最近の記事

ガザの死者4万人という数字の誤認   非難の矛先のあべこべ

キリスト者の方々の間でも、「ガザの死者が4万人以上」であるとか、「イスラエルは決して支持できない」とかいう人たちがいます。 まず、その数字について、ハマスの戦闘員とその家族が、8割を占めると、ハマスに関係の深い人物が明かしました。純粋な民間人は、2割のみかもしれないのです。 そして、何よりも、次の方の意見がすべてを物語っています。 「ハマスのテロ襲撃の直後から、国際社会が一丸となってハマスに人質解放と武装解除を求めていれば、(カタールで贅沢三昧していたハマス指導者を拘束

    • 日本人は、反イスラエル・反ユダヤに変わったのか?画一的に語れない微妙な反応

      10月7日から一年、日本人の微妙な反応を、画一的に論じることなく、淡々と書き記している、ディラン・オブライエンさんによる貴重な記事をご紹介します。 Googleによる翻訳 前回は、10月7日から半年後に書いた彼の記事を、紹介させていただきました。 一般の日本の人たちを見れば、そこには反イスラエル・反ユダヤ感情は見られないというのも、一つの事実です。私も、それは感じます。 けれども、マスコミについては報道は、かなり反イスラエルの傾向が強いです。そして、書籍やネットでの記

      • メローニ伊首相の「自由のために戦う西洋」演説

        大西洋評議会主催の「地球市民賞」を受賞した、伊首相メローニ氏による授賞式スピーチに、感銘を受けました。 日本語訳と字幕を以下で読むことができます。 ダグラス・マレー著「西洋の自死」にあるように、西欧諸国が自殺行為をしており、かつ、その植民主義的な古い体質を残しながら瓦解しているのを憂いていました。 まさに、終わりの日に復興するローマに現れる獣であるかのようです。その典型が、象徴的に、先だっての仏五輪開会式の反キリスト的な演技に現れていました。 神が立てられた国々 メ

        • 思想やイデオロギーにある、反ユダヤ主義の正体

          以下の図表を見て、今、まさに起こっていることだと合点が行きました。 どれだけの人が、一般の人だけでなく、学者も、また政府までが、思想的に、信条的に極端に傾き、反イスラエル、反ユダヤになっていることでしょうか。 思想的には全く相いれない、「極左」「極右」そして「イスラム主義」は「反ユダヤ」で一致します。ここに、霊的にサタンの深みがあると私は思っています。 人間の歴史に居続けたユダヤ民族 ユダヤ人は、歴史や文明の大事な部分を担ってきました。そこには、普遍的な価値もあれば、

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          二国家は成り立つのか①

          以下の動画を見た感想を述べます。 パレスチナ国家は、パレスチナ人たちが望んでいない エイナット・ウィルフさんの発言や著書を読み、10月7日以降特に、パレスチナというものの本質が何となく見えてきました。彼女は左派政党の国会議員であった経歴を持ちますが、パレスチナ人の現実を直視するようになった方です。 力の均衡によって成り立つ空間世界 その現実とは、「中東では、力によってしか意思伝達ができない」ということです。 つまり、パレスチナ人は、自分たちの中にユダヤ人の主権がある

          二国家は成り立つのか①

          「イランの地下世界」を読んで

          イスラエルを取り巻く中東情勢で、10月7日のハマスによる大虐殺、ヒズボラによるイスラエル攻撃など、すべて裏で動かしているのは、イランだと言われています。そして核開発も、その完成が間近とも言われ久しいです。 それで、最近、記事「イランの変革と中東安定化」を書きました。 以前に、ブログでは、数多くイランについて記事を書いていたのを、今更ながら、思い出しています。例えば革命防衛隊に属していた人が、CIAのスパイとなり、後にキリスト信者になった人の自伝、A Time To Bet

          「イランの地下世界」を読んで

          イスラエルではなく、日本の孤立

          日本において、イスラエルを取り巻く情勢を語っていますと、まるで海の中に浮かぶ孤島のように、自分が何か変なことを言っているような気持ちにさせられます。けれども、自分の語っていることは、英文などの外の議論や、海外の人たちと話せば、まっとうな意見の一つにしか過ぎず、その意見を自分は単に発信しているにしか過ぎないのです。 それが露呈したのは、日本を除くG7を始め、西側の国々が、長崎の原爆祈念式典に、大使の不参加を決めたことです。(報道では、G7だけになっていますが、多くが、リトアニ

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          中東情勢は、中東の論理理解から

          中東情勢の理解は、中東の論理を知る必要があります。以下の高原剛一郎さんの動画を見た感想をいかに述べます。 イスラエルは、敵の重要人物を最近、次々と除去してきました。10月7日の実行計画者であるハマスの軍事司令官、ムハンマド・デイフを7月13日に空爆。レバノンのヒズボラの司令官、フアド・シュクル氏を除去しました。そして、イランのテヘランで、ハマスの最高幹部ハニヤを暗殺しました(イスラエルは公式には、暗殺したともしていないとも言っていません)。 これで、一気にイランからの報復

          中東情勢は、中東の論理理解から

          パリ五輪開催式の反キリスト性

          2024年仏五輪の開会式は、大きな騒ぎとなった。マリー・アントワネットの斬首の演技、そして、トランスジェンダーによる露骨な踊りがあり、男性の陰部も見えていた。そして、主の晩餐を模したからかいがあり、その前に現れた青色の男は、酩酊の神ディオニュソスを模していた。それから別に、演技で青白い馬が登場したが、これは黙示録6章に出てくる「死」という名の、青白い馬を容易に想起させるものだった。 なぜ、ここまでして、猥雑な演技を喜び、キリスト教信仰を意図的に侮辱するのか?そして、これが一

          パリ五輪開催式の反キリスト性

          イランの変革と中東安定化

          今、世界の秩序を不安定化させている国の一つが、イラン・イスラム共和国です。ウクライナへの侵略戦争をしているロシアと緊密な関係を持ち、ドローンなど武器供与もし、イスラエルとアラブ諸国にいる過激武装組織に技術、武器、資金供与をして、裏で操っているのは、イランです。国内では、大勢の国民の反体制の動きを徹底的に弾圧しています。 終末的、狂信的イスラム主義の国における、反政府の国民 ですから、イランはどのような国なのか?をもっと学ばないといけないと思っています。一つ、とても助けにな

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          戦後ガザ復興と戦後日本の復興

          War of Return(帰還の戦争)の著書で有名な、エイナット・ウィルフさん。言論に精力的に活躍されている。彼女のXには、自己紹介に「フェミニスト、シオニスト、無神論者です、はい。」とある。この本をぜひ読みたいと思うし、彼女のお話しはとても勉強になる。 彼女の論旨は、主に「パレスチナ人自身に、実は国家を造りたいという思いが見えない、非常に欠けている」ということだ。当事者、本人たちがそう思っていないのであれば、二国家案にある国家建設は成り立たない。そもそも、イスラエルがな

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          米軍、イスラエル軍、国連や人道支援団体の連携による食糧供給

           ご紹介したい、イスラエルを伝えるユーチューブ・チャンネルは、TBN Israelというものです。  TBNは、アメリカでは最大の福音伝道報道局ですが、イスラエルに特化したチャンネルです。そこに登場する人たちは、イスラエル人であり、イエスを自分のメシアと信じる人々です。その人たちも、従軍して、ガザの現場から、軍の許可、いや許可以上にお願いされて、報道しています。  今は、予備兵として現場から離れていますが、現地から湯気が出てくるような生の情報を伝えてくれています。これはと

          米軍、イスラエル軍、国連や人道支援団体の連携による食糧供給

          アミール・ツァルファティさんが、左派リベラルのイスラエル人にインタビュー

           驚いた。アミール・ツァルファティさんは、イエスを信じるイスラエル人で、福音派のキリスト者の一部界隈では、非常に有名な方。政治的には右派。  その彼が、左派リベラルのイスラエルの著名人エイナット・ウィルフさんにインタビューしている。 アミール・ツァルファティ&エリナト・ウィルフ博士対談: 10月7日は、パレスチナ問題に対する見方を変えたか?  ウィルフさんは、「帰還戦争 ― パレスチナの夢への欧米の耽溺が、いかに和平への道を妨げたか ―」という著書が有名になった。 ガ

          アミール・ツァルファティさんが、左派リベラルのイスラエル人にインタビュー

          デゥープス(Dupes)になりやすいキリスト者、反イスラエルから反ユダヤへ。

           高原剛一郎さんが新しく動画をアップしています。  コロンビア大を始めとして全米と欧州の大学に広がっている、反イスラエルの学生運動ですが、高原さんは、それを、プロの活動家がいるとして説明しています。そして、ラファ侵攻に米国が攻撃用武器を休止しているということで、誰が最も益になるのか?を考えれば、イラン、ロシア、中国ということで、彼らの勢力が強まればキャンパスでデモどころではなくなります。 戦時中に、米国のキリスト教に浸透したコミンテルン  デゥープス(Dupes)という

          デゥープス(Dupes)になりやすいキリスト者、反イスラエルから反ユダヤへ。

          バイデン米政権の犯している過ち(聖書的考察)

           バイデン氏が大統領に就任してから、また、オバマ氏が大統領であった時から、民主党政権の、外交政策に通底する過ちを感じ、聖書のある話がいつも思い浮かびます。  アフガニスタンにおける米軍撤退で、一気にタリバン政権になりました。トランプ政権の時から撤退は決まっていましたが、アフガン軍が頼りにならないことを知りながら、全面撤退して、イスラム過激派の支配領域が一気に広まりました。  そしてロシアのウクライナに対する侵略があります。かつてのボリス英首相は、「とっとと戦争を終結させる

          バイデン米政権の犯している過ち(聖書的考察)

          ハマスの認知的戦略

          ハマスに蝕まれるヨルダン  まず、以下のXポストを読んでほしい。  ここに指摘されているように、この頃、ヨルダンでのハマスの扇動がXにも流れてくる。  こちらの記事が詳しく、国内での親ハマスデモが不安定化をもたらしている背景を説明している。 パレスチナ人社会での地歩  まず、ハマスの戦略が何であったかを思い出すべき。彼らは、イスラエルに入って大虐殺を行い、人質を大量に取ったのは、まずはパレスチナ社会を扇動して、自分たちの地歩を固めるため。西岸において、パレスチナ自治

          ハマスの認知的戦略