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ドイツ一人旅_カルボラーナ_06_09【海外旅行】

前の話  プロローグ  6日目01

1999年冬 6日目 レーゲンスブルグ

「白い…、オレンジじゃない…」

出てきた『カルボナーラ』を初めて見てストレートにつぶやいた。見たまんまだ。

ホワイトソースと短冊状の厚切りベーコンがパスタのなかで絡まっており、その上には粗挽きの黒コショウがかけられていた。これはこれで美味しそうだ。早速、一口食べてみた。

「うまいっ!」

パスタに絡みついているホワイトソースと濃厚なチーズの香りがたまらない。ベーコンを食べてみると、これまたうまいっ!少し塩辛いのがちょうどいい。ホワイトソースとの相性も抜群であり、ベーコンだけでもビールのつまみになりそうだ。

ドイツには北側の一部しか海岸がないため海の幸は少ないが、山の幸は豊富にある。特に畜産物である肉類や乳製品は抜群に美味しい。その山の幸で作られたカルボラーナはドイツで最高のメニューであるかもしれない。

「どう美味しい?」

ウエイトレスが視線を送ってきた。僕は親指を立てて、

「ヤー!」

するとウエイトレスは空になったビールグラスを指さした。僕は再び親指を立てた。

「アイン!」

もう一杯と注文した。うまいパスタにうまいビール。満足して店を出た。少し飲み過ぎてフラフラしていたがドナウ川沿いを歩いていると肌寒い風も心地よく感じた。



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