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こどもの思うことをバカにしてはいけない

こどもの頃5教科以外は全部好きだった。
わりと何でも器用にできるし、見ていれば「ああ、そうやってやればいいのか」とわかる。
やってみると案外難しくってできないこともあるけど、こうかな?こうかな?と試行錯誤しているうちにできるようになったり、「考えて唸るよりも成功をイメージして行動した方が成功しやすい」ことに知らず知らずのうちに気づいていたのかもしれないな。

それいいな。良いぞ。


「考えて唸るよりも成功をイメージして行動した方が成功しやすい」

これはちょっと胸の中にしまっておこう。

それはさておき、何で自分はそんなにも器用だったのに、今はこんななんだろうか?と思ってしまう。不器用ではないにしろ、器用な人間関係はできていない。できることも特にやらないまま。まるで生きた化石だ。



クラスの中では足だって速い方だったし手芸も木工も誰よりも優れていた、絵だって誰よりも、あ、いや言い過ぎだな。3番目か4番目くらいにはうまかった。

中学に上がって調理実習があったときも、手慣れたようにりんごの皮を剥いたりもできたし、遊びで入った手芸部なんかも教えられたことはスラスラとできた。ちなみに編み物。ギターも多少はできるし、ややハーモニカもできる。
陸上部で体力はそこそこある方で、(とは言っても、中学くらいになると優れたひとはゴロゴロいた)一年が終わる頃に「クラスでいちばん○○なひと」を決定する時は、必ず「いちばんおもしろいひと」に僕が入っていた。


なんなんだろう?どこからなんだろうか?
僕は頭はそんなに良い方じゃないんだが、「良いキャラ」をしていたはずだ。

どこからなんだろうか?いつからか変わってしまった。
その持っている才能の芽みたいな良いものをぶちぶちと引っこ抜いてしまったひとがいるのだ。


誰だろうかね。


それってのが、自分だったりするんじゃないかって見ている。


学生の頃に絵がうまいから足が速いからと自信を持って、やれ漫画家になりたいだ音楽家になりたいだサッカー選手や野球選手になりたいだと言っていても、世界は広い。広いが故に自分よりもうまいひとが出てきて、それが「自分じゃ無理だな」と思いはじめてしまうのだ。


僕は、どこで自分の自信を見失ったのか知らないけど、きっかけは家族にあるんじゃないかと…。



よく親ってのは、こどもが「パイロットになりたい」とか、「お医者さんになりたい」と言い出した時に、「そんなもんにあんたなんかがなれるはずないでしょ。漫画ばっかり読んでゲームばかりしてるじゃない」なんて叱ったり、ふふっと鼻で笑ったりする。

実はこどもって、そういうのにすごく敏感で、案外と傷ついているのだ。

いつも遊んでいるようで、ちゃんと真剣に考えていることだってある。
だってそうじゃない。
オトナだって、常に常に真剣にまじめに生活しているわけじゃない。

ある人間は居酒屋にばっかり足を運んだりするし、漫画喫茶にばかり行っているひとだっている。
家でゴロゴロしているひともいるし、週末は映画を借りまくって、もしくは録画したドラマを観まくるなんてひとだっている。
キャバレークラブと風俗に全てを注ぎ込むひとだっているのだ。



そんな人間が多くいるのに。
たったひとりのこどもが友達と遊んで漫画読んでゲームして、その途中に夢を語ったって、何にも悪かないじゃない。

「そんなことじゃあ、夢なんか叶わないよ」と言いたいのかもしれない。
じゃあそうであるなら、それなりの言い方ってのがあるし、そもそもそんな「オトナな言い方」だと、こどもになど伝わらない。


自分(オトナ)の思い通りにいかないと「怒る」ってのが普通なのかもしれないけど、そもそもなんでこどもはオトナの言うことを聞かなきゃいけなくて、お父さんやお母さんの夢を代わりに叶えてあげなくちゃいけないんだろう?

なぜオトナは自分のやりたいことや夢を捨ててでも、結婚という行為に走ってこどもを作るのが普通という「流れ」に乗るんだろう?

そんなの、やらなきゃよかったのに。

そんな親の夢の途中として生み出されて、やれ思うように育たなかったらどうして不機嫌になるんだろう?
家族を守るのが大変で、維持していくのに骨の折れることなんだと、なぜわからなかったんだろうか?

僕は、そういう家族に、ちょっとずつちょっとずつ、自信を削っては、夢なんて持っても、特技なんて持っても何にも良かない。と思っていたのだろう。何も褒められることなんかじゃないし、何をやってもほとんど無駄だと、そう思ったのだろう。




なぜ好きでもない仕事をして、苦労して生活して、この場所に生きている大きな理由が、どこにあるんだろうか?と、そんな風に仕事の終わりに思ったのだった。

この流れは止まらない。
親の夢をこどもに託す親はいなくならない。
そうやって先代からずっとずっと受け継いできたわけだ。


じゃあ。
じゃあさ。ずっと昔の昔の、いちばん最初の親って何がしたかったんだろう?何が夢だったんだろうか。何をみんな追い求めて過ごしてきたんだろうか?







追い求めて元気だな、これからの僕は。

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