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散文詩

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#散文詩

それは機械のやることだ

それは機械のやることだ

上手いとか 下手とか
そんなのどうでもよい

自分が楽しめるかどうか
そこだけである

それで人から褒められる
のならそれでよいのだ

ありがとうでいいのだ

まずは楽しめ

楽しめないなら
楽しむ努力をせよ

そういう努力は無駄ではない

いや無駄なことをやろう
世の中コスパばかりだ

それは機械のやることだ

人間らしさ 
それは大いなる無駄

合理性の塊の機械には
できない行為

不合理かつ

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日々新たにすΦ人は記憶の中でもがく

日々新たにすΦ人は記憶の中でもがく

毎日楽しければいい。その日いちにちが大事なければそれでいい。そうやって気づけば半世紀生きてしまった。積み重ねた記憶は私を幸せにしてくれただろうか。記憶がなければ、楽しくないし、哀しくもないし、後悔もない。記憶は自分が生きた証である。自分だけが確かめることができる記憶の糸。人は死ぬまで記憶の中でもがき続ける。
#詩 #散文詩 #記憶

名も無きピン

名も無きピン

ヒトは誰もがボーリングのセンターピンになりたがるけど、ほとんどの人はセンターピン以外の残りの名も無きピンのままで終わる。
でも名も無きピンたちがこの世の中を支えているんだ。
#散文詩 #詩 #センターピン #名も無きピン

なんくるないかわからんけど

なんくるないかわからんけど

今朝は町内会(田舎なんで未だしっかり)の集まりで、近所の公民館の掃除に出かける。

公民館自体も、昨今の情勢で今年に入ってからは使われていない。使われるあてがないのに掃除をするというのもあれだが、また使われることを前提に清めるのだ。

公民館の裏手には神社があり、樹齢千年を超すクスの大樹がでんと構えていた。周りには蝉の鳴き声と時折り通過する新幹線の轟音しかない。

今の変化なんて大した事ないと言わ

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そして、いま

そして、いま

そして、いま
そして、いま
そして、いま

あなたを呼んでいるのに

そして、いま
そして、いま
そして、いま

君に逢いたいだけ

夕暮れの帰り路
二人で歩いたあの日

何も言わず繋いだ手
気持ちは繋がっていた

都会の波に呑まれても
夢を追いかけていた

気づかぬうちに二人は
別の道歩み始めた

そして、いま
そして、いま
そして、いま

あなたを探しているよ

そして、いま
そして、いま

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メッセージ

陽射しが眩しい。

未だ季節は
冬のさなかなのに、

春を飛び越して、

初夏のような光が
天窓から降り注いでいる。

母はツツジの花が嫌いだと
よくこぼしていた。

母の父である祖父が
不慮の事故で亡くなったとき

道路にはツツジが
咲き乱れていたそうだ。

あの人も

真冬のさなか
唐突に逝ってしまった。

つむじ風のように
消えてしまった

あの人。

サヨナラも言えず、
皆にぽっかり穴を空

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2940

たかが電気 
されど電気
みなが電気に狂い咲き

俺のスマホも 
電気なければ
動かない

電気を使う人が住む土地
電気を作る人が住む土地
その間には距離があり

使う側は金はあるから
電気をくれといい

作る側は生きてくために
電気を作るという

これでいいのか
これしかないのか

綺麗な土地は汚されて
戻ることすらままならない

一見クリーンなエネルギー
その裏に隠れてる猛毒を

誰も手懐けら

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絶対や必ずを使いたい衝動

絶対というものもない代わりに必ずというものもない。世の中は絶対や必ずの間の揺らぎの中で時を刻み続けているだけなのに、なぜ絶対とか必ずとか実際にはあり得ない言葉を人は産み出し使いたがるのだろうか。そこには希望や絶望といった人々の願いが埋め込まれているからなのだろうか。絶対や必ずという言葉を僕は使いたくないし、使いたいというその衝動に打ち勝ちたい。
#詩 #散文詩 #絶対 #衝動

ひとの死に触れるとき

ひとの死に触れるとき

世の中にはひとの死が溢れている。

例えば、ネットやテレビで事故や事件に巻き込まれて亡くなったひとたちの死をほぼ毎日の如く僕たちは目に入れている。

そのひとたちの死に触れたとき、痛ましいとは思っても、ひどく悲しんだり、人目を憚らず慟哭することはないだろう。

でも、自分に近いひと、例えば家族や友人が亡くなったとしたら、それらがニュースにならなくても、深い哀しみに包まれ、ショックで倒れてしまうかも

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