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神武東征の旅

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『古事記』『日本書紀』に記される神武天皇の東征譚。史実なのか、つくり話しなのか。東征ルートをたどってみたら何か感じることができるかもしれません。いっしょに時空を超えた旅をしてみま…
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#饒速日命

第19話  論功行賞を行うの巻

第19話 論功行賞を行うの巻

神武東征の旅第19話 論功行賞を行うの巻

 『古事記』には記されませんが、『日本書紀』では東征メンバーに論功行賞が行われたことが記されます。

順番に見ていきましょう。

道臣命

東征出発時点では日臣命でしたが、八咫烏の先導により、久米部を率いて宇陀への道を切り開いた功績で神武天皇から道臣命の名を賜る。天孫降臨で瓊瓊杵尊に随伴した天忍日命(別名 日臣命)の子孫。大伴氏の祖。「宅地を賜った」と

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第15話  長髄彦の巻

第15話 長髄彦の巻

神武東征の旅 第15話 長髄彦の巻

 国中(奈良盆地)へ入ろうとする皇軍を待ち構える兄磯城軍。磯城邑にあふれんばかりです。まずは兄磯城に帰順をすすめるために、頭八咫烏、次に(帰順した)弟磯城。そして初登場?兄倉下と弟倉下(誰? 高倉下? 兄弟いたの?)を行かせますが、兄磯城は承伏しません。そこで軍師 椎根津彦は謀をたて、忍阪の道に女軍(陽動作戦で敵を引き付ける部隊)をやって、敵の精兵を深く誘い

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第10話  熊野の巻

第10話 熊野の巻

【いっしょに〝記紀〟を旅しよう!】第10話 熊野の巻

今回も「日本書紀」の記述をたどります。

狭野は現在の和歌山県新宮市佐野周辺。
「狭野を越え」。通過しただけだからか、顕彰碑は今まで見た中で一番残念な感じでした(汚れていました)。

神邑の伝承地は、新宮市三輪崎 阿須賀神社。境内に神邑顕彰碑があります。

天磐盾は神倉神社。

 二柱の神は王子神社に祀られています。「古事記」は、そもそもお二

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第7話  孔舎衛坂の巻

第7話 孔舎衛坂の巻

【いっしょに〝記紀〟を旅しよう!】第7話 孔舎衛坂の巻

 3月10日、河内国 草香邑に到着した皇軍は、兵器を整え、4月9日 竜田に向けて歩いて進軍を開始したが道が険しく引き返しました。

 一旦引き返した皇軍は、今度は一気に生駒山地を越えて内つ国(大和)へ入ろうとしたんですが、それを察知した長髄彦軍が全兵力を動員して待ち構えていて、孔舎衛坂で激戦となりました。

 皇軍が山を越えようとした道が日

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