湖中そう/柴犬クリエイター

大好きな柴犬のイラストを描いてます。 シンプルと北欧が好き。

湖中そう/柴犬クリエイター

大好きな柴犬のイラストを描いてます。 シンプルと北欧が好き。

最近の記事

古くからの友人

昔から趣味の合う友人がいなかった。 まず同世代で柴犬を好きな人はいなかったし、 北欧(特にフィンランド)に興味がある人もほとんどいなかった。 だから学生時代は本ばかり読んで過ごしていた。 そんな環境が変わり始めている。 そう気づいたのはつい最近だ。 わたしはこの活動を始めて5年になる。 この5年間はイラストを描くことやグッズを作ることに必死で周りを見る余裕がなかった。 でも今は少しずつわかってきたことがある。 わたしの進む道には、わたしと似た趣味や感性を持った人がたくさん

    • 絵を描き始めた日

      絵を描き始めた日を今でも思い出せる。 部屋の片隅でスマホにアプリを入れ、その光る画面の中に黙々と絵を描いていった。 わたしはすっかり大人になっていたのに、そこに描かれていたのは拙い子どもの落書きのような絵だった。 でも驚きはしなかった。 元々わたしは絵を描くのが嫌いだったから。 あの当時から何も変わっていないなと冷静に思った。 それでも描き始めてからは毎日続けた。 そこにはわたしなりの目的があったから。 “自分の心の中にある理想の絵を描きたい。” イラストを見ることは

      • 春がきたら

        こうも寒い日が続く日は考える。 今年もやってくる春の日のことを。 今年の春は何をしようか。 今年の春にはどこに行こうか。 考えを巡らすだけでも、 すこしあたたかくなる。 京都中の桜を見に回るのもいいな。 ふと、桜の木の下でくるくると回っている、 そんな自分を思い浮かべて笑ってしまう。 そう、まさにこんなふうに。 春になったら笑っていたい。 桜の木の下でただ、笑っていたい。

        • わたしとフィンランド

          フィンランドについて初めて知った日のことを。 わたしは今でも思い出せる。 眩しいほどの西日に照らされた図書館の一室。 わたしは大学3年生だった。 当時のわたしは、3年生から一人暮らしを始めた。家具を揃えようと思い、図書館で情報集めに向かう。雑誌を広げ、自分の「好きなもの」に付箋を貼っていく。 あとからそのページを見返していると、あることに気がついた。 ”北欧デザイン” 付箋を貼ったどのページにも、その聞き慣れない言葉が並んでいた。 「どうやら自分はこの”北欧デザイン”

          名前の由来

          わたしは”湖中”という名前で活動している。 そしてこれはフィンランドから取っている。 2度目に訪れたフィンランドで、わたしと友人 (1回目も着いてきてくれた友人)はヌークシオ国立公園というところに行った。 ここには森に囲まれた湖がある。 ホテルから出発し、森の中をひたすら歩く。 慣れない雪の上をザクザク踏みしめながら。 そして人見知りな2人は行先を誰にも聞けず、森の中で迷ってしまった。(結局は現地の人に車で送ってもらう始末。。) なんとかたどり着いた先がパッと開ける。

          夢が叶う

          グッズの製作所はカフェの一角にある。 わたしは基本そこで作業していて、今日もいつも通り機械を動かしていた。 出来上がるまでの時間、休憩がてら席を外した。 戻ってくると、機械の前には小学生くらいの女の子がひとりで立っていた。 これが何なのか、何を作っているのかが気になる様子で、機械の中を不思議そうに眺めている。 その時、それまで響いていた”ぐおん”という音が止まる。 ちょうど加工が終わった合図だ。 “中身を見せてあげよう。” わたしはそう思い、女の子の前で機械を開ける。

          誕生日

          毎年毎年やってくる自分の生まれた日。 昨日、わたしはまたひとつ歳を重ねた。 誕生日の日は毎年やることが決まっている。 それは書き溜めた日記を紐解くことだ。 昨年の日付を探し出し、そこに書かれている内容に目を通す。ただの文字の羅列。 けれどそこにはこの一年にあったできごと、一年後の自分に向けられたメッセージが書かれている。 そのふたつをじっくり読み終わった後、一年前の自分からの質問に答えて(日記に書き込んで)いく。 質問は、「今これをやってやっているけど一年後はどうな感じな

          苦手意識

          職業を聞かれることが苦手だ。 人と会うと必ず、「お仕事はなんですか?」という話になる。そういう時は大抵、 「イラストレーターをやっています」 と答えている。 その返しでよかったのか。 いつも迷いながら。  わたしはこの仕事を始めてから4年ほどになるが、一度も自分のことを"イラストレーター"だと、思ったことはない。 ちゃんと絵の勉強をしたわけでもなければ、イラスト製作の仕事も極力お断りしている(そのお仕事はわたしじゃなくてもできるだろうと思うのと同時に、わたしにしかできな

          パンを焼く

          2、3年ぶりにパンを焼く。 まぜて、こねて、ちぎって、たたく。 昔を思い出しながらパンを作る。 社会人一年目。 地方で借りた家は一人で住むには余るほど広い家だった。 もの寂しさを紛らわすためにパンを焼いた。 がらんとした部屋の中で、ひたすらこねる。 光の立ち込める部屋だったから、朝の光に包まれながらパンを焼いた。 今では自分のグッズに溢れた狭い部屋でパンをこねている。 もう2度と戻ることはないだろうなぁと思う。何もない部屋の、まだ何者にもなりきれていないわたしには。

          わたしの名画

          わたしにとっての大切な絵。 それはなんだろうと考えていた。 すぐ思いつくのは塩川いづみさんが描いた ビションフリーゼがモチーフのイラストだ。 初めてみた時、わたしは大学生だった。 お気に入りの雑貨屋に暇があれば通っていて、 そこにそのイラストがあった。 シンプルな線だけでこんなにもかわいく、おしゃれに描くことができるのかと感激して、お店の前から動けなくなった。 当時のわたしはもやもやしていたのだ。 世の中にどうしてもっとシンプルでおしゃれな柴犬グッズがないのか、と。

          京都に降る雪

          先日、京都に雪が降った。 ちらちらと雪が舞うことはあったが 今回は見事に積もっていた。 京都に越してきてから初めての冬だったのと、 「京都に雪は降らないよ。降っても積もらない」 と聞いたばかりだったので驚いた。 雪が積もるとテンションがあがる。 外の寒さもすきだ。 憧れのフィンランドで冬と雪を経験して以来、 わたしはそのどちらもすきになってしまった。 いつものパン屋に顔を出すと 「こんなに積もるのもなかなかない。京都のひと も歩き慣れてないんじゃないか

          すきなものに囲まれる。

          大学生の頃。 すきなものに囲まれるという経験をした。 アルバイトをしようと決め、どうせするなら自分の一番すきな飲食店で働こうと思った。 そうして選んだのは、お好み焼き屋。 たこ焼き屋と最後まで迷って、ちょうど募集のかかっていた方を選んだ。 まかないでお好み焼きが食べれる、、! ただそれだけの動機だった。 しかしいざ働いてみると大変で、何度も指を切ったし、いつも油とソースの匂いでドロドロになって帰った。 (当時は気が付かなかったが、朝10時に入って夜23時に終わることも

          すきなものに囲まれる。

          2022年 抱負のようなもの

          今年をどんな年にしようかな。 そんなことをお気に入りのカフェで、お気に入りのマフィンを食べながら考えています。 おおきな流れはきっと、イラストを描いて作品を作っているんだと思います。 そこにプラスして新しい試みをやってみようなと。 新しいことは好きです。 新しいことを想像しているだけで楽しく、達成できればどこへでもいける。 そんな気になれます。 あとは”誰かのため”ばかりに固執しない。 これが今年のテーマです。 誰かのためにと考えると、次第に胃がきりきりと痛みだす

          2022年 抱負のようなもの

          フィンランド旅行1回目。

          初めてフィンランドに行った。 それは北欧を好きになって2年後の冬で、 ぼくにとって初めての海外旅行でもあった。 旅行は男2人旅。ぼくと親友のOくん。 (下の写真が友人のOくん。) Oくんは、「卒業旅行はアメリカに行きたい」と言っていたが、ぼくがフィンランドの良さを何日も熱弁した結果、 「まぁ大自然みたいしな」と快く(?)承諾。 (一応大自然は見れた。ほぼ雪景色だったけど。) そしてOくんの気が変わらないうちに(ひどい)そそくさとフィンランド旅行を予約した。 そしてい

          フィンランド旅行1回目。

          仕事をやめた時の話

          むかし、わたしは仕事をやめた。 新卒で入ったばかりの会社を早々に。 そこは北欧生地を扱う会社で、わたしはイベントを企画する部署に所属していた。 やめてしまった理由は長くなるので割愛するが、やめようと思った時、次にやりたいことは想像できていなかった。 ただ、自分が望んだこと、自分の信念を少しでも形にしたい、肯定したいという気持ちでいっぱいだったのを覚えている。 しかし会社を辞めることにはすごく勇気がいることで、スパッと「辞めよう!」なんて思えず、何回も何日もずっと自問自答

          柴犬を好きになったきっかけ

          「 どうして柴犬が好きなんですか?」 「いつから柴犬飼っているんですか?」 そういうこと聞かれることが多くなった。 だけど残念ながら、好きな理由はうまく言語化できない。かわいいポイントはいくらでも並べることができるけれど、本当の気持ちは頭上にある雲みたく、もっとふわふわとして掴みどころのないもののような気がしている。 さらに残念なことに、そもそもぼくは柴犬を飼ったことがない。(近所にもいなかった。) 「 それなのに(柴犬飼ったことないのに) どうして好きなんですか?」

          柴犬を好きになったきっかけ