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読書日記~楽しくアウトプット生活~

「学びを結果に変えるアウトプット大全」
樺沢紫苑著


やりたいことはあるのに疲れて結局何もできなかった、という毎日を過ごしている人にぜひ読んでもらいたい。実は私たちがなんとなく過ごしている毎日にこそ、自分自身を高める方法が詰まっている。
インプットとアウトプットを3:7の割合ですること、ただそれだけで学んだことを自分のものにすることができる。
今日からはただ本を読んだりSNSを読み流しするだけではなく、自分自身で発信する習慣をつけていこう、そして理想の自分へ近づこうと強く思える一冊である。

・インプットとアウトプットの黄金比は3:7
インプットの2倍以上の時間をアウトプットに費やすこと、2週間で3回以上アウトプットをすると長期記憶として残りやすいことが証明されている。
また、ただインプットやアウトプットするだけでは足りない。
インプット⇒アウトプット⇒フィードバックを繰り返すことこそ重要である。フィードバックでは、次のインプットに修正を加えるための見直し作業を行う。
とはいえ、初めからすべてのことを上記のサイクルで実施することはなかなか難しい。そこで、まずは自分が楽しい、面白いと思うことに対して実施することで、フィードバックも楽しんで行うことができる。
楽しんでサイクルを繰り返すことで、次は自分の苦手なことに対してもやってみようと思えるようになるのである。
このサイクルでもう一つ重要なこととしては、「なぜ」を追求し、今すぐ解決すること。そのためには人からアドバイスをもらうことが最も効果的な方法である。

・「話す」アウトプット
話すことは最も簡単なアウトプットである。
「事実+感想や意見」を話すことで、脳は活性化し、記憶が定着する。
その際重要なのは、ポジティブな言葉で話すことだ。ネガティブな言葉はストレスがたまり、認知症などの病気のリスクを引き起こす。
また、「挨拶」、「質問」、「断る」、「謝る」等項目ごとの効果的な話し方が紹介されているが、まずは非言語的コミュニケーションが基本となる。
人は、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%で人を判断している。つまり、話す内容よりも、身だしなみや表情であったり、声の大きさや話し方のほうが重要となっている。
話すことに自信がない人も、はっきりとした声で、笑顔で話すことがまずは円滑なコミュニケーションの第一歩となるのである。

・「書く」アウトプット
書くことで脳幹網様体賦活系(RAS)が刺激され、脳全体が活性化する。
まずはインプットした直後に脳内の記憶をすべて書き出すことが重要である。その際、手で書くことで記憶に残りやすくなる。脳のブローカ野という言語処理に関わる部位が活性化するからだ。
抽象的なアイデアを自由に発想する作業にはアナログ(手書き)、アイデアを具体化していく作業にはデジタル(PC等)が適しており、場面に応じて使い分けることが重要だ。

・「行動する」アウトプット
インプットし、話したり書いたことを行動に移すことで、初めて自己成長することができる。
初めから大きな目標を立てるのではなく、目標を細分化し、具体化し、少し難しいけれど頑張ればできそうな目標をつくることで、達成感を楽しみながら最終的には大きな目標に近づくことができる。
いざ行動するとなると、「明日からやろう」、「もう少しお金がたまってからやろう」などと自分でブレーキをかけることもある。
しかし、やる気は「まず始めること」自体がスイッチとなる。
5分だけでもいい、まず始めることで自然とやる気スイッチが入り、気が付いた時には1時間以上時間が経っていることもあろう。
ただ、行動することはいつも楽しいとは限らない。壁に当たった時などつらい時は、人に思いを打ち明けたり、ノートに思いを書くなど、言葉で表現することがデトックスにつながる。

<感じたこと>
日常はインプットに溢れている。Twitter、instagramなど、アプリを開くだけで膨大な量の情報が流れてくる。ただ、それらの内容は一瞬にして脳内から消え去ってしまうことがほとんどだ。時には「いいね」したことさえ忘れてしまう。
人間はインプットすることが好きなのだと思う。なぜなら、知ったつもり、学んだつもりになれるからだ。
自分自身も勉強する際、参考書をまず読み始める。ただ、その後問題集を解いても「なんだったけ?」となるケースが多い。問題が解けない自分につい嫌気がさして、やる気がなくなってしまうこともある。そんな時、著者が言う自分が得意だと思う部分から伸ばすことを進めてみたい。
また、どんなに好きなランでも、「今日は疲れたから走るのをやめよう」と思うこともある。しかし、疲れた時こそ体を動かしたほうが心身ともにすっきりとする。この本を読んだ後1週間、私は毎日走ることができた。5分だけ、の気持ちで取り組んだ結果だと思う。走り始めるとやはり楽しくなって、結局毎日30分ほど走っていた。やる気スイッチとはこういうものなのだと身をもって実感することができた。
日常はアウトプットであふれている。特別なチャレンジは必要なく、ほんの少し意識するだけで、毎日を自己成長につなげることができる。年末に向けて、小さな目標をクリアし、理想とする自分へ近づいていきたい。



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