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JW166 衝撃は突然に
【孝霊天皇編】エピソード21 衝撃は突然に
讃岐(さぬき:現在の香川県)の伝承紹介を終え、ヤマトに帰還する、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦(せりひこ))と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
倭迹迹日百襲姫(やまとととひももそひめ)(以下、モモ)は、淋しさを堪(こら)えるのであった。
そんなとき、倭迹迹稚屋姫(やまとととわかやひめ)(以下、ワカヤ)が衝撃発言を繰り出した。
ワカヤ「か・・・解説するネタが有って・・・。」
モモ「ネタ?」
芹彦「解説とは如何(いか)なることぞ? 汝(いまし)は、名のみの登場ゆえ、これといった解説も無いはずじゃが・・・。」
タケ「もしや・・・ワカヤ自身ではなく、讃岐に関わる伝承か?」
ワカヤ「そ・・・そうじゃなくて・・・。ご・・・御初代様の・・・。」
芹彦「御初代! 狭野尊(さの・のみこと)大先生?! どういうことじゃ?!!」
ワカヤ「エ・・・エピソード72で、嗛間神社(ほほまじんじゃ)が紹介されてるんだけど・・・。」
芹彦「知らぬはずがあるまい! 狭野尊大先生、自ら、解説なされておられるのじゃぞ! 奈良県御所市(ごせし)の柏原(かしはら)に鎮座している神社であろう?」
モモ「たしか、掖上(わきのかみ)の嗛間丘(ほほまのおか)の候補地の一つ、本馬山(ほんまやま)の麓にある神社よね? 神武天皇(じんむてんのう)のお妃、吾平津媛(あひらつひめ)が祀(まつ)られた神社だったと思うんだけど・・・。」
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タケ「たしか、嗛間丘(ほほまのおか)については、エピソード71で紹介されておったな。されど、もう一つ候補地があったはず・・・。」
芹彦「モモ姉もタケも、ちゃんと読んでおらぬのか! もう一つの候補地は、国見山(くにみやま)じゃ!」
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ここで、讃岐の住人たち(ナビル、アマンダ、サントス、ロナウド)も解説に加わった。
ナビル「あのう? ちょっとええな(いいですか)?」
芹彦「なんじゃ?!」
アマンダ「ワカヤ様にも解説させてあげてよ。」
サントス「芹彦様たちばかりが話しとるけん(いるから)、ずっと、だんまりになっとるじゃろ?」
モモ「しまった! ゴメン、ワカヤ! そんなつもりはなかったのよ。」
ワカヤ「う・・・ううん。あ・・・あのね? その嗛間神社(ほほまじんじゃ)の紹介の時に、一緒に紹介されてる神社が有るんだけど・・・。」
芹彦「も・・・もしや、それは・・・。あ・・・あの伝説の・・・。」
ロナウド「何か、すごいことなんか?」
ワカヤ「そ・・・それが、じ・・・神武天皇社(じんむてんのうしゃ)で・・・そこが・・・。」
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モモ「そこが何なのよ?」
ワカヤ「ほ・・・本当の即位(そくい)の地なんじゃないかって・・・。」
芹彦「なにぃぃぃぃ!!! そ・・・そのような! も・・・もし、それが、まことであったなら、れ・・・歴史が、ひっくり返ってしまうではないか!」
モモ「ちょっと、ワカヤ? あんた、何言ってるか分かってんの? 御初代様は、橿原(かしはら)で即位されたのよ?」
ワカヤ「う・・・うん。でも、御所市の神武天皇社が有る地名も柏原(かしはら)で・・・。」
タケ「読みが同じというわけか・・・。」
芹彦「ワカヤ! どこで、そのような大事を入手したのじゃ?!」
ワカヤ「こ・・・これは、ゆかt【日本史小ネタ】さんから、いただいた情報なんだけど・・・。」
芹彦「いただいたじゃと?!」
タケ「すごいではないか、ワカヤ。そのような情報を独自入手しておったとは・・・。」
モモ「名のみの登場ってことを気にしてたのね?」
ワカヤ「う・・・うん。モモ姉が、な・・・名のみの登場で、解説に加わる機会も少ないから、自分でネタを見つけてきなさいって言ってたでしょ? だ・・・だから・・・。」
モモ「えっ? そんなこと言ったっけ?」
アマンダ「言った方は覚えてないって、よくあることじゃな。」
サントス「じゃけど(だけど)、それなら、なんで、橿原市で即位したことになっとるんじゃ?」
ナビル「ほんまじゃ(本当だ)。なんで、御所市の柏原になってないんじゃ?」
ワカヤ「そ・・・それは、め・・・明治時代に、証拠書類を燃やしちゃったみたいで・・・。」
芹彦「なんとぉぉ!! 燃やすとは、何事ぞ!」
ロナウド「なんで、そんな貴重なモノを焼いたんじゃ?」
ワカヤ「そ・・・それは、ゆかt【日本史小ネタ】さんの話によると、宮地にされた場合の立ち退きを恐れて、も・・・燃やしちゃったみたい・・・。」
芹彦「おお、神よ! 彼らをお許しください! 彼らは何も・・・知らないのですから!」
ワカヤ「そ・・・そういうことで、柏原説を紹介して・・・みました。」
モモ「ワカヤ! あんた、見かけによらず、やるじゃないっ!」
ワカヤ「み・・・見かけ?」
サントス「モモ様? エピソード164で、見かけは関係ないとか言ってたと思うんじゃけど・・・。」
モモ「そ・・・そんな昔のことは忘れたわね(^_^;)。」
芹彦「いや、しかし、此度(こたび)は、ワカヤのための回であったのう。」
タケ「うむ。良い土産話(みやげばなし)をいただいたぞ。」
芹彦「では、名残惜しいが、ヤマトに戻らねば・・・。」
タケ「そうじゃな。長居してしもうた。」
ワカヤ「せ・・・芹兄(せりにい)、タケ殿。お・・・お気をつけて・・・。」
モモ「あんたたち、風邪引いたり、熱出すんじゃないわよ!」
芹彦「モモ姉と一緒にしてくださりますな。」
モモ「ちょっ! 何言ってんのよ!」
アマンダ・サントス・ナビル・ロナウド「では、お二人とも、お達者でぇぇ!!」×4
芹彦・タケ「さらばじゃぁぁ!!」×2
こうして、ワカヤによる衝撃解説を終え、芹彦とタケは、ヤマトに帰還したのであった。
つづく
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