佐近 航

地域で頑張る人を応援する会社「KITAICHI」代表取締役。300件以上のクラウドファ…

佐近 航

地域で頑張る人を応援する会社「KITAICHI」代表取締役。300件以上のクラウドファンディングをプロデュース。CAMPFIREパートナー。元夕張市役所地域再生担当。

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地域づくり会社「KITAICHI」始動!

地域を盛り上げたい! 故郷である音威子府村は、北海道で最も人口が少ないまちです。 この10年間のなかで、産業も文化や歴史も、あらゆるものがなくなりかけていく姿を目の当たりにしてきました。 全国唯一の財政再生団体である夕張市では、9年間、市職員として山積する地域課題の解決に取り組んできました。 地域にとって足りないことは様々ありますが、”チャレンジする人の力”こそが、何より地域に必要だということを実感しました。 行政職員ではなく、地域プレイヤーとして活動していこうと心

    • 地域づくりの難しさ「プレイヤー不足」

      全国で最も財政が厳しい夕張市役所で地域づくりに携わってきたなかで、 最も痛感した課題は、予算がないことや、人口減少などではありませんでした。 地域の幸せのために事業を行う人(地域プレイヤー)がいないことでした。     起業・商品開発・事業継承・地域団体の設立など、地域を盛り上げるために前向きに活動する地域プレイヤー。     たとえ住民票がなかったとしても、 地域にとって最重要な存在です。     そんな人たちに惹かれて人が集まり、 感度の高い次なる人材が来て、 地域の魅

      • 地域おこし協力隊に特化したクラウドファンディングの研修会開催!

        北海道上士幌町で、地域おこし協力隊向けのクラウドファンディング研修会を開催しました。 上士幌町の協力隊に加え、上川町や芽室町の協力隊15名にご参加いただきました。 なぜ地域おこし協力隊向けに研修会を開催したのかというと、 地域おこし協力隊のクラウドファンディングは有利な点が多いからです。 ①「地域」という広い視野で活動しているため、住民には想像できない取り組みができること 現在公開中の森町の地域おこし協力隊、小川さんのクラウドファンディング。 道南スギを使ったカヌー

        • 地域づくりの難しさ「魅力づくり」

          地域の魅力づくりは、どの自治体でも取り組んでいます。その魅力をシティプロモーションとして発信したり、近年では地域のブランディングに取り組む自治体も増えてきました。 地域ブランディングは、 地域をどのように認識してもらいたいかを形にし、一貫した情報発信することで、ファンを増やす。 または地域の未来像をつくり、地域住民が同じ方向を目指すことで、地域づくりに生かす。 などの目的で取り組まれています。 地域をどのように認識してもらうかに必要なのが「魅力」です。 人を惹きつける地域

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        地域づくり会社「KITAICHI」始動!

          地域づくりの難しさ「行政との連携」

          これまで、数々の自治体と仕事をしてきました。 自分も、9年間夕張市職員として働いてきました。 自分の経験上、地域で「こんなことをしたい!」と手を挙げる人は、 何よりも貴重な存在です。 行政も手が足りない、地域も高齢化で人材が不足している中で、 新しいことを起こすチャレンジをする「地域プレイヤー」は、 地域の可能性を広げる切り札となります。 KITAICHIも、地域プレイヤーを増やすことを目指して活動しています。 自分が地域づくりに関わってきたなかで、 地域プレイヤーが

          地域づくりの難しさ「行政との連携」

          【クラウドファンディング】夕張高校魅力化プロジェクト

          初めてのクラウドファンディングは、H29年7月。 「夕張高校魅力化プロジェクト」の寄付募集を開始し、目標額の3倍となる2,300万円の寄附が集まりました。 地域にとって、高校はとても重要な存在です。 地域で唯一となった夕張高校がなくなると、公共交通では他地域の高校へ通うことができません。 そのため、小中学校から別の地域で子育てし、親が職場に通うようになり、地域の活力がますますなくなっていきます。 財政破綻が表面化してから、地域の子どもたちには、行政サービスとしてのサポート

          【クラウドファンディング】夕張高校魅力化プロジェクト

          KITAICHIが目指す地域づくり

          KITAICHIのサービスは、クラウドファンディングのサポートです。 開業や商品開発、イベント開催といったチャレンジに必要な「資金調達」と「顧客(ファン)づくり」を、クラウドファンディングを通じて行います。 チャレンジする人がチャレンジに全力を向けられるよう、できる限り面倒な作業を代行したり、想いを多くの人に伝えられるように伴走し、ともに成功を目指します。 KITAICHIが目指していることKITAICHIが目指していることは、クラウドファンディングの成功だけではなく、

          KITAICHIが目指す地域づくり

          子どもの貧困に少しでも笑顔を届けたい【NPOおてらおやつクラブ×奈良県田原本町】

          NPOおてらおやつクラブは、 子どもの貧困問題を解決するため、おてらに寄せられた「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として、経済的に困難な状況にある家庭に「おすそわけ」する活動を行っています。 毎日のように寄せられるひとり親家庭などからの「助けて」の声を受け、お米やお菓子、日用品などを届けています。 日本の子どもの7人に一人が貧困とされており、社会課題となっているなか、田原本町と「ひとり親家庭への支援に関する協定」を締結し、官民協働で課題解決に向け取り組んでいます。

          子どもの貧困に少しでも笑顔を届けたい【NPOおてらおやつクラブ×奈良県田原本町】

          高校スポーツの集大成は「思い出づくり」か【長崎県松浦市】

          高校インターハイの中止。 コロナの影響で、僕も「仕方がない」と思っていました。 命には代えられない。 でも、三年間もしくは小さい頃から努力してきて、 その集大成として成果を発揮する場がなくなったとしたら。 インターハイですべてを出し切って、 新しい人生を踏み出そうとしていたとしたら。 僕も高校スポーツで育ちました。 そのときに得た成長が、いまも自分を支えています。 インターハイは「思い出づくり」だろうか。 「仕方がない」で片付けてしまっていいんだろうか。 そう思ってい

          高校スポーツの集大成は「思い出づくり」か【長崎県松浦市】

          人口37人の集落の挑戦【三重県南伊勢町】

          三重県南東部に位置する南伊勢町。 南伊勢町には、「竈」という難しい字がつく「竈方(かまがた)」と呼ばれる7つの集落があります。 平家の子孫が移り住み、1400~1600年頃には製塩で生計を立てていた歴史があり、塩竈の「竈」がその地名の由来となっているとのことです。 そのうち、「道行竈(みちゆくがま)」集落は、現在人口37人。 高齢化率は60%を超えており、20代以下の若者がいない限界集落となっています。 あとは閉じるしかない。閉じるまで、時間の問題。 僕はそう考えてし

          人口37人の集落の挑戦【三重県南伊勢町】

          コロナで立ち上がった「若者有志」がカッコイイ【北海道栗山町】

          栗山町は、札幌市から40キロの位置にある。 人口1万人ほどの小さなまちだけど、おいしい飲食店がたくさんあって、休日には近隣からたくさんの人が訪れて、行列のできるお店がいくつもありました。 僕もとなり町の夕張から、20キロ車を走らせてよくご飯を食べに行っていました。 しかし新型コロナの影響で、飲食店は大きな打撃を受けました。 そこで立ち上がったのが、まちの「若者有志」でした。 栗山町はふるさと納税にも力を入れていて、まちの特産物である多様な食材やメロンをお礼の品として

          コロナで立ち上がった「若者有志」がカッコイイ【北海道栗山町】

          温泉×牛乳って最強じゃなかろうか【北海道豊富町】

          北海道最北の稚内市から南に40キロに位置する豊富町。 ここに、ものすごい温泉があるのをご存知でしょうか。 豊富温泉は、石油や天然ガスとともに湧き出てくるため、石油分を含んでいるのが特徴です。世界で2つしかない、貴重な泉質をもっているのです。 温泉に入ると、油分が浮いており、本当に油のにおいがします。 身体が温まって、肌がものすごくしっとりします。しかも、長時間。 こうした保湿効果や抗炎症作用から、アトピーや乾癬に有効とされています。 強い薬を塗っても効かない、皮膚科医が

          温泉×牛乳って最強じゃなかろうか【北海道豊富町】

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡③【北海道夕張市】

          前回からの続きになります。 RE START財政破綻から10年間、夕張市は財政再生計画にある意味で縛られた運営を強いられていました。10年以上前に想像で考えた予算にしたがって運営していかなければならないのです。 当然ですが、それでは日に日に変わる地域課題には対応していけません。計画の変更には3ヶ月以上の時間が必要となり、スピード感を持った対応ができないのです。計画財政再建に重きを置いた行政運営のなか、人口は3割以上減少していました。 また、市職員は新規事業に携わることが

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡③【北海道夕張市】

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡②【北海道夕張市】

          前回からの続きとなります。 公務員の厳しさを知る夕張市役所に入った僕は、正直なところ、公務員の仕事がどんなことをするのかよくわかっていませんでした。 役所の仕事は、道路や橋などを整備したり、税金を課したり、施設を建てたり、水道水を作ったり、観光PRやまちづくりををしたり・・・。多種多様な仕事があり、異動すれば別会社に入るような感じです。 最初に配属されたのは、環境生活という部署でした。僕がやった仕事の一例を書かせていただきますが、皆さんが最もやりたくない仕事かもしれませ

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡②【北海道夕張市】

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡①【北海道夕張市】

          2011年5月、僕は夕張市役所に入庁しました。 同日、東京都庁からの派遣職員だった鈴木市長(現北海道知事)が誕生し、財政破綻を経験した夕張が変わるかもしれない。まちは期待に胸を膨らませていました。 夕張市は職員採用を凍結していましたが、破綻以降初となる事務職員の募集でした。 僕は新卒で入った民間企業を1年で退職し、東京でテレビの仕事に就こうとしましたが、きっかけすら掴めずに逃げるようにして北海道に帰ってきていました。 ニート状態で半年。地元の音威子府村役場を受けるもの

          財政破綻からのRE STARTで起こった奇跡①【北海道夕張市】

          ここがすごい!高校魅力化による地方創生3つの事例

          全国に広がる高校魅力化プロジェクト。 島根県立隠岐島前高校の成功事例から始まり、様々なまちの変化を生み出しています。 高校魅力化とは、地域ごとにいろいろな意味合いで使われていますが、僕はこう考えます。 『地域の強みを生かして、ここでしか得られない学びをつくること』 これにより、高校に目的意識を持って進学してくる生徒を増やす取り組みです。 なぜ高校魅力化が地域に必要かというと、理由は二つあります。 一つは、高校がなくなってしまうと、地域の衰退につながるためです。 遠

          ここがすごい!高校魅力化による地方創生3つの事例