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私なんかが人を好きになっちゃいけないと思っていた20歳女子が初めて恋をした話
みなさんの初恋はいつですか?
幼稚園や小学校が一般的なのかなと思いますが、私は20歳の夏でした。
当時、私は看護学生の傍らパチンコ店でイベントコンパニオンとしてアルバイトをしていました。仕事内容は、お客様におしぼりを渡したり、メダルやパチンコ玉を機械に入れたり、店内の掃除をしたりすることがメイン。
覚えることも少なく、かわいい衣装が着られ、(レースクイーンのようなワンピースや、夏には浴衣など)、何より仲の良い友達と一緒に働いていたので、このアルバイトに関してはとても楽しかった記憶しかありません。
休みの日の朝、友達と駅で待ち合わせして、一緒に電車に乗ってアルバイト先に出勤。という、これだけでもう、なんだか結構青春感漂っていますが、当時、そのアルバイト先のパチンコ店で好きな人ができて、私はどっぷり青春を謳歌していました。私が好きになった人は、そのパチンコ店でホールスタッフとして働いている男の子でした。
彼を意識するようになったのは、その友達の一言がきっかけです。
「うたって、あの人好きそうだよね」
という一言。
普段私たちは、恋バナは全くと言って良いほどしませんでした。と言うより、恋愛経験ゼロの私の恋愛の引き出しは空っぽで、彼女はそんな私に恋愛を無理強いするでもなく、惚気話を聞いて聞いて〜と言うタイプでもなかったからだと思います。
けれど、当時の私たちは20歳の女の子。芸能人の○○くんかっこいいよね!なんて話はわりとしていた気がします。なので、恋バナはしていなくとも、私がどういう見た目や雰囲気の男性がタイプなのか、彼女はなんとなく把握していたと思います。
実際、彼女が「好きそうだよね」といった「あの人」は、確かに当時の私の直球どストライクの見た目と雰囲気。友達に言われて、自分のトキメキに気づいた瞬間でした。
その日から、アルバイトへ向かう電車の中での私たちの会話の半分以上は、私の直球どストライクのタイプの彼の話だったと思います。思い出すだけでもニヤけてしまうような、私の青春の1ページです。
しかし、こんな風に一緒に青春をしてくれた友達対して、私はある日
「本当は好きじゃないんだよね。彼を好きって言った時の△△ちゃんの反応が面白かっただけ」
と最低な言葉を吐きました。
その時は、酷いことを言った自覚はなかったのですが、今振り返ると最低過ぎますね…。
彼女は、口調こそ優しかったのですが
「え、嘘でしょ?あれが演技だとしたら、人間不信になりそうなんだけどー」
と言っていました。…そりゃそうだ。
子供の頃から20代前半にかけての私は、自分にものすごく自信がありませんでした。おそらく、当時の私の卑屈な性格は幼少期のいじめにより、作り上げられられたものです。
何をするにしても、「私なんかが…」という気持ちが根底にあり、「こんなことをしたら××と思われてしまうのではないか…」というかなりのかなりのネガティブ思考でした。そのくせ、そんな自分を知られるのが怖くて、いつも自信があるそぶりをしたり、周りにどう思われても気にしない人を演じたりする日々。
20歳にして初めて経験した恋愛感情も、「私なんかがあんなかっこいい人を好きになっちゃいけない…」「私なんかに好かれたって、彼は絶対嬉しくないはず。寧ろ気持ち悪がられるのでは…」と、否定しようとしていたのです。
それでも、アルバイト中に彼の姿を見ると嬉しくなり、彼が帰るとモチベーションが下がりました。心に完全に嘘をつくことはできなかったみたいです。そんな、私の彼への気持ちは思いっきり顔に出ていたようで、一緒にアルバイトをしていた友達に
「ねえ、めちゃくちゃ顔に出てるんだけど!やっぱり絶対好きでしょー!」
と言われてしまいました。
それでも、頑固なわたしは
「好きじゃないし!」
の一点張り。…なんとも気難しい女ですね。笑
「好きでしょー!」「好きじゃないし!」合戦の結果はというと、私が降参しました。笑
気難しい女だった私が、降参できてしまった理由は、大好きな友達が私の本心を冷やかすのではなく、肯定し、喜んでくれたからだと思います。
「好きでしょー!」と、私の気持ちを確認してきた友達は、他にこんなことを言っていました。
「彼を見ている時のうたが幸せそうで私まで嬉しくなった」
「どうにかして彼とうたをくっつけたいと思ってたのに」
「応援したいと思ってた」
控えめに言って、最高にありがたい言葉です。この言葉がなければ、20歳の初恋を私はきっと、ないものにしていたでしょう。
こんな風に、純粋に応援してくれた友達のお陰で、私は初めて人を好きになれました。臆病な私は、当時好きだった彼に話しかけることすらできませんでしたが、好きな人がいるって、それだけで嬉しくて幸せだということを気付かせてくれた友達と彼には今でも感謝をしています💐
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