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リーダーに「変化へ対応する力」はいらない

このnoteは、『採用基準』を読んだ感想の第4回です。

昨日までの「別物シリーズ」もよろしくどうぞ。

第1回:「コンサルタント」と「アドバイザー」は別物
第2回:「リーダー」と「リーダーシップ」は別物
第3回:「リーダー」と「マネジャー」は別物


いま、世の中の進むスピードがとても速いですよね。

そんな状況において、ネットや本などでは「いまの時代に強いのは変化に対応できるひとだ」なんてことが言われています。

ダーウィンの自然選択説なんかも持ち出しながら、「これまでの時代も、そうやって環境の変化に対応できた種だけが、生き残ってきた」なんて。

ただ、今回ぼくが読んだ『採用基準』のなかでは、「”リーダー”に必要なのは、変化に対応する能力ではない」といった趣旨の話が書かれていました。

その箇所を引用します。

「変化に対応する力のある人」を求めるという言い方がありますが、リーダーシップ・ポテンシャルの高い人を求めるという趣旨から言えば、変化への対応力が高い人ではなく、むしろ、「変化を起こす力のある人」が求められれます。

変わっていく社会に対応する力をもつひとではなく、社会なり、組織なりを自ら変えられる人という意味です。

対応という言葉には、変化は外部からやってくるもの、という前提があります。

しかしリーダーにとって変化は自分が起こすものであって、外からやってきて対処すべき対象ではありません。

※改行と太字はぼくによるものです

つまり、リーダーに必要なのは「変化に対応する力」ではなくて、「変化を起こす力」だということです。

ぼくにとってこの話は、すごく目から鱗でした。

でもそういば、ぼくも同じ趣旨の話を、前にしてました。

言われてみれば当たり前だろって感じなんですが、「リーダー」「起業家」って、ほぼ同義ですよね。

あと、同じような話だと、以下のブログもすごく印象に残ってます。

今回『採用基準』を読んだことによって、ぼくの頭のなかで断片的にあった「これからの時代を(リーダーシップをもって)生きていくのに必要な力」に関連する話が、きれいにひとつの線でつながって整理されました。

もちろん、世の中に変化を起こす(じぶんの思い通りの世界にする)のはとても大変なだし、それが社会全体にとっての最適解とも限らないので、全員が全員「よーし!じぶんは変化を起こす側になるぞ!」となる必要はないと思います。

もし仮にそうなったら、社会が揺れ動いて仕方ないですしね。

ただ、なにか世の中に不満を抱えていたり、理想とする社会像をもっているならば、そのときのスタンスは「この時代の変化に柔軟に対応していこう」ではなく「じぶんが社会に変化を起こしていこう」であるべきだなと感じます。

どっちのスタンスがいいとか悪いとかって話ではないですが、逆に「時代の変化に対応していこう!」っていう言説が、完全に善でもないよという話でした。


▼2012年に書かれた本ですけど、すごい普遍性が高いので、2018年が終わろうとしているいま読んでも、すごい勉強になることが書いてあります


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藤本 健太郎 / 編集者
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