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衝突【とあるバンドマンの軌跡】第14話

どうもーキクでーす。

第一話「プロローグ」

前回→第13話「2000人の前でLIVE」


めっちゃ期間が空いてしまいました。

【物語の年代時に聞いてた曲の紹介】

SPECIAL OTHERS

ACIDMAN

アヴリル・ラヴィーン


【第14話】


バンドを組んでから特に嫌な事は起きず、順風満帆に私達のバンドは進んでいっています。


3枚目のCDを出すのが決定してました。

3枚目のCDの曲作りを開始していきます。



私達のバンドは、自分達で作った曲は、自分のパート(私はドラム)を詰めていく作業になります。


つまり


ギターがギターフレーズを持ってきて

そのギターのフレーズやコードにボーカルがメロをつけ

ベースはベースを。

私はドラムを叩き。


なんとなくで曲を詰めていくスタイルでした。


バンドによっては、一人で作れる人が曲を持ってきたりする所もありますが、

私達にそんな器用な人はいなかったので、誰かがきっかけになって各々が各パートを作るタイプのバンドでした



そして曲が完成したら、特に音楽の知識が特にない事務所のプロデューサー的な方に聞かせます。

基本的にはプロデューサーに「いいじゃん」と言われて終わるのがほとんどです。


が、たまに

「サビをもっとさー広がる感じにしてくれない!」


と、抽象的な事を言われてアレンジしていく事もあります。

プロデューサーに言われて、いい方向に行く事が多かったです。


つまり、お笑い芸人さんで例えると

「『なんでやねん』っていうツッコミじゃなくて『なんでそうなんねん!』」

っていう微々たる文言の違いを作家さんに言われる。っていうものだと思ってくれると幸いです(これもわかりづらいかな…(笑))

兎にも角にも、そんなプロデューサーがいたわけです。


そんなある日


ある曲が完成しました。

そして、そのプロデューサーに聞かせました


その時に


P「キクさ。それ16ビートじゃなくて、8ビートにしてくれない?」


と、言われました。


説明すると

16ビートとは

「チキチキチキチキ」とハイハットシンバルを叩くものだと思ってください


8ビートとは

「チッチッチッチッ」と叩く感じです



私はプロデューサーに言われて


「ありえない」


と、初めて思いました。



どう考えたって16ビートが合う曲だったのです


私はすかさず


私「いやいや。8ビートにしたらめっちゃダサいじゃないですか。曲のスピード感も落ちますし」


私が反抗した事に対し、プロデューサーが私にムカついたのか


P「いや。お前のハイハットうるさいんだよ」

とも言われました


私も


私「うるさいとかっていう問題じゃないですよね。この曲はギターもベースも16のノリなのに8ビートはない。

トリッキーだとも思うけど、ここは王道でいいと思います」


と、お互いの口論は止まらなく、大喧嘩になりました。

メンバーにも喧嘩を止められて、私は納得しないまま、その日は終わりました。


そして私は20代前半で若く後先考えず

「もういいや。8ビートにする。もう後は知らん」

と、半分拗ねる。半分怒りのまま、レコーディングを迎えました


レコーディング当日


レコーディングの曲をこなしていき、とうとう

「16ビートか8ビートか問題」の曲をやる時が来ました


そしてレコーディングしようとしたその瞬間



P「キク。やっぱり16ビートだな。

いやー俺もねー後でプリプロ(レコーディング前に録る、仮レコーディングみたいなものを)聞いたんだけどね、16の方がいいわ。」


と、当日にいきなり言われて、当日に変える事になりました。


安堵もあるが怒りもある。そんな若い私はレコーディングをしていきました。

そして、無事レコーディングも終わました



プロデューサーとの衝突。

私は第4話で話した右半身の強張り(ジストニア)の悩みもありました。

次回。宣告





noteまとめ『文章遊戯』に参加しています。











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