお言葉を信じ、裏切ることなく、ただひたすら待ち続けて……やがて八十歳やそとせを過ぎてしまったのです。

えええええっっっ???!!

ですよね? びっくりしますよね。

すでに赤猪子あかいこさんは、もうおうなと呼ばれるようになってしまいました。

私は……天皇さまの命を、宮中にお召しになる。誰にも嫁がぬように。この言葉を聞いた、幼き乙女のあの日より、ずっと、ずっと遥かな幾年を待ちわびて……幾星霜……。
もはや、私の姿は、痩せて萎んでしまい、そして、あの頃のような美しい乙女ではなくなってしまった……きっともう、宮中にお召しになることは叶わぬでしょう。
しかれども、一人の少女が天皇さまを待ち続けていた、私の情(こころ)を明らかにして、伝えなければ、気がふさいでしまい仕方ありません。この想いを伝えなければ気が晴れることはない!!!

そう、強く思い、ある行動に出たのです。

さて、赤猪子あかいこちゃん”少女から大人の女性となり、そして年を重ねておうな(老女)まで齢を重ねた、赤猪子あかいこさんは、どんな行動に出たでしょうか?

それは次回に!(^^) お楽しみに!!


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