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自然保護しながらの古代製法「熨斗あわび」倭姫命版ヒーローズジャーニー42ことの葉綴り一〇一五

『鬼滅の刃』ナイト

おはようございます。十二月十日(土)
暦は、六曜は、「先負せんぶ」で、午後が吉。万事に平静を心掛けたい日。控え目にしたり、急がないことを心掛けたい日。急がば廻れ、ですね。
十二直の「おさん」は、物事を納め入れる日とされます。商品の買い入れ、五穀の問入れ、お買い物にいい日。クリスマスのプレゼントや、お正月準備のお買い物にいくのもいいかもですね。
二十八宿は「りゅう」で、物事をお断りするのに吉。お誘いには、無理せず対応をしていいのですね。そして、天が人々を母のように慈しむ「母倉日」。ご神事やお参り、お墓参りにいい「神吉日」です。
今夜、『鬼滅の刃』のテレビ放送があり、新シリーズの予告もありますが、実は、今夜、「能・狂言『鬼滅の刃』」を見にいくのです(抽選であたった^^)。
野村萬斎さんが演出、そして鬼舞辻無惨と、竈門炭治郎の父役を演じられるのです。楽しみ~と、今夜は、『鬼滅の刃』ナイトを楽しみます。
皆さまも、楽しい週末をお過ごしください。


倭姫命版ヒーローズジャーニー42

天照大御神さまが、豊鋤入姫命とよすきいりひめのみことさまと、倭姫命やまとひめのみことさまの二人の皇女により、宮中からお出になり八十年をかけて、各国をご巡幸をされて、やがて、伊勢の国の五十鈴川の川上にお鎮まりになられました。

この物語を、神話の法則「ヒーローズジャーニー」の「英雄は、旅立ち、仲間とともに困難に遭遇し、試練を乗り越えて、英雄となり帰還する」として読み解いています。

倭姫命やまとひめのみことさまは、天照大御神さまをお祀りされ、旅の使命を達成されたのちも、皇祖神さまのお側で、天照大御神さまのために、さらにお歓びいただけるようご神饌を求めて、再び船で、志摩半島へと旅されました。

二千年続く製法が受け継がれる「熨斗のしあわび」

今朝、「アワビがレッドリスト入り 野生で絶滅の危険性高い」(国際自然保護連合)のネットニュースが目に入ってきました。
世界の54種類のうち20種類が、乱獲、密漁、気候変動などで、生息環境が悪化。日本はすでに、養殖池に入れる量の上限を設定しているそうです。

ちょうど、今回、「熨斗のしあわび」について紹介しようと思っていたのです。

倭姫命やまとひめのみことさまは、熊野灘に面する、海女さんと漁師さんの暮らす漁村の国崎くざきを訪れます。

そのとき、おべんさんという海女さんから、あわびをご馳走された倭姫命やまとひめのみことさまは、その美味しさに感動されて、そのまま、天照大御神さまへの献上にと定められました。

おべんさんは、「(あわびは)生のまま出て腐ってしまいますので、薄く切って乾燥させて貯蔵するのです」と、伝えます。

熨す、干す、繋ぐ、古代の製法「熨斗のしあわび」。
前回、ご紹介した、伊勢の神宮のもっとも重要なお祭り「三節祭さんせつさい」の神嘗祭かんなめさい、六月と十二月の月次祭つきなみさいで、125社すべてでご神饌としてお供えされています。
あわびの身を、「のし刀」というカーブした刀で、河を向くように、ひものように薄く薄くそいで、それを飴色になるまで乾燥させるそうですよ。

そして大、中、小のサイズにして「熨斗のしあわび」

倭姫命やまとひめのみことさまと出会った、海女のおべんさん、その頃からの製法と技は、国崎の人々に受け継がれ、今も「神宮御陵鰒調整所」で、つくられているのです。

さらに、お伝えしたいこと。この荒磯で育まれる国崎のあわびは、神宮へ献上されるわびを獲る国崎の浜は、すでに「禁漁区」として、資源を大切に保護されているのです!!

二千年の時を超えて、今も、天照大御神さまにお供えされる「熨斗あわび」

ご神饌になるアワビをはじめ、お魚も、決して乱獲することなく、神の恵み、自然の恵みに感謝して、必要な分だけ頂戴し、そしてお米、お野菜、塩は時給自足をして……SDGSという言葉も知らない古代から、自然とともに、神の御こころとともに……
伊勢の神宮の、ご神饌にも礎を築かれた倭姫命やまとひめのみことさま。
私達の目には見えない、自然の働きの中に、カミ、神聖さを見る……それが神道のこころ、私たちが、これからも、ずっと受け継いでいきたい真髄なのだな~と、感じた朝でした。


―次回へ

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