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毎日の入浴事情

お風呂でよく瞑想をする。
YouTubeで、シンギングボウルの音源を流しながら、呼吸に集中する。
呼吸に集中するのは非常に難しい。
私は常に頭の中でマジカルバナナをしているような人間なので、いらない思考がひっきりなしに頭の中を飛び回っている。
それでも止めない。
「職場の〇〇さんにこう言われた」とか、
「猫が少しお腹を気にして痒そうにしていた」とか。
それに気づいて、また、呼吸に集中しようとする。

そんなことを繰り返しているとすぐに10分経っている。

瞑想にはいろんな効果がある。
集中力アップ、メンタルが安定する、睡眠の質が上がる、仕事の効率が上がる。
10分呼吸に集中するだけなので、お金もかからなければ、怪しげなセミナーに参加する必要もない。

体を洗う前に、ざぶんと湯船に浸かり、電気を消す。
その日あったことをぼんやり思い返す。
それから、瞑想を始める。

キャンドルを用意することもある。
火が揺れて、湯船にちらちらとうつると、なんとも幻想的で見惚れる。
それをじっとみていると、脳が、じんわりと溶けていくような感覚がある。
瞑想の時間が終わると、8時間眠ったかと思うくらい頭がスッキリしている。

バスボムも好きだ。
バスボムを考えた人は、なんとユニークな人なんだろうと思う。世紀の大発明だ。
溶けたら入浴剤になって、中からおもちゃが出てくるなんて。なんて素敵な発想だろう。
恐竜が出てきたり、アイスのミニチュアが出てきたり。
中からおもちゃが出てくるのを待っている時間、私はなんて幸せなんだろう、と思う。満ち足りている。
借金はあるし、もしかしたら車検のお金が払えないし、読みたい本も買えないけど、バスボムがじわじわと溶けるのを見守っているときは少し明るい気持ちになる。
借金があるのにバスボムを買えるのか、という疑問に対して答えておくと、職場で無類のバスボム好きを公言しているからである。
何かと、面白そうなバスボムを見つけると、いろんな人が私にバスボムをくれる。割と大事にされているのだ。

シャンプーやリンスに以前はこだわっていた。
精油のものが好きで、よく高いいい香りのシャンプーを買い替えていた。
ラベンダー、ヒノキ、マンダリン、ゼラニウム…
今はあまりこだわりはない。
安い400円特大詰め替え用を買って使っている。

ささっと体を洗ったら、タオルで髪と体の水気を拭き取り、ホホバオイルを4滴手のひらに垂らして、顔を保湿する。
安い無印良品のものだ。保湿はこれで終わり。
いろんな化粧水や美容液を使っていた頃より、肌荒れがなくなった。

そうしている間に、猫が濡れている足に体を擦り付けてくるので、お風呂場から出るなり私の足は毛だらけになる。

髪をすぐ乾かせる日は、調子がいい。
自分のバロメーターになっている。疲れている日は乾かさずにだらだらしてしまい、ばさっと広がってしまう。
少しホホバオイルをつけてから乾かすと、しっとりまとまる。
全身使えて、なかなか減らないのに、1,000円もしない。
全人類がもっと使うようになれば、もっと安く手に入るようになるのではないかと期待して、ここまで書いてみた。
というのは冗談だが、それにしても省スペースになるし、洗面台周りがすっきり片付くし、次はこれ、次はこれ塗らなきゃ、という忙しないお風呂上がりから脱却できるので、どうですか。

お風呂に入る時間を愛している。
嫌なことや楽しかったこともそこで区切りがつく。
なんとかなることもならないことも、湯船に浸かって瞑想をして、体を拭いて出てくれば、頭の容量の半分くらいになっている。

温泉も大好きだが、家のお風呂も負けず劣らず好きだ。
入る前より、できる人間になったような錯覚。
清潔で、全てなんとかなるというような無敵感。

今、お風呂に入るのが面倒だと思っている人が心底羨ましい。
私はお風呂上がりである。
これからさっぱりでき、いい匂いのシャンプーを楽しみ、気持ちよく保湿ができる人が羨ましいです。

さあ、ぱぱっと入って快適な部屋でごろごろしましょう。

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