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54歳、人生初のドイツ短期留学体験記1(留学準備~学生寮に入るまで)

51歳から始めたドイツ語、「ドイツの友人たちとドイツ語で話したい!」という当初の目標を達成すべく、思い切ってミュンヘンに約1か月短期留学することにしました。
約1か月の語学コース受講、その後は3週間かけてドイツ各地に住む友人たちを訪問するというプランです。語学学校+友人訪問で合わせて2か月の旅の記録です。


ドイツ語B2レベル(中上級)を目指す

さて、私のドイツ語学習は50代から始めたにしては比較的順調に進んでいましたが、B1レベル到達後は何となくマンネリになって伸び悩んでおり、55歳になるまでにB2レベルに到達するのは微妙な状況でした。B2レベルは独検準1級に近いレベルで、これに合格するとドイツで働くことができますし、基本的なコミュニケーションは取れると認められるレベルでもあります。

日常生活でドイツ語を使うことはほぼ無く、今まで勉強してきた内容が果たしてどこまで通用するのか、実際に現地の人と話してみたくなったのも留学を決めた理由の一つです。ビザなしでEUに滞在できるのは3か月なので、その範囲内で行けるところを探しました。

ミュンヘンの語学学校

パンフレットを熟読すること数か月、申し込みしたのはドイツ南部、ミュンヘンにある大学付属の語学学校の1か月間のサマーコース、B2レベルの講座です。
午前9時から12時半まで週5日、4週間の講義の後、最後の週末にTelc B2試験を受けるコースでした。受講中の宿泊は学生寮が提供され、食事は大学の食堂が使えます。いかにも留学っぽいではないですか。

ドイツ語の問題集を買ったり、過去の留学生の経験談を読んだりしてウキウキと準備していたら、何と開講2週間前に申し込んだコースがキャンセルとの連絡が。学校からは「代わりのコース+試験も無料で受けられるようにするから、そちらに参加しないか」という提案があり、取りやめるのも悲しいので、提案通りに変更しました。あとで聞いたら同じような提案された人がちらほらいたので、まあよくあることなのでしょう。ともあれ、これでやっと受講コース決定。(ちなみに私が申し込んだ語学学校はこちら

渡航準備と滞在費用

ちなみに語学学校の費用は、受講料と学生寮の宿泊、教材も全てコミコミで1か月約1200ユーロ。申込み時の為替レートは1ユーロ=140円弱だったので、約17万円ですね。食事は別途ですが、1食5ユーロ程度なので外食するよりは格安です。英語圏と比較するとリーズナブルかなと思います。あくまで私個人の意見ですが。

航空券は往復で20万円超えるけど直行便にしました。乗り継ぎで何時間も待つのもしんどいし、ヨーロッパ便で多発していたロストバゲージも避けたかったので。

ドイツ滞在中のお金は普段日本で使っている銀行口座とは完全に分けました。Wiseで口座を新規開設し、日本円で入金してユーロに両替。Wiseのクレジットカードも作り、現地でのメインの支払いはWiseで完結。万一カードが盗まれた時もWiseに入っているお金以上の損失を避けるためです。

日本のメインバンクに紐ついているクレジットカード、デビットカードは留学中は一切使わず、現地用にスキミング防止の財布も買いました。普段使っているクレジットカードのポイントやマイルが貯まらない等のデメリットはありますが、ポイントよりも防犯重視、安全第一です。

そして現地の保険にも入っておきました。滞在先の近隣国は戦争中だし、語学学校の受講要件にも「滞在中の事故・病気等をカバーする保険に入っていること」が含まれていました(特に歯科治療!)。

現地の移動手段は公共交通機関です。2023年夏はドイツ国内の電車・バス・トラム乗り放題(ICEなどの高速列車除く)のDeutschland-Ticket があったので、こちらも日本にいる間に準備しました。月々49ユーロ(約7,500円)の支払いが口座引き落としで、手続きがちょっとややこしかったのですが、これが現地では本当に役に立ちました。

節約しようと思えばもう少し安い学校とか安い航空券とかあったかもしれませんが、そこは大人の留学。ホームステイで気を遣うのもしんどいし、到着時に体がしんどいのは一番困るので、快適さ優先で決めていきました。大人の留学は自分で予算を決められるのが良いところですが、何を優先するかは人それぞれなので、私の事例はあくまでご参考ということで。

空港~ミュンヘン到着

そうこうしているうちに出発の日がやってきました。ルフトハンザの深夜発直行便、早朝にミュンヘンに到着予定です。

私は長距離便のエコノミークラスの座席を取るときは、基本的に通路側をとり、窓側は避けるようにしています。トイレや通路を歩きたいときに隣の席の人を煩わせるのを避けたいからです。
3-4-3の座席配置なら、真ん中の4席の島の通路側にします。カップルなら私の隣の席を空けて残りの2席を取る人が多いからです。もちろん満席の時は隣の席も埋まるので「隣が空席ならいいなあ」程度の精度ですが。
まあこれも人それぞれですが、あくまで私の個人的な好みです。

機内では無印良品のフード付きのネックピローを愛用しています。これにマスクをすると寝ているときに顔が完全に隠れます。アイマスクと違って、フードを上げ下げするだけで視界をコントロールでき、寝ている間に髪の毛が広がらないのも気に入っています。

あとは折りたためる薄手のダウンジャケットを前から羽織って両袖に手を通しておき、ブランケットと重ねた上からシートベルトを締めます。機内は割と寒いので、ダウンジャケットが掛け布団代わりになって、ブランケットが床にずり落ちる心配もありません。以前ニューヨーク便でほかの人がやっているのを見てマネするようになりました。

ミュンヘン到着は朝の5時。荷物を受け取り、空港で朝食を食べ、空港バスで市内に向かいます。運転手さんに「おはようございます。このバスはDeutschland-Ticket使えますか?」と聞いたら「Natürlich(もちろん)!」と返ってきました。お天気は雨でしたが、ドイツ語がひとまず通じて幸先の良いスタートです。

学生寮は講義開始の前日からしか入れないので、いったん学校近くのAirBnBに宿をとりました。1泊35ユーロ、約5000円弱ですが、最寄りの駅からも徒歩2分、バスキッチン共用ですが大変キレイで快適なお部屋でした。ミュンヘン市内の宿泊施設はどこも高かったので、このお部屋が見つかったのは全くラッキーでした。

学生寮は遠かった!

講座開始の前日。学生寮のカギをもらいに語学学校の事務室に向かいました。各国からの学生が大勢並んでいたので、その中の一人に話しかけてみたら、寮の建物は徒歩15分で、手続きも簡単とのことでした。ホッとしていたら事務員さんに呼ばれ、かんたんな挨拶の後、学生寮のカギと寝袋を渡されました。

「寝袋・・?(;´・ω・)??」と思っていると、
「あなたの学生寮はここから電車で約40分、そこから歩いて10分ほどのところにある。明日の授業は朝9時から始まるので、遅刻しないようにね!」とのこと。

地図も渡されたものの、土地勘のない私には行き方がさっぱりわからないし、大きなスーツケースにリュックサック、寝袋に教材が入った紙袋をもって、電車で40分(乗り換えあり)はキツイので、Uberを呼んでとにかく寮に向かうことにしました。市内から車で約20分、それらしい建物に到着。
この記事のトップ写真が学生寮の建物です)

私の部屋は3階、エレベーターは無し。ひとつのフロアに個室が3つ、バスキッチン共用。それはいいのですが、私の部屋に入ってビックリ。とにかく汚い。いったいどうしたんやというくらい臭い。

そこに現れたルームメイトのRちゃん。彼女はウズベキスタンのタシケントから来た大学生で、ちょうどその時キッチンでレモンケーキを焼いていました。私の荷物を運ぶのも手伝ってくれ、最寄り駅までの道順やスーパーなどの場所、寮のルールなども親切にいろいろ教えてくれました。

Rちゃんによると、私の前に住んでいた男子生徒がかなり部屋を汚していて、大量のゴミがそのままキッチン脇に残してありました。退去後に清掃サービスは入っていましたが、臭いは取れなかったらしく、窓も開けたままでした。私はとりあえず残されたゴミを共同の集積所に捨てに行き、通路に放り出してあった恐ろしく汚いカーペットをバルコニーの隅に運び出し、その日はずっと部屋の掃除をして過ごしました。

シミだらけで湿っぽかったベッドはヘアドライヤーでマットレスの表面を乾かし、シーツの代わりにバスタオルを敷いた上に寝袋をのせ、さらに上からスーパーで買った5ユーロ(約750円)のフリースのブランケットを掛けたら何とか寝られるようになりました。

夜になってなんとか部屋が片付いたころ、Rちゃんがレモンケーキを持ってきてくれました。この親切なルームメイトのRちゃんがいてくれたことが、その日もその後もどれほど有難かったことか。帰国した今でもRちゃんとは時折メールで連絡を取り合っています。

夜の学生寮

寮に入った翌日からはいよいよ講義が始まります。
この続きは以下のリンクからどうぞ。

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