早いものでスナックで働きはじめてから1ヶ月が経過した。 ここで働くのにも慣れてきた。慣れるのはいいことももちろん多いけど、気づきに鈍感になるという意味においては…
昔から女友達と遊ぶ日程を約束するのが苦手だった。 「じゃあ、次は来月土曜の夜ね!」 「えー、わたし来月の土日は全部埋まってんだよね〜」 「なにそれリア充じゃん」…
「彼氏や旦那さんの存在は、お客さんの前では絶対に隠すこと」 これはこのスナックで働く女の子に課せられた掟のひとつである。 お店に来るお客さんの大半が前期高齢者以…
カウンター席のみ。10名入ればもうパンパンになってしまうこの小さなスナックは、私が知る限りではいつもそれなりに賑わいを見せていました。 「あなたラッキーね。こうゆ…
駅の高架下。小さな看板がひょいと顔を出す古びたスナックが、今日から私がお世話になるアルバイト先です。 お店では彼氏や旦那さんの存在を隠すというルールなので、自宅…
はじめまして。くね子です。 タイトルからもお察しの通り、「スナックのママになりたい」という思いを秘かに胸のなかに宿しながら生きています。 20代後半に自分でも驚く…
くね子
2021年12月12日 19:47
早いものでスナックで働きはじめてから1ヶ月が経過した。ここで働くのにも慣れてきた。慣れるのはいいことももちろん多いけど、気づきに鈍感になるという意味においては危険なことでもある。ここで改めて、このスナックで感じたことを振り返っておこうと思う。小さなことも大きなことも。まず記しておきたい気づきは、お給料について。学生時代のアルバイトからサラリーマン10年目のいまに至るまで、お給料は銀行口
2021年11月29日 22:37
昔から女友達と遊ぶ日程を約束するのが苦手だった。「じゃあ、次は来月土曜の夜ね!」「えー、わたし来月の土日は全部埋まってんだよね〜」「なにそれリア充じゃん」リア充が死語かどうかはさておき、ほぼ毎日会っているような子だっているのに、一体何をそこまでして会って話したかったのか、いまのわたしにはもうさっぱり思い出せない。特にこのリア充的やりとりが発生したのは大学時代の頃で、私たちは遊び
2021年11月6日 23:51
「彼氏や旦那さんの存在は、お客さんの前では絶対に隠すこと」これはこのスナックで働く女の子に課せられた掟のひとつである。お店に来るお客さんの大半が前期高齢者以上のこのスナックにおいて、その掟は果たして必要なのか......?と思うこともあるけれど、ママが決めた掟なのだから仕方がない。お店にいる女の子は20〜30代の女性なので、もちろん彼氏がいれば旦那さんがいる子もいる。チーママだって
2021年11月6日 15:11
カウンター席のみ。10名入ればもうパンパンになってしまうこの小さなスナックは、私が知る限りではいつもそれなりに賑わいを見せていました。「あなたラッキーね。こうゆう日ばかりじゃないのよ。お客さんゼロな金曜日の夜もあるしね」チーママにはそう言われていたけれど、にわかに信じがたいほどでした。ところが、その日は急に訪れました。営業時間内に来た客は、なんと2人だけ。油断すれば店からシーン
2021年10月21日 21:53
駅の高架下。小さな看板がひょいと顔を出す古びたスナックが、今日から私がお世話になるアルバイト先です。お店では彼氏や旦那さんの存在を隠すというルールなので、自宅と同じ沿線沿いにあるそのスナックへ向かう道中で薬指の指輪を外します。「あれ。薬指ってこんなに軽かったんだっけ?」などと思い返し、平凡な夫婦生活にもそれなりに重みがあったことを知ります。この先何年ここに勤務するかは分からないけれど、
2021年10月19日 15:54
はじめまして。くね子です。タイトルからもお察しの通り、「スナックのママになりたい」という思いを秘かに胸のなかに宿しながら生きています。20代後半に自分でも驚くような環境の変化(転勤や結婚など)に晒され、その度に肩書きも職種も名前も変化していくと、それらを全部肩からフゥ〜っとおろして目的もなく純粋に流れゆくまま時間を楽しめる「酒場」という最高に民主的でハッピーな場に通うようになりました。