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大真面目に【体力の正体は筋肉】という話。

7月26日(金)から28日(日)の3日間は、Amazonプライムでフジロックを満喫。金土は仕事だったけど楽しめました。
休み明けにいつも身体が重いのは、きっと運動不足のせいなんだけど、なかなか運動出来ませんね。

田中弥三郎です。鍼灸マッサージ師をしています。
本の紹介と考察をしてみたいと思いました。

『体力の正体は筋肉』 著:樋口満

著者:樋口満

1949年愛知県生まれ。
早稲田大学スポーツ科学学術院教授。
教育学博士(東京大学)。
早稲田大学アクティヴ・エイジング研究所所長。

体力の定義は「行動体力」と「防衛体力」

行動体力とは、身体を動かす力のことです。
具体的には、全身持久力・筋力・バランス能力・柔軟性・その他敏捷性などの要素があります。

防衛体力は、身体の機能を正常に保つ力です。
病気・ストレス、細菌の感染などの刺激に抵抗する力、寒暑など外部環境に適応する能力のことです。

防衛体力は客観的に比較することが難しいため、一般的に「体力」というと、「行動体力」を指します。

筋肉と体力の関係

注目すべきは「筋力」と「全身持久力」。
筋力とは、「筋肉が発揮する力」のことで、いわゆるパワー。
全身持久力とは、「どれだけ長く運動を続けられるか」という能力のことで、いわゆるスタミナ。
筋力と全身持久力を鍛えれば、体力の他の要素(柔軟性や敏捷性など)も向上できる。
さらに、生活習慣病の予防改善が期待できる。

筋力や全身持久力は、体力テストで測定することで客観的に評価できる。
適切にトレーニングすることで、筋力や全身持久力は高めることができる。

筋肉の作用

体を動かす

手足を動かすだけでなく、心臓を動かしたり消化管を動かすのも筋肉。
体を動かす骨格筋は、意識的に動かせるため「随意筋」、
心臓や内臓の筋肉は、意識的に動かせないので「不随意筋」と呼ばれる。

マイオカインを分泌する

マイオカインとは、筋肉が分泌するホルモン様の物質。(myo:筋、kine:作動物質。筋肉由来内分泌因子。)
動脈硬化を遅らせる「アディポネクチン」、アルツハイマー型認知症の原因となる物質アミロイドβを減らす「IGF-1」など、30種類以上が確認されている。

マイオカインは、運動不足の筋肉からはほとんど分泌されない。定期的な運動習慣で、マイオカインの分泌を高めることができる。
このことから、
「適度に体を動かせば、病気にかかりにくくなる」
と言える。

加齢と筋肉〜著者のメッセージ

体力の維持・向上、加齢による衰えを抑えるには筋肉を鍛えること。
筋肉を鍛えることで体力は回復し、生活の質(QOL)を向上させ、健康寿命をのばすことにつながる。

アンチエイジング(抗・加齢)よりも、ウィズ・エイジング(共・老化)や、アクティブ・エイジング(脱・老化)という考え方が必要ではないか。
老いを自然の流れとして、その人らしさを保ちながら老いと上手に付き合っていこう。


私の感想と考察からの推論。

マイオカインって。

読み終えて最初に感じたのは、
「マイオカインってすごいやん!!」でした。
こちらの記事には本から抜粋した一部しか載せていませんが、まだいくつかの具体的な名称と効果が紹介されています。

「アイリシン」は、脳の神経細胞の新生・再生に欠かせないBDNFと呼ばれる重要なたんぱく質の濃度を高めて、脳の働きを促進する作用があるといわれています。

『体力の正体は筋肉』p50

マイオカインには、脳に作用する物質もあるようです。今後、研究が進めばさらなる発見もあるかも。

筋肉って、身体を動かすだけじゃない

マイオカインの分泌もそうですが、そもそも筋肉の働きは身体を動かすことだけではありません。

筋肉は体重の約4割を占める器官で、基礎代謝カロリーの約2割弱を消費します。これは肝臓、脳に次いで3番目です。
さらに日常生活や運動で消費されるカロリーを考慮すると、筋肉は全身で一番大きな代謝器官と考えられます。
いわばメインエンジンです。

使われていない筋肉では、マイオカインの分泌が衰えるとあります。ということは使われていない筋肉では、消費カロリーや熱産生などの代謝サイクルも乱れている可能性(危険性)が考えられます。

代謝サイクルが乱れる→自律神経が乱れる

代謝サイクルがうまく機能していない場合、それを調整するのは自律神経です。とはいえ最大の代謝器官の不調を、自律神経の働きだけで調整しきれるとは思えません。

メインエンジンの不調は、運転技術だけではどうにもならないですよね。

筋肉の状態を適切に保つことが、健康に結びつくことは当然と言えるのではないでしょうか。

体を動かさなければ、病気にかかりやすくなる―
私たちの体は、動くことを前提につくられているものなのです。

『体力の正体は筋肉』p51

運動するから元気なのか、元気だから運動できるのか

運動習慣のある人は、元気なイメージですよね。
でも、運動習慣のない人からすれば
「元気だから運動できるんでしょ!」
「もともと体が強いから運動できるだけ!」って言いたくなります。

そもそもトレーニングとは、技能や学問、体力や精神力を一定の目標に到達させるために繰り返し行う「練習、訓練、鍛練」のことです。
したがってアスリートだけが行うものではありません。
負荷の強弱は関係なく、一般の人たちも、適切に行えば必ず結果につながるのがトレーニングです。あえてトレーニングとまでいわなくても、できるだけこまめにきびきびの、わずか10分でもいいですから、1日のうちで体を動かす時間をこれまでよりも長くするだけでも効果があります。

『体力の正体は筋肉』p78

運動するから元気なのか、元気だから運動できるのか。鶏と卵みたいなもんでしょうか。

とにかく、なにもしない、体をまったく動かさないでいることは、筋肉にとってマイナス以外のなにものでもありません。

『体力の正体は筋肉』p78,79

運動!トレーニング!と気張る必要はないようです。気張りすぎると息切れするのがオチですしね。 

日常生活で体を動かす習慣のある人もいれば、ほとんどデスクワークの在宅勤務のような人もあるでしょう。
それぞれに合った方法で運動が出来れば続けやすいですね。

終わりに

私は仕事柄ある程度の運動量になっていますが、歩く動作が不足しがちです。おうちフジロックを立って観れば良かったのかな?

聞いてびっくりしたのはこの方。若干25歳のブルースマン、Christone "Kingfish" Ingram。バディ・ガイとの共演経験もあるそうな。

フェスだと知らないミュージシャンと出会えるのが良いし、すぐ聴ける時代だから尚更。
便利な時代になったもんだけど、そのぶん運動量が減っちゃったって?

マンウィズ観ながら一人モッシュダイブする?
んなアホな。やめさせてもらうわ。 


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