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たかが電気 
されど電気
みなが電気に狂い咲き

俺のスマホも 
電気なければ
動かない

電気を使う人が住む土地
電気を作る人が住む土地
その間には距離があり

使う側は金はあるから
電気をくれといい

作る側は生きてくために
電気を作るという

これでいいのか
これしかないのか

綺麗な土地は汚されて
戻ることすらままならない

一見クリーンなエネルギー
その裏に隠れてる猛毒を

誰も手懐けられぬまま
狭い牢屋に閉じ込めて

でもそれも限界
処理できぬまま
無理やり海に返すだけ

夢の燃料サイクルは
夢のまた夢幻と

どんな堅牢の建物も
いつかは朽ち果て
遺跡となる

けれども永遠とも
思える毒の寿命
見届けられる
人はいない

そんなものを生み出して
呑気にもほどがある

異国の少女が叫ぶ声
この国には届かないのか

#散文詩
#詩
#電気




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