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地域づくりの難しさ「魅力づくり」

地域の魅力づくりは、どの自治体でも取り組んでいます。その魅力をシティプロモーションとして発信したり、近年では地域のブランディングに取り組む自治体も増えてきました。

地域ブランディングは、
地域をどのように認識してもらいたいかを形にし、一貫した情報発信することで、ファンを増やす。
または地域の未来像をつくり、地域住民が同じ方向を目指すことで、地域づくりに生かす。
などの目的で取り組まれています。


地域をどのように認識してもらうかに必要なのが「魅力」です。
人を惹きつける地域の魅力とはなんでしょうか。
地域の人が誇りに思う地域の魅力とはなんでしょうか。

①美しい自然、先人が築いてきた歴史、祭りや遺産などの文化。
②その地域ならではの産業。
③住みやすさや子育て支援などの利便性や機能性。

考えてみると、地域の魅力とは、すでにその地域にあるものが多いんですね。

新しい魅力をづくりとは、②や③を増やすことですが、容易にはできませんし、地域に浸透するにはかなりの時間がかかります。

だからこそ、うまくいかないし、効果が出ないんだと思います。


私は、地域の魅力とは、「④地域の人」だと思っています。

夕張市の「くるみ食堂」のクラウドファンディングをサポートしたときに、実感しました。。

店主の寺江さんは、夕張市出身で、高校生のときに財政破綻を経験しました。
大切な故郷がこのような形で世間に知られていくことが悔しかったといいます。

夕張のイメージを変えたい。夕張の新しい夕張の未来をつくりたい。そんな想いでレストランの開業に挑戦しました。


寺江さんの想いでクラウドファンディングは成功し、レストランはオープンしました。

上記の想いだけでなく、料理のクオリティや店舗の空間づくり、すべてに全力を注いだレストランには、多くの人が訪れています。


これまで全く人の流れがなかった場所に人が集い、多くの人が夕張に訪れるようになりました。

夕張は空き家が多いので、訪れる人は風景をネガティブに感じることが多かったのですが、
くるみ食堂に行った人は、「こんなに素敵なお店があるまち」、「この住宅街に温かさを感じる」といったイメージに変わっているのを肌で感じました。

これってものすごい魅力だと思うんですよね。
「財政破綻」は、数百億円という大きな金額によって生み出された大きなイメージですが、それをたった一つの小さなお店が変えてしまうんだと。

みなさんも大好きなお店がある地域って、魅力的に感じませんか。

地域の小さなチャレンジが、ものすごい大きな魅力を生み出すかもしれない。
クラウドファンディングをサポートするとき、そんなワクワクを抱いて取り組んでいます。

地域の人を輝かせること、それが地域の魅力づくりだと思っています。

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