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聴覚障害のある子どもたちに必要な教育環境とは?~手話教育と聴覚活用の重要性~

私は、耳が聞こえない人のみが通う筑波技術大学の元学生で、現在は放送大学の耳が聞こえない近藤  史一です。

話したいこと

今回は、聴覚障害のある子どもたちにとって、どのような教育環境が必要かについて、私の経験と知識に基づいてお話したいと思います。

近藤史一の生い立ち

私は生まれつき耳が聞こえないので、2歳の時から高校まで豊橋聾学校に通いました。聾学校では、音声日本語を話しつつ手話をメインにした教育を受けましたが、補聴器や人工内耳などの聴覚活用や、口話やキューサインなどの音声言語の指導もありました。私は、手話と音声言語の両方を使えるようになりましたが、それは私が幸運だったからです。なぜなら、私の通っていた聾学校は、手話とキューサインなどを取り入れた口話教育を組み合わせた聴覚障害教育の先進的な取り組みを行っていたからです。また、私の家の近くには、手話で話す聴覚障害者のみで構成されたデフファミリーが住んでいて、彼らと交流することで、手話の豊かさやデフカルチャーを学ぶことができたからです。

聴覚障害者の教育環境の現状

しかし、残念ながら、私のように良い教育環境に恵まれた聴覚障害の子どもたちは、まだ少数派だと思います。日本には、約100校の聾学校がありますが、手話教育を行なってるが十分に行っていない所もあります。また、距離的な関係で聾学校に通えない聴覚障害の子どもたちも多くいます。聾学校は、都道府県や市町村によって数が限られており(横に長い静岡県では高等部が東部にある沼津にしかなく物凄く不便なところにある)、通学に時間がかかったり、寄宿舎だと心理的な負担がかかったりするからです。そのため、通常の学校に通う聴覚障害の子どもたちが増えていますが、彼らにとっても、教育環境は決して理想的とは言えません。通常の学校では、聴覚障害の子どもたちに対する理解や配慮が不足していることが多く、手話通訳士や補聴援助機器などの支援が十分に受けられないことがあります。また、手話で話す仲間や大人がいないことで、孤立や自己否定に陥ることもあります。

手話と聴覚活用を両立させた教育環境

私は、聴覚障害のある子どもたちにとって、教育環境は非常に大きな影響を与えると考えています。聴覚障害のある子どもたちは、聞こえる子どもたちと同じように、様々な知識や技能を学び、自分の可能性を広げる権利があります。そのためには、手話教育をメインにしつつ、聴覚活用や昔から使われている口話などを学ぶ必要があります。手話は、聴覚障害のある人たちの自然な言語であり、コミュニケーションや思考の基盤となります。手話を学ぶことで、聴覚障害のある子どもたちは、自分の感情や考えを表現し、他者と交流し、自分のアイデンティティを育てることができます。また、手話を学ぶことは、音声言語の学習にも役立ちます。手話と音声言語は、文法や語彙などに違いがありますが、共通する概念や意味を持つ場合があります。手話を通して、言語の構造や機能を理解することで、音声言語の習得も容易になります。さらに、聴覚活用や口話なども学ぶことで、聞こえる社会とのコミュニケーションや情報の受け取りにも対応できるようになります。

手話による教育環境の難しさ

しかし、手話教育や聴覚活用や口話などの指導を行うには、専門的な知識や技能を持った教員や手話通訳士が必要です。また、聴覚障害のある子どもたちにとって、手話を話す仲間や大人との交流も重要です。そのためには、聾学校や通級指導教室などの教育施設が近くにあることや、家の近くにデフファミリーや手話通訳士が住んでいるかどうかという点が、大きな違いを生むと思います。私は、聴覚障害のある子どもたちが、自分に合った教育環境を選択できるように、聾学校や通級指導教室などの教育施設の充実や、手話通訳士や補聴援助機器などの支援の拡充が大事だと思います。また、聴覚障害のある子どもたちが、公文式や進研ゼミといった素晴らしい教材を受けたり、手話を話す仲間や大人との交流を持てるように、デフコミュニティやデフカルチャーの発展や、手話や聴覚障害者の生活の知識共有が大事だと思います。

結論

私は、聴覚障害のある子どもたちが、自分の聞こえ方や話し方に関係なく、自分らしく生きることができる社会を目指しています。そのためには、聴覚障害のある子どもたちにとって、最適な教育環境を整えることが必要です。私は、聴覚障害当事者として、その実現に向けて、これからも活動していきたいと思います。

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