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【鬼滅の刃経営考察】柱がお館様に盾突いた!でも分裂しないのはなぜ?組織経営の基本がここにある【後編】

前編では、
お館様が、組織の真の「理念」をつかって鬼殺隊を改革しました→理念ってすごい→でも現実世界ではどうなの?
というところまでお話しました。前回の記事はこちらです。


では後編に入りますが、先に結論を申します。

理念は、現実世界でも恐ろしいほどの効力を発揮します
その効果は疑いようがないほどです。

(ヒトは形のない「概念」を理解し、共有できる生き物)


お話の枕として、お館様のこんなセリフがあります

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お館様から「永遠」という言葉が出てきましたね。
このシーンでは鬼舞辻無惨も「下らぬ・・・」と断じています、、、が最終巻にて

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鬼舞辻無惨もこのように回想して、永年の宿敵、産屋敷家のお館様と鬼舞辻無惨が、「永遠とは人の想いである」ということを共有します。

なんか難しいことを共有するんだな~と。
そうなんです。人って見たことも触れたこともない、とても抽象的なことを理解し、共有できるんですよね。



(身近な共有の例)


さて、みなさんこんな経験、もしくは似た経験をされたことはありませんか?

たまたま飲み屋で知り合った人が、同じ学校出身であることが分かり意気投合する

多くの新入社員がいる中で、自分と同じ地方出身の人がいると目をかけて上げたくなる

はたまた、慣れない海外でたまたま会った人が日本出身ということを知り親近感がわく

一緒に学校に通っていたわけでもないのに、「同じ学校だった」ということだけで仲良くなり、地元で会ったこともないのに「同じ地域出身」だとわかるだけでグループができる、不思議ですね~


(ヒトは「概念」≒フィクションを共有してグループを作る)


そして、ここでは共有について一歩掘り下げて見てみたいと思います。
例えば、海外旅行中にたまたま出会った人が日本人だったら「同じ国出身だね!💛」って親近感がわきますが、そもそも国と国の境にはラインがひかれているわけではなく、人が「ここからは我々の国だ」ということにしただけですよね。つまり、国境はフィクションです。
それならば、そもそも「国」という概念もフィクションでしょう。

そんなフィクションを共有するとグループができる。これ他の動物にはないヒトのとても重要な特徴なんです。

世界で1200万部を売り上げた「サピエンス全史」という本によれば、地球上で唯一ヒトだけが集団をつくり力を合わせることができ、それを可能にするのが「フィクション」を理解し共有する力である、なんてことが書いてあります。


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例えば、
原始の世界でいうと、家族というグループは自然にできるんですね。

でも、家族がさらに集まり利害を調整し集落を形成するのは自然に起こることではなく、例えば『われわれは同じ神の加護を受ける家族たちだ』というようなフィクションを共有することで初めて成り立つというのです。

先に挙げたとおり、現代においても「同門である」、「同郷である」、「日本国民である」、「同じ鬼滅の刃ファンである」といったように見ることも触れることもできない概念(フィクション)を共有することで私たちは集団をつくり、集団としてのメリットを享受します。

(会社組織を形作るためのフィクションそれが「理念」)


理念に話を戻しますと要するに

会社、部門、サークル、グループどんな形でも、人が集まるところ「フィクション」あり!ということです。

理念も会社にとって重要なフィクションの一つです。

理念は、会社の構成員の心をまとめるのに有用なフィクションとなること


理念は、グループにまとまりを与え、メンバーへの説得材料になり、グループの方向性を転換する際にはその理由付けにもなるツールであること


理念は、経営者(その他リーダーや長)がこれを定め、解釈する権限があること

結構これに気づいていない経営者の方、リーダーが多いのですね。

多くの場合、作ってあったとしてもその意義を知らないため使われていません。

しかし、電通の「鬼十則」なんて有名ですね。仕事への向き合い方に至るまで組織をまとめ、組織改革の礎となってきた「理念」の例です。

理念のゴリ押しは、ブラック企業を彷彿させるように闇(やみ)の部分もありますが、それゆえに「効力を有するもの」であることも疑いようがありません。


(まとめ)

まとめますと、見たことも触れたこともない概念を理解できるヒト、ヒトは概念(≒フィクション)を共有して集団を作る、経営においては「理念」がそれだ、理念を使えばお館様のように組織を分裂させずに隊に矛盾を受け入れたり(鬼滅隊が鬼の禰豆子を認める)、集団の士気を上げたりすることができる、ということです。

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いかがでしたでしょうか。
「人事権」と同じように、「理念を作り、解釈する権限」は経営者の権限の一つです。そして、理念を盾に人を無理強いさせることもできるかもしれませんが、お館様のように柱たちに考えさせ、理念を浸透させることもできます。

部門、サークル、グループの長の皆さんも同じです。なんか最近グループのまとまりが・・・と思われたら理念についてみんなでもう一度考える機会をもつのはどうでしょう。もちろん、その解釈の仕方を正すのはリーダーであるあなたの権限です。

そして、「理念」ですから不和が生じたときに慌てて作るのではなく、先に仕込んでおく方がいいですよね。

まずは理念を作るところから、既にある場合は理念を理解するところから初めてはいかがでしょうか。

参考文献
サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社


【最後に】

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