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自分を認める ありのままの自分を出す(表現する)

2021.9.9【76限目】

これからが始まり

パラリンピックが終りました。でもそれが始まりになるように、という気持ちがあります。

5人制サッカー・ゴールボールの視覚障害のある選手たちは、ボールの中に入っている鈴の音を頼りにボールを追いかけて動くのですが、その動作はまるでボールが見えているように競技をしている姿や、車いすラグビーや車いすバスケットボールの迫力はすごかったです。

自転車女子の杉浦さんは、事故で障害を負い絶望していた時期に始めたエアロバイクから金メダルへとつながりました。サドルにまたがって無心でペダルをこいでいることで、人生を取り戻されたと思います。

14歳の水泳女子、50m・100m背泳ぎの山田美幸さんは、生まれつき両腕が無く、足の長さも左右違います。5歳の時、小児ぜんそくを克服するために水泳を始め、小学4年生の2016年のリオ大会をテレビで観戦し、パラリンピックに憧れをいだき、それから5年、世界トップクラスのスイマーになりました。

2位でゴールした時とても嬉しそうにしていましたが、手がないので、ロープにつかまることが出来ず、顔が水中に沈んだかと思うと、また上がってきて、その繰り返しでした。私は沈まないかと心配しましたが、山田選手は浮き上がるたびに笑っていました。それが普通の事だったのです。

男子水泳の選手の話で、普段は服を着ているので、障害は目立たないのですが、水泳の時は、裸になるので、障害を人に見られるという引け目を感じながら練習をしていたそうですが、ある時、これが自分だと開き直り、ありのままを受け入れた時、泳ぐことが楽しくなり、記録も伸びていき、この夢の舞台に立つことが出来たそうです。

自分を認め、あるがままの自分を出すというのは、障害を持っている人だけでなく、すべての人に通じる大切な事だと思いました。

障害を持っている子どもたちが、パラスポーツをやりたいと望めば、いつでも、どこでもできる環境がありそれを実現できる社会になるように願います。これからが始まりです。


ありのままの自分を出す

これはなかなか難しいことです。自我というか、自信が無いというか、それでも勇気を出して表現してみると、ちょっと心地よい気持ちになることがあります。そして心が楽になります。

私が、大学を出て、滋賀県の中学校の体育教師をした1年目の事を【10限目】に書いているところがあります。

「・・・クラスを持った当初から、私は、子供達と向かい合ったとき、どう思われるだろうか、どんな反応をするだろうか、などと気にしていましたが、まず22年間生きてきたことを肯定して、楽しい時は楽しい。悲しい時は悲しい。いい時には褒め。ダメだと思う時はダメだと言う。怒っている時は怒ろうと思いました。私のサインがはっきりしていたら、子供達にも伝わりやすいと思ったからです。受け取り方はそれぞれ違うかもしれないけれど、発信する私がぶれないようにしようと思いました。それからは迷わずに子供達と向かい合えたように思います。」と、書きました。 

自分をありのまま表現することで、相手に考えていることが正確に伝わり子供達との関係も出来ていったという経験があります。

日常の生活でも、出来るだけ自分のありのままを出すように心がけています。夫や子ども三人に対してもそうしています。家族にとって私は分かりやすい人かもしれません。 


パラリンピックが終って

競技を見て、アスリートたちの迫力や頑張りや競技の魅力が素晴らしく、選手の皆さんが最高のパフォーマンスを私たちに見せてくれました。そしてまた次への目標に向かって進んでいく姿を見て、スポーツの力を感じ、私も今日よりも明日がいい日になるようにしたいと思いました。

そして、この社会が誰にでもやさしく、住みやすく、多様性を理解し、パラリンピックを開催したことが、共生社会の実現へのきっかけになることを願っています。

できれば、コロナ禍での開催ではなく、沢山の観客の中で、アスリートたちの皆さんに、私たちの感動を直接伝えられたらよかったのにと思うと、少し残念な気持ちもありますが、オリンピック・パラリンピックを開催し、アスリートたちが輝き、ほんとうによかったと思っています。

3年後のパリ大会が楽しみです。どんな社会になっているかも楽しみです。

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【編集担当より】
オリンピック・パラリンピックも閉幕し、秋の気配がすぐそこまでやってきています。緊急事態宣言が延長されましたが、10月・11月頃からは、コロナウィルスとの新たな向き合い方が始まりそうです。街の景色もきっと変わっていくことかと思います。

共に生きるというのは、なかなかに難しいことだと、年を重ねるごとにより思います。ここ数年、心もちを改めて、人にやさしく生きていこうと思い始めました。気に入らないことがあっても、まぁそういうもんかで、できるだけ怒らないように過ごそうと思っています。

そう思いだすといろいろとうまく回るようになりました。例えば、次男と一緒に暮らしていますが、ごみを捨てる・掃除をするなど、まず先にするように心がけると、少しずつ弟もきれいにしてくれることが増えたように思います。

たとえ家族といえでも、一番近くにいる他人なので、理解できないことも多々あります。育った環境が違う・価値観が異なると、なかなかに分かり合うというのも難しいかもしれません。まずは他人との違いを受け入れ、優しい気持ちで行動していくと、日々の暮らしが少し豊かになるのかもしれません。まぁ元々の沸点が低すぎたので、ようやくマシなレベルですが・・・。気持ちよく人と接していける人になりたいものです。

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