個人店オーナーが経営の合理化を進めたくない本当の理由ってもしかして
日本では一体なぜ合理化がなかなか進まないのかについて、先日松井さんがnoteでご自身の見解をお話しされていました。
実は日本人は合理化を望んでいないのではないか、中高年がついてこれないからではないか、どれもフムフムと納得できるものばかりでした。
ところで、私は長らく飲食業に従事してきました。飲食業界といえばあらゆる業種の中でもとくに生産性が低いと言われています。
現場に人が出ないと仕事にならない「労働集約型」の仕事である以上、合理化が突き詰められないのは多少は仕方がないとは思います。人間が心を込めて対応するからこそお客さまが喜んでまた来てくださる、そういう業界なので、何でもかんでも機械化・ロボット化すればいいというものではないことはわかります。
ただそうは言ってもこの業界、他業種に比べて明らかにIT化が進んでいません。おもてなしの部分は難しいとしても、経理などのバックオフィスや予約システム等はどんどん合理化を進めてもいいはずです。
別にこの業界にいる人の多くが中高年だというわけでもないですし、どちらかというと長時間労働に疲弊している人が多いのがこの業界。一体、頑なにIT化を進めないのはなぜなのでしょうか。
考えていたらふと、以前知り合いの飲食店経営者から聞いたこんな一言を思い出し、そうか、それかと思いました。
ある同業のひとこと。「うちはカードとか一切やらないよ。なぜなら…」
あれはたしか、政府が国をあげてキャッシュレス決済を推し進めていた2019年ごろのことだったと思います。
重い腰をあげてうちの店もようやくキャッシュレス決済を導入しようと考えている、そんな話を同業にしたところ、その人はこんなふうに言ったんです。
ここから先は
¥ 300
頂いたサポートでほかの方の記事を購入したいと思っています。知見を広め、より良い記事作りを目指します!