〈旅と食〉パリでグルテンフリー食べ比べ
グルテンNGでもパンの国を楽しめるのか?
先月8月末のこと、7年ぶりにパリへ。体調不良などの影響で食生活に変化が起こって以降、日本国内・海外含め旅行はしているものの、パリを訪れるのはこれが初めてのこと。
食生活に何が起きたのか?についてはこちらをご覧ください。
ここの住民だった時代もあるので、街へ降り立てば旅人感なく楽しめるの
だけど、あの頃と大きく異なるのは、石を投げればおいしいパン屋に当たる!と言えるほど、ものすごくおいしいパンが溢れるこの街で、現在の私はグルテン(小麦粉)が食べられないのだ…!
ただひと昔前とは違い、食への感度が高い人々が住まうこの街は、食の多様性を受け入れ変化を続けているようで、小麦粉不使用のグルテンフリー製品
に関しても、専門店や商品がどんどん増えているのです。
ふだんの食事では、グルテンに加え乳製品(カゼイン)も抜いたほうが体調が良いので、プラントベースも実践しているのですが、旅先とくに外食時はグルテンフリーとプラントベースを同時に選択できる状況というのが稀なので、今回の旅では、グルテンフリー食を優先し比較を行いました。
※一部プラントベース情報もアリ。
アレルギーや制限をしている食品があるなど…食に対し不安な面があると、旅の楽しさも半減してしまうと思うので、何か少しでも役立つ情報をお届けできたらいいな!と思っております。
それでは、食べ比べスタート♪
パンの国のグルテンフリーパン&ケーキ屋さん
短期滞在ということもありパリ全てのグルテンフリー事情を把握することはできませんでしたが、比較できた4つのお店を順に紹介します。
①粉からこだわり作る「CHAMBELLAND(シャンベラン)」
パリに暮らす友人と待ち合わせ。朝食をしようとお店へ向かうと、開放感ある飲食スペースが好印象。
このお店のパンは、フォカッチャがメインで種類豊富!全てオーガニック&グルテンフリー。プラントベースの商品もありました。
悩んだ結果、お得な朝食セット“Petit-déjeuner“に決めました!パン・ジャム・果物ジュース・ドリンクそれぞれ数種類の中から選べます♪
パンは甘くないシリアルパンを選択。カフェラテは植物性ミルクで注文できましたよ♪
街歩きのおやつ用に購入。シューケットをグルテンフリーで食べられる日が来るなんて!これは次回パリに来たらまた買いに行くと決めています。
ちなみに5個〜購入できました。しかし、夫と取り合いしながら食べたので、10個買えばよかった!とすぐに後悔したのでした。笑
タルト・エクレア・クッキーなどなど、どれも美味しそう!パン同様プラントベースの商品もありました。次回はここのエクレアを食べてみたい♧
CHAMBELLAND(シャンベラン)
日本語案内もアリ▶︎https://www.chambelland.com/ja/
②グルテン不耐症の経験を通しておいしいを研究「HELMUT NEWCAKE (ヘルムート・ニューケーキ)」
毎週土曜日のみ営業ということで日程を合わせ、お店へ向かいました。
場所は凱旋門から近く。ちらり振り返ると…おおっ!パリ✴︎
お店に到着したのは閉店間際の16時50分ごろ。残っていた商品はこれだけでした。これは人気の証!
営業日が週1日ということもあり、訪れるのは早めの時間帯が良さそうです。次回はおいしいと噂のバゲットや、他のパンも試してみたい!
お店へたどり着いたとき、記憶していた店名と建物の看板が違ったので一瞬??となったのですが、毎週土曜日にこちらのチョコレート屋さんにてHELMUT NEWCAKEの商品を購入できる営業スタイルのようです♪
今回は
・エクレア(カフェ)
・ナッツとキャラメルのタルト
2種類を購入しました。
エクレアの生地はしっかりめの歯応え。甘さ控えめで食べやすいクリームが好きでした!タルトは“フランス菓子を食べている!”という感じを存分に味わえる、コクと甘さ加減。そしてサックサクのタルト生地!
ここの商品は乳製品・卵・砂糖を使用して作られていることもあり、味や食感は一般的なケーキと大差なく感じます。
HELMUT NEWCAKE(ヘルムート・ニューケーキ)
英語案内あり▶︎https://www.helmutnewcake.com/gb/
③アレルギー体質の人もそうでない人も通う店「NOGLU(ノーグル)」
NOGLUはパリ市内に2店舗あるグルテンフリー専門店。パン・ケーキ・キッシュなど豊富な品揃え。店内で食事も可能です。
この日は、グルテンフリー生活をしている友人宅にて晩ごはん予定だったので、バゲットとデザートを手土産にしようと7区にある店舗へ立ち寄りました。(あともう1つは11区にあります。)
パンコーナーにはバゲット以外の種類もいくつかありました。パン生地には基本たまごが使われており、乳製品は不使用のものが多い印象です。
※グルテン以外のアレルギーがある人は店員さんに要確認で♪
キッシュやケーキが並ぶショーケースは、入店したのが18時頃だったこともあり残りわずか。一部プラントベースの商品もありました。
こちらが購入したバゲット。友人宅にて実食!
切ると中には気泡がしっかり入り焼けている♪ 全体的に柔らかく、サイリウムハスク感が強めの食感でした。ちなみにサイリウムハスクとは、オオバコ科の植物プランタゴ・オバタの種皮で、ケミカルな成分ではありません。グルテンフリーパンにおいては、グルテンの代わりとなるような増粘剤に似た働きをするので使用することがあるのですが、独特の食感のため好みが分かれ苦手な人もいます。個人的には、このバゲットはそのまま食べるよりも、トーストする方が好きでした。
バゲットと一緒に食事スタート。暑い日だったので、さっぱり食べられる
愛情ごはんが沁みわたる〜♪
デザート用に購入したのは、2種類のエクレア。(またエクレア!?笑)バニラ味とチョコ味です。
混雑したメトロで移動したことにより崩れてしまったのですが。NOGLUのエクレア生地は、ふんわり&ややムチッっとした食感が好きでした。中のクリームも甘すぎず◎
次回はバゲット以外のパンや他のデザートも試してみたいと感じたお店でした。11区の店舗へ行くのも良いかも♪
NOGLU(ノーグル)
7区の店舗情報(英語ページ)▶︎https://www.noglu.fr/en/english-paris-75007
11区の店舗情報(英語ページ)▶︎https://www.noglu.fr/english-paris-75011/
④パンの種類がとにかく豊富!「Copains(コパン)」
滞在最終日。お昼ごろに持ち帰り用の調達もかね立ち寄ったこのお店は、パンのバリエーション豊富で選ぶのが大変!という、とても“幸せな悩み”を経験しました♪
バゲット・シリアルパン・丸型パン・甘い系のパンなど…etc.ビジュアルの満足度も高め。
パンにより使う粉を変え、風味を調整している。卵を使用している種類があり、乳製品は不使用を心がけているとのことでした。
※グルテン以外のアレルギーがある人は店員さんに要確認で♪
パンの向かい側には、キッシュ・サンドイッチ・様々な種類のケーキが並んでいました。
オーガニックにこだわり、すべて自家製。商品の説明もとても丁寧でした。
Copainsは店内に飲食スペースがないので、よく晴れた日には徒歩でセーヌ川沿いまで移動し、おいしいパンを頬張るのもオススメです♪
持ち帰り用に購入したパンはこちらの3種類!
・バゲット
・山型ブリオッシュ
・クルミとイチジクの丸型パン
グルテンフリー仕様のパンはトーストに向く種類が多いので、帰宅後すぐにスライスして小分けにラップフィルムで包み、さらに保存容器へ入れたら冷凍!
食べる前に焼き直していただきます。
個人的には、どの種類も好きな味と食感でした!パリを訪れたら、ぜひまた買いに行きたいお店です♪
Copains(コパン)
公式サイト▶︎https://www.copains-paris.com/
Instagram▶︎https://www.instagram.com/copains.paris/
グルテンフリーやプラントベースの商品を入手しやすい場所
パリ旅行中、もし付近にグルテンフリーやプラントベースの専門店が見当たらず、食べるものに困りそうな場合は、パリ市内にわりと多く点在しているオーガニック系のスーパーマケットを探してみるのはひとつの手段かと思います。
EU・UK圏内であれば、一般的なスーパーマケットにもグルテンフリーやプラントベース仕様の商品を取り扱うコーナーが大抵の場合あると思って良いのですが、品揃えはスーパーにより、またお店の規模によっても異なります。オーガニック系スーパーではアレルギー対応の商品も幅広く取り扱っているため、品揃えよく入手しやすいと感じます。
NATURALIA(ナチュラリア)
NATURALIA(ナチュラリア)
サイトはフランス語のみのよう▶︎https://naturalia.fr/
Bio c' Bon(ビオセボン)
ビオセボンは現在日本でも店舗数を増やしているので、見たことがある人もいるのではないでしょうか。
Bio c' Bon(ビオセボン)
こちらのサイトもフランス語のみのよう▶︎https://bio-c-bon.eu/fr
この旅の目的地とグルテンフリー
今回の旅、真の目的はパリ観光ではなくこちらのお宅訪問。パリ在住時代にとてもお世話になった方に招かれ、久しぶりの嬉しい再会を果たしたのでした。
さて、フランス家庭料理といえば基本的にもれなくバゲットがついてきます。お皿に残ったソースを拭き取ったり、チーズをのせて食べたり。また小麦粉を使う料理もわりと多いのです。
グルテンフリー生活をするようになって以来初めての再会だったので、ご迷惑にならないか不安な面もありました。
この日は電車に乗る前に、グルテンフリーのパン屋さんCHAMBELLAND(シャンベラン)へ立ち寄り、自分用のパンは持参することにしたのです。これで何となく安心!
わたしの現在の食生活を考慮してくれつつ「日本人はお魚好きでしょ?」と初対面の夫(日本人)のことも気遣ってくれながら、メインに白身魚とペルシャ風のごはんでプレートを作ってくれました。
この日はこれを含め計7品にシャンパーニュ1本とワイン2本を大人4人で。久々のフランス流食事スタイルだっとこともあり、このランチタイムだけで、翌日の昼過ぎまで空腹を感じないほどお腹パンパンになりました♪
私たちがロンドンから来たことにちなんで、ガトー・オ・ショコラに“英国風クリーム”を意味するクレーム・アングレーズを添えるデザートを作ってくれていました✴︎
ふだん甘いものをほとんど食べない夫ですが、このケーキは2切れペロリ!
食べすぎたあとは散歩へ。パリからそう遠くはないはずなのに、こんなのどかな景色が広がっているのが不思議。
今回のパリ滞在で外食や家庭料理をいただきあらためて感じたことは、フランスで伝統的なパンやケーキを食べられないのはとても残念ですが、それはさておき、グルテンフリーを実践するのであれば基本的に“食べるものがない”という事態にはなりにくいように感じるのです。メインのプレートには大抵ジャガイモや野菜が添えられていますし、フランスでの一回の食事量はおそらく一般的な日本人にとってわりと量が多いので、パンがなくても満腹になりますし。
多くの飲食店で、グルテンフリーのオプションが他のアレルギー対応とともに浸透してきていると感じますので、メニュー表に対応可能な料理が見当たらない場合でも、諦めず店員さんへオプションの有無を訪ねてみると良いでしょう♪
グルテンフリーの必要がない同行者との共存&楽しみ方
今回の旅は、パリ初滞在の夫が同行しました。彼はグルテンを食べても問題ない体質なので、パリでフランスの美味しい“本物のパン“を堪能して欲しかったのです。
そのためパンやケーキに関しては、夫は普通の小麦粉製品を買いに行き、私はグルテンフリー製品を別途入手し、ホテルや公園などで一緒に食べて楽しみました。
それ以外の食事は、一緒に入れそうな外食先を事前にいくつか調べ向かいました。
外食で訪れたお店や、夫用に立ち寄ったおいしいパン屋さん&ケーキ屋さん、お土産に購入したモノなどについてはこちらにまとめております。ぜひのぞいてみてください♪
※この記事は2022年8月26〜30日訪れた当時の情報です。
それでは、また!
日々の食事についてはこちら
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