教育×コーチング 〜自己の考えや思いをアウトプットする力〜
他の記事でも触れて来ていますが、海外の学校では、「あなたはどう思う?」「どう感じた?」「どんな風にしたらいいと思う?」など、「問われる場面」が非常に多い。小学校低学年から、先生はそんな風に子供達に問いかける。
正しい答の為の勉強
留学していた時に先生から”What do you think?”と問われた衝撃。それは”みどりの瞳”と、同じ種の衝撃。
私がどう思うか、、、って?? え??え??
それまでの人生で、先生に問われてきた事は「問題に対する答」であって、私の考えを聞かれた経験はあまりに無かった様に思う。「正しい答」を求められ、正しく答える為の勉強をずっとやってきた。
この辺の事は、色んな方のnote記事でも書かれていて、ずっと変わらない日本の「学びの形」に疑問視し、色々感じている人がいらっしゃるのだなぁ、と感じる。指摘しているだけでは何も変わらないので、「じゃあ、ここからどうする?」が重要なんだけど、私はまだまだ自分の中にある色んな疑問や気づきのピースを集めている段階かなぁ。
noteに書き出す事は、その整理に確実に繋がっている。「日本人は問われ慣れていない」「問われる事で自分の内側にある答に向かう」事を何度も書きたくなるのは、その点を強く思っているからだと思う。そうやってピースを掻き集めていく内に、何か道筋が見えて来そうなんだよねぇ。
さて、話を戻して。
私はそこそこ、きちんと勉強して来たタイプの学生で、正しい答を答えられる様な勉強をしてきた。範囲が明白な中間・期末テストではしっかり点数が取れるタイプだった。答がハッキリしている数学の方が国語よりも好きだった。というか、国語においては自分の考えや筆者の考えについて記述した事に、○×や点数が付くことに、どうも納得が行かなかった。だから国語が嫌いだった。単に読解力が無かっただけかもしれないけどね。。。
しかし海外の教育現場は違う。何をどう考え、どう表現するか、が重視される。
今まであまり使っていなかった脳の部分を使う、みたいな、そんな感じがした。
考える、表現する為の勉強
例えば数学。正解までの考えのプロセスを説明出来なければいけない。一人一人がどんな思考回路で答を導いたのか、プロセス重視。先生はその子の解き方のプロセスを見る事で、理解度を知る事が出来る。答があっていればいい、ってわけでは無い。
例えば社会。何年にどんな出来事が起こったかを覚えるよりも、なぜそんな事が起こったと思うか、もし起こっていなかったら現代はどんな風に変わっていると思うか、なんてお題で議論をすることもある。何年に何が起こったか、今やインターネットですぐに調べる事が出来る。
大切なのは考え、表現する力。
「誰かに何かを伝える」 こうした発表の場は5歳児でもShow&Tellなどを通して行う。そして様々な形を通した表現の場は、G12までずーーっと続く。(その背景には政府が設定したカリキュラムがある。この辺はまたいつか。)
留学生を通して見えてきた事
留学生を見ていると、現場のつまづきや戸惑いは「英語だから咄嗟に言えない、分からない」に限った事では無い様に思う。
自分はどう感じてるのか?どう思っているのか?何をしたいのか?
日常の中でそんな風に問われる経験がかなり少ないのでは無いか、と感じる。問われて何を言えばいいか分からない。
そして思う。どんな子にだって絶対に心の中で何かを感じているはずなんです。感じる事は山ほどあっても、感情を表現する方法に慣れていない。あるいは感情に蓋をしておいた方がいい、みたいな事もある。あるいは周りからの勇気くじき(批判、否定)があるから言えなくなる。
真っ向からの否定じゃなくても、私達は日頃、結構「えー、それって大変じゃない?」「それは無理でしょー。」みたいな事を軽いトーンで言っている。
小さい頃からそんな風に養われたマインドセット(もちろん、全員とは言わないけれど)に加えて、留学生は英語でアウトプットしていかなくちゃいけないから、そりゃー、辛い、苦しい、難しい、と感じるわけだ。
でもさすが若者!順応性が高い。受け止めてもらえる環境があり、少しずつアウトプットのコツを掴み始め、自分の意見を言っても大丈夫なんだ、という事に気付き始めると、ググッと飛躍する。それに比例する様に英語力も上がる。
場数をふむ
これはトレーニングすれば上手になる事で、先ず英語力は(特に幼少期は)無視して、感じたり考えたりする事を、とりあえず日本語でアウトプットするトレーニングをしてみたらいいと思う。
お父さん!お母さん!最初は面倒かもしれませんが、これは色々教え込まないで導いてあげると、絶対養える力。しかも、とっても大切な力になるはず!留学する時に絶対必要になる力!と私は思う。
具体的に何をする?
ここが一番知りたいところですよね。でもこの点においても、ノウハウや正解はなくて、自由でいいんだろう。お互い(親子)が心地良いのが一番。
強いて言えば、相手に対してシンプルに興味や関心を持つ事なのかなぁ。関心から生まれる自然な問いかけをそのまま言葉に乗せるだけでいいのかも。これ、私たち大人にとっても大切なトレーニングですね。
「何をどういう風に問う」のか。
例えば
風が吹いていて、子供が「風が気持ちいい〜」って言ったら、「風のどんなところが気持ちいい?」って聞いてみるとか。
例えば
絵本を読みながら「この絵のどの辺が好き?どうして?」とか。
多分、子供の方が大人よりも素直でまっすぐで、ステキな言葉を返してくるんじゃないかと思う。だから私は子供が好きなんだ〜。
そうやって子供から出てくる言葉を「へぇ〜!そっかぁ!」否定・批判しないで受け止める。その繰り返し。
正にコーチング的な関わり!
偉そうなことを書いているけれど、私も我が子達に対してついつい、あーだ、こーだ、と言ってしまう。こうやって書いて自分に言い聞かせながらも、批判的な事言ってしまった後の自己嫌悪、ったら無い。
「そんな事もあるよね」ってもっと自分をほぐしてあげないとなぁ、って思う。
私もトレーニング中です。一緒にトレーニングしましょ♪
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