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【一緒に勉強】文章力を高めよう・第二講①

こんばんは、如月伊澄です。

第一講では文章のリズムについて見てきましたが、第二講では「構成」について見ていくことになります。

参考文献はこちら

【構成は眼で考える】

【”面白い”文章を作るには】

まず第一講の振り返りとして、ここまでのポイントまとめを引用させていただく。

①文章には”文体”と呼ばれるものがある
②文体とは”リズム”である
③文章のリズムは”論理展開”によって決定づけられる

古賀史健(著)20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社 e-SHINSHO)2012 p78

今回から見ていくのは、③の論理展開についてである。

さて、論理展開という言葉は、ミステリ好きでなければ、日常ではほとんど目にしない言葉だろう。たとえミステリ好きでも、論理はともかく、展開はあまりしないかもしれない。

では、こう言い換えてみてはどうだろうか?

実は、論理展開という言葉は「文章の構成」と言い換えることができる。
文章を論理的にとらえ、どう展開されるかを考えることは、文章の構成を考えることに他ならない。

さらに著者はこう述べている。

「文体とは”リズム”である」という言葉について、一つ言明しておきたい。
文体の妙、文章の個性、あるいは文章の面白さ、これらを決めているのは、ひとえに構成である。論理展開である。

古賀史健(著)20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社 e-SHINSHO)2012 p79

例え話をすると、同じ取材を行い、同じ内容を10人のライターに書かせても、全く同じ原稿はできあがらない。10通りの原稿ができあがるはずだ。

この差を生むのが「論理展開」であり、「文章の構成」である。
話の進め方、順番、言葉の選び方、まとめ方etc、その方法が違えば、文章の面白さ、読みやすさ、リズムにも明確に差が出る。

しかし、そこに客観的な正解はなく、それが難しさにつながっているのだ。

【ここから追記分ですよ】

【起承転結と序論・本論・結論】

文章構成と聞いて、最も有名なところは「起承転結」だろう。

4コママンガを始めとして、創作に関わる人間は、誰しも「起承転結」を意識してストーリーを作るといいよ、と言われた/読んだことがあるのではないだろうか。

実はこの「起承転結」を、私たちは意識せずとも使っていることがある。

誰かの人生を語るときや、企業の歴史を語るとき「転機となったのは・・・・・・」「ここで現れたのが・・・・・・」との表現を見たことはないだろうか?
実は私たちは、読者の関心を引くために「転」を、無意識的に使う傾向がある。

転があることで、読者の興味をぐっと引きつけ、場面を展開し、次の話へスムーズにつなげることができる。手軽に使えるが、これほど使い勝手のいい構成はない。特に、転はストーリー仕立ての流れにおいて、とても効果的だ。

あまりにもオーソドックスな構成ではあるが、私たちの体には「起承転結」のリズムが染みついている。とすれば、起承転結のリズムを守った文章は、読み手に心地よく響く文章となるはずだ。



「・・・・・・ちょっと待ってくれよ、自分が書きたいのは小説じゃなくて、ビジネス文章なんだが」

このタイトルで記事を見に来てくれている方は、こっちの需要が高いと思う。大丈夫、次はビジネス文書等、固めの文章で使える技法について見ていこう。

ビジネス文書では、読者を戸惑わせることなく、スムーズに読んでもらい、自分の言葉を相手に理解してことこそ、必要となるはずだ。

そのために使われているのが「序論・本論・結論」の考え方である。

とはいえ、「序論・本論・結論」と言われても、具体的にどんな書き方をしていいのかわからない、といった方は多いのではないだろうか。

「起承転結」は4コママンガというお手本があり、少し調べればいくらでも見本が手に入る。
しかし、「序論・本論・結論」には手っ取り早い見本が少ない。もしあったとしても、難しそうな論文やビジネス文章が中心で、見本にするとしても、そもそもとっかかりすら見つからないかもしれない。

では、この「序論・本論・結論」をわかりやすく捉える考え方があるとしたら・・・・・・?

長くなってきたので、今回はここまで。

次回は「序論・本論・結論」の作り方について、見ていきましょう。


今回の終わり、ちょっとだけ「起承転結」の「転」感あるよね。ね?



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