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大人の入院保険もいらないと言われてるのに、子どもの入院保険は必要?

(5分で読めます)
久しぶりに生命保険の話!
今日のテーマは『子どもの医療保険』です。
お子さんの医療保険(入院保険)、入ってますか?

医療保険は一般的にケガや病気で入院をしたときに、お金がもらえる保険です。入院したら1日5000円や10000円ずつ、入院日数分がもらえるものが基本(最近はちょっと変わってきてるけど)。

掛け金は年齢・内容によりますが、だいたい月に1000円弱から5000円くらいのイメージ。


2021年の調査によると子どもの生命保険加入率は46.7%(生命保険文化センター)
この加入率には死亡保険(亡くなったときの保険)なども含まれますが、加入の目的として約6割の人が入院への備えと答えています。なのでお子さんの“3〜4人に1人が入院保険に入っている”計算になります。

この人数、多いと感じますか?それとも、少ないと感じますか?

なんなら最近は、そもそも大人の入院保険もいらないのでは?とよく話題になってます。
こんな記事を書くくらいに!(宣伝)

そんな時代に子どもの入院保険の話なんて……と思っていますが、最近ベビーラッシュが周りに訪れてるので、サクッと読める感じで書いてみたいと思います。


1.大人の入院保険は?

そもそもですが、大人の医療保険についてもサラッと触れときたいと思います。

最近は大人も"入院保険はいらない"という意見が目立ってきました。

理由は入院する期間が昔より短くなって入院時の経済負担が軽くなったから。
2001年には、約38日だった平均入院日数が、今では約23日になっています。そのぶん復帰も早くできるから収入も減らないし、入院で出ていく出費も減っています

だから、『わざわざ毎月数千円払うなら、その分貯金しておいたほうが得なのでは?』という意見が増えてきました。若いと病気もほとんどしないしもったいないっていう。
たしかに損得なら、ほとんどの場合は貯金の方が良い。

お財布を守ろう的な!笑

ただ私個人の意見は、家族(特に子ども)ができたら入院保険は入った方が良い派なぜなら万一の貯金を一回使ってしまったあと、戻すのが大変だから。

例えば、100万円をもしものお金として置いてたときに、30万円を入院費用や収入補填としてつかってしまったとします。そうすると、万一の為にまた戻さないといけなくなります
けど、家族がいると習いごと等の出費や、学費など必要な貯蓄が、子どもが大きくなるごとに増えていきます。保険になるはずの万一の貯蓄をもとに戻すのが大変になります。

しかも入院期間が短く、必要な金額が少額であればいいですが、今だに、入院期間が長くなるケースも一定数存在します。だから守るべき生活がある場合は、入院保険は必ず入ったほうがいいと思っています。そんないろいろつけず、入院だけの最低限でも良いから。

これが、大人の場合。
では本題!
子どもの場合はどうでしょうか?

2.子どもと大人の医療事情

保険の前に、子どもの医療に関する環境についても少し確認してみます。日本の公的医療保険では、医療費(病院への診療代や薬代)の自己負担は、小学校入学前の子どもであれば2割、小学校に入学してからは3割です。
ただ最近は地域ごとに子どもの医療費を負担しているところが増えています。

例えば東京都の場合、基本的に小学生未満の医療費(診療代や薬代)は全額無料。小学生〜中学3年生までは通院1回につき医療費自己負担は200円まで、入院に関しては医療費は全額無料になります。また、区によっては高校生まで医療費負担がないところもあります。

このように病院に払う治療費に関して、子どもの場合は負担がない(少ない)地域が増えてきました。必要なのは入院時の食事代差額ベッド代などだけ。(食事代も負担してくれる地域もある)

そのため"大人よりも入院時の治療費は少ないケースが多い"です。しかも大人と違って働いていないので、収入の補填も必要ないはず。

では、なぜ子どもの入院保険に入っている人たちが3〜4人に1人もいるのでしょうか?
主な加入理由をみてみましょう!

3.医療保険への加入理由

①付き添い時の収入補填のため

1つ目は、付き添いをする大人の収入補填のためです。
令和4年度の内閣府調査(男女共同参画白書)によると、全国の共働き世帯は約7割と言われています。共働きで子育てしている家庭が、以前よりも圧倒的に増えています。

もし共働きで子どもが入院したら、付き添い入院など、大人が仕事を休んで付き添いをする必要がでてきます。
大人が入院したら、会社員であれば傷病手当金などで給与の半分ほどが健康保険から保障されます。しかし、子どもの入院に対しての保障は基本的にありません。

そのため子どもの入院で大人が休んだら、基本的に大人の収入も下がることになってしまいます。その収入補填のために保険に入るという理由が多いです。


②差額ベッド代などの支出軽減のため

2つ目の理由は差額ベッド代などの支出のためです。

大人が入院する場合は、差額ベッド代(個室利用代)が気になって大部屋にする方が多いと思います。ただ子どもの入院の場合、大人よりも個室になるケースが増えます。

体調を崩すことが多い0歳〜4歳の子どもでは、小さい子だと夜泣きがあったり、お見舞いに来た兄弟が騒ぐケースなども。そういったときのために、個室を選択される人が多いです。
例えば差額ベッド(個室)代が1日5000円だとしても10日で5万円になる。ホテルと同じような感覚です。だから意外と大きな出費になりがち。

また、付き添い入院する大人のベッド代や食事代は保険の対象外。チリツモで負担になったりします。そういった支出の軽減が加入の理由になっている人もいます。


③将来保険に入れないことを防ぐため

この3つ目がよく聞く一番大きな理由です。
生命保険では基本的に健康状態の審査があります。持病で通院していたり、大きな病気にかかった経験があると、保険に入りづらくなったり、掛け金が高くなるなど条件がつきます。また毎月払う掛け金も年齢とともに上がるため、若ければ若いほど、掛け金は安くなります

そのため、子どもが大きくなってから病気で保険に入れなくなることを防いだり、安い掛け金で一生涯の保障をもってもらう理由で、子どもの入院保険に入る人は多いです。
子どもは定期健診や大きくなるにつれて、てんかんや糖尿病など持病が見つかるケースも多いです。(例えば、てんかんのある人は100人に1人と言われているそう)また、女の子であれば思春期になるにつれ、婦人科の検診でひっかかってしまい入れなくなることも多々あります。

そのため、検診などで病気が見つかる前に子どもを保険に入れておこう、という加入理由が多いです。

以上の3つが、子どもの入院保険に入るときによく聞く理由です。
ご自身なら、どう判断されますか?
その分考えて多めに貯金で賄うのも、保険に入ってしまうのも、ありだと思います!

4.気軽に病院に行くための保険

かくいう私は保険会社の営業でもあるので、大人と一緒に子どもの医療保険は入っておいた方が良いと思っています。けど、個人的にオススメする一番の理由は『気軽に入院しやすくなるから』です。

ここまで書いたとおり、子どもの入院は治療費が掛からなくても、出費が大きくなるケースもあります。例えば貯金だと、減ってしまうことを気にして、少しのことであれば入院をためらうケースもあると思います。
子どもは体調も崩しやすく、入退院やお休みを繰り返すケースも少なくありません。その負担を考えると、時期が重なれば『またか……』と思うこともあるでしょう。

大人であれば体が成熟しているので多少の我慢がききますが、子どもの体は成長過程。骨格に関することなど、ちょっとしたことが後々に影響する可能性も出てきます。

そういったときに入院保険があれば、経済負担を気にせず診療を受けることができると思います。
何度つかっても基本的に保障が減ったり変わることはありません。通い放題、使い放題です。(流石に上限あるけど)

しかも子どもの場合は、入院保険もワンコイン程度の掛け金から持つこともできます。サブスクと同じような金額で、大人のお財布事情で子どもに影響を与えることを防げます。
だから、余裕がない人こそ入ってほしいものでもあったりします。

医療保険は実用的なお守り』です。神社でお守りを買う代わりに、一度考えてみてもいいかも??


ちなみに大人の入院保険の話はこちら!


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