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映画

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2020年11月の記事一覧

宮本から君へ

宮本から君へ

いつだったか出会った頃を、忘れるぐらい前に読んだ「宮本から君へ」。
(多分16か17歳ぐらい)
当時、伝説といわれた12巻を持ってたぐらい好きな漫画だった(後日愛蔵版が出てそのことは価値はなくなったけど)

新井英樹は僕にとって大友克洋と双璧で、思春期にもろに影響を受けた個人的マンガカルチャーの代表。
マールド・イズ・マインで出会って過去の作品も本屋を何軒もハシゴして一

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ターミネーター3

岡山市内の映画館といえば今は駅前などシネコンが中心ですが、僕が子どものときは表町商店街に映画館が集中していて、映画を見るといえば表町商店街千日前で見るのが定番でした。

1991年。
12歳のとき。

父親と2人で70ミリ映画館テアトル岡山に封切りされたばかりの「ターミネーター2ジャッジメントデイ」を見に行きました。

父と二人で映画館に行くのは初めてのことで

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この世界のさらにいくつもの片隅に

この映画を見て思い出すのは祖母から聞いた終戦時の話。

7年前に亡くなった母方の祖母は、中学校の先生を長年勤め、この時代には珍しく経済的にも自立した人だった。

祖母は岡山の西川沿いで茶舗を営む家に生まれ、幼い頃はそれなりの生活をしていたと聞いた。

洗濯などをするために水路に降りる階段は、各々の家が自力で作ることになっていて、一つのステータスだったようで「うちにもあったんよ」と話を

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韓国映画

悪女
少女は悪魔を待ちわびて
悪のクロニクル
The WITCH 魔女

最近、韓国映画ばかり見てて、どれもクオリティ高くて驚きます。
「悪女」は冒頭のワンカット撮影が刺激的な映画だけどひねりのあるストーリーと役者の演技で引き込まれる。どうやって撮ったの?って最近思わないけど、この映画は何個かそんなシーンがあって刺激的でした。
花嫁姿の狙撃シーンは美しいです。

「少女は悪魔を待ちわびて」は日本映

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風の谷のナウシカ

風の谷のナウシカ
何度も見てるけど、スクリーンで見るのははじめて。
スクリーンで見ると気づかなかった演技や、美術の素晴らしさを改めて。

冒頭からクシャナの人質となるまでの30分のシーンに、ナウシカの喜怒哀楽が全て詰まってて彼女はこういう人なんだと伝わってくる。

谷の人には菩薩のようなナウシカも、父親を殺されて、自分の修羅と向き合うことになる。
どんなに優しい人でも心の中には修羅がいる。
怒りと

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TENET

ストーリーはシンプル。設定は難解。
誰でもない男が世界を救う。

人生の始まりと終わりは意識できても、あの日が中間地点であったとは終わる直前にしかわからない。

真ん中の日が、どの1日かわからないからこそ、今日を生きるということを疎かにしてはならない。

その日々の中で、誰と出会うか、信頼を得るための行動、言動をしているかがもっとも人生において重要なことだとこの映画は言っている。
誠実に生きれば、

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若草物語

監督のグレタ・ガーウィングは幼い時から脚本を書いては家族と演じていたそう。

マリッジストーリーのノア・バームバックと共同で書いたりすごい夫婦。二人とも好きな作家だし、監督。役者としてもかっこいい。

演出だけじゃなくてキャストも素晴らしくてシアーシャ・ローナンはうまいだけじゃなくて主役としてのスター性があって目が離せなくなるし、エマ・ワトソンも姉妹、家族、出てくる役者みんないいけど特にフローレン

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鬼滅の刃 無限列車編

鬼滅の刃 無限列車編

今年1番の話題作になった「鬼滅の刃」。
無限列車編は原作の7巻から8巻の映画化。この一巻に満たない話を映画版では、これでもかってほど丁寧に描いている。

始まり方がすごく良くて、お館様こと産屋敷輝哉と奥方が墓場を歩いている。
鬼と戦い、亡くなった鬼殺隊の名前を1人ずつ唱えながら。
本筋ではないが物語に深みを与えるエピソード。原作をただなぞるだけではなく、映画は映画の深みを持たせようとするスタッフの

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