美しい「いのち」の糸を結びゆく 神話は今も生きている ことの葉綴り。二五一
日子坐王(ひこいますみこ) 母の妹を娶る
おはようございます。
曇り空の朝、「ことの葉綴り。」に向かいます。
早速ですが、『欠史八代』“知られていない”神様こと、第二代~最後の第九代の開化天皇(かいかてんのう)の系譜の続きです。
開化天皇の四番目の御子の日子坐王(ひこいますのみこ)。
この日子坐王(ひこいますのみこ)は、たいへんな子だくさん。
前回は、日子坐王(みこ)の三人目の妃の五人の子の紹介でした。
今日は、四人目の妃と子の系譜です。後世の有名人が誕生していきます。
日子坐王(ひこいますみこ)の四番目の妃、袁邪都比賣命(をけつひめのみこと)は、王(みこ)の母である、意邪都比賣(おけつひめのみこと)の妹でした。そしてこの三人の子を産んでいます。
一、 山代の大筒木眞若王(おほつつきまわかのみこ)
二、 比古意須王(ひこおすのみこ)
三、 伊理泥王(いりねのみこ)
叔母との結婚。
これも神代の時代にありましたよね。
覚えていますか?
父は、竜宮城へ行った山幸彦こと、火遠理命(ほをりのみこと)
母は、竜宮城の豊玉毘賣命(とよたまひめのみこと)
その御子、鵜葺草葺不合命(うがやふきあへずのみこと)
叔母の玉依毘賣(たまよりひめ)と、結ばれましたよね。
日子坐王(ひこいますみこ)華麗なる一族(^^)
この日子坐王(ひこいますみこ)の四番目の妻の子
山代の大筒木眞若王(おほつつきまわかのみこ)から、
またまたのちのち、有名な子孫が誕生していくのでした。
山代の大筒木眞若王(おほつつきまわかのみこ)は、
弟である、伊理泥王(いりねのみこ)の娘の、丹波(たには)の阿治佐波毘賣(あぢさはびめ)を娶ります。
弟の娘、姪っ子をお嫁にもらったのですね。
そして誕生したのが、
迦邇米雷王(かこめいかづちのみこ)。
↓
この迦邇米雷王(かこめいかづちのみこ)は、丹波の遠津臣(とほつおみ)の娘の、高材比賣(たかきひめ)を娶ります。
その子が、息長宿禰王(おきながののみこ)。
↓
この息長宿禰王(おきながののみこ)は、二人の妃を迎えます。
一人目の妻、葛城の高額比賣(たかぬかひめ)が、三人の御子を生みました。
① 息長帯比賣命(おきながたらしひめのみこと)
② 虚空津比賣(そらつひめのみこと)
③ 息長日子王(おきながひこのみこ)
二人目の妻、河俣稲依毘賣(かはまたいなよりびめ)の子は、
④ 大多牟坂王(おほたむさかのみこ)。この王(みこ)は、多遅摩國造(たぢまのくにのみやつこ)の祖となります。
超大物登場! 誰でしょう?
さて、今、紹介した中に、すごい大物がいます。
① ~④のだれでしょう?
答えは、①の息長帯比賣命(おきながたらしひめのみこと)
きっと、みなさん、ご存じです。
別のお名前を、神功皇后とおっしゃいます!!
聞いたことありますよね?
ここでは、“知られていない神様”「欠史八代」の最後となる
第九代の開化天皇の子孫について、ご紹介していましたよね。
その王(みこ)の、日子坐王(ひこいますみこ)の孫に、
第十一代、垂仁天皇(すいにんてんのう)の皇后になられた、沙本毘賣命(さほびめのみこと)がいました。
で、同じ日子坐王(ひこいますみこ)の子孫、曾曾孫に、息長帯比賣命(おきながたらしひめのみこと)こと、神功皇后が登場しました。
開化天皇からすると、曾曾曾孫になるでしょうか。
八幡神の母神、神功皇后(じんぐうこうごう)
この息長帯比賣命(おきながたらしひめのみこと)は、
第14代、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の皇后であり、
第15代、応神天皇(おうじんてんのう)の母です。
そして、応神天皇(おうじんてんのう)は、
日本全国に、約4万社ご鎮座する、「八幡宮」(はちまんぐう、やわたのみや)の主祭神。
八幡(はちまん)さまです。
そして、八幡宮には、母である神功皇后(じんぐうこうごう)とともに、母子神で、お祀りされています。
総本社は、宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)。
京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)も有名ですよね。
全国にも多くご鎮座していて、「八幡(はちまん)さま」として、親しまれていますよね。
開化天皇の子孫の系譜から、「八幡さま」にたどり着きました。
「いのち」の糸を結びゆく
さて、“知られていない神様”「欠史八代」編も
今回でおしまいになります。
系譜だけとはいえ、省いたりするのは、
あまりにも、もったいない気がして、トライしてみました。
こんなにも何回も書くことになるとは……予想外でしたが、毎日、多くの発見がありました。
“知られていない”とはいえ、実際に綴っていくと
多くのネットワークの
ご縁の「糸」が、あやとりの糸のように織りなされていて
その“景色”が、とても美しかったです。
今を生きる私たち、一人一人にも、目には見えないけれど
「いのち」の連なりがあって、今を、今日を生きている。
ご縁の「糸」が、重なり合って、人生を織りあげていく。
過去に生きた、ご先祖さまたちの「いのち」のつらなりから
きっと、自分では想像もしなかったところと、「結ばれて」いる。
誰か一人欠けても、私たちは、今、ここには存在しない。
”欠史“なんて、「いのち」の連なりにはありえませんもんね。
そんな、自分自身の「いのち」の連なりを、少しでも感じていただけたら嬉しいです。
ご縁の糸に、手を合わせます。
いつも、ありがとうございます。光のお裾分け(^^)
―次回へ
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