ドイツ一人旅_待ちぼうけ_03_10【海外旅行】
1999年冬 ３日目 ケルン
なんだかんだと歩いているうちに18時に近づいていた。
ユースホステルで同部屋になった人と一緒に夕飯を食べに行こうと約束しており、待合せ場所である大聖堂の前に向かった。
18時になった。彼は来ない。もう少し待つか…
5分、10分と経過したがそれでもやって来ない…。待合せを諦めて行ってしまおうかと何度も思った。
そして30分経過した時点でようやく諦めて、ドイツで初めてのレストランでの食事を一人で行くことに覚悟を決めた。
レストランは初めから決めていた。『地球の歩き方』に載っていた大聖堂前にあるお薦めのレストランだ。
歩いて直ぐにそのレストランは見つかった。ただし、レストランの入口には重厚な扉があり、日本のファミリーレストランのように気軽に入れる雰囲気ではなかった。
僕は入口の前を何度も行ったり来たりした。このレストランはやめてファーストフードにしようか…。でも折角ドイツに来たのだからソーセージをつまみにビールが飲みたい。
葛藤すること30分。
僕は意を決し、レストランの扉に手をかけ、そして押し開けた。
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