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50歳で100mile走る - 40時間走り続けたカラダに起きたこと -

マウントフジ100完走から2週間経ちました。まだ「ゾーン」体験の余韻が残っている今のうちに、生理学的に、自分の身体に何が起きていたのかを、現時点での自分なりの考察をまとめておきたいと思います。


スタート - 第2エイド「麓」への 52.5km 10時間30分

スタート直前の腰痛がアドレナリンを抑制

通常、レース本番のスタート直前は、自律神経の交感神経が興奮することにより、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、心拍数や血圧が上昇し、体と脳が「戦闘モード」に入ります。Mt.FUJI100は国内最大規模のトレイルランニングレースとあって、参加者数も応援の数も桁違い。その独特の雰囲気に飲まれてアドレナリン全開…と行きたかったのですが、直前の仮眠で体を冷やしてしまい、前屈が出来ないほどの腰痛。更に10℃前後の夜露で凍えた身体は、まともに走れる状態ではありません。この時点で、完走は厳しいと思いました。深夜0時にも関わらずバイクで応援に駆けつけてくれた友人に、弱音を吐きながらのスタートとなりました。

深夜0時10分、Wave2スタート

30km のロードはドーパミンとノルアドレナリンのせめぎ合い

適度な有酸素運動により、脳の側坐核および前頭皮質からドーパミンが分泌され、やる気や幸福感をもたらします。一方、ドーパミンの代謝産物であるノルアドレナリンは、不快や不安、危険などを感じたときに放出されます。スタート直後はドーパミンが出て心地よく走れますが、しばらくすると体がストレスを感じ始めて、ノルアドレナリンが分泌されます。脳幹の青斑核から分泌されるノルアドレナリンは、神経伝達物質として恐怖、怒り、不安、集中、覚醒に関与し、副腎髄質からホルモンとして分泌されるノルアドレナリンは、血圧上昇、ブドウ糖の生成促進に作用します。
10分後からスタートした Wave3 の選手が次々と抜き去って行き、不安な気持ちにさせますが、166.6km の長旅は始まったばかり、無事完走することが目標です。ここはノルアドレナリンには出過ぎないように我慢してもらい、極力身体にストレスをかけない走りを心掛けます。

まもなく夜明け、エイド1から天子山地へ

夜明けの天子山地はドーパミン優勢

スタートから5時間経過し、ようやく天子山地に取り付き、ここから1000m の登りです。今のところ、ドーパミンもノルアドレナリンも、分泌過剰にはならず、仲良く平衡状態を保っているようです。早朝にも関わらず沿道では地元の方々が声援を送ってくれたり、有名なトレイルランナーが応援に立っていたりしました。おかげで、キツイ登りを前にモチベーションが高まりました。この予期していなかった応援が「ドーパミン報酬予測誤差」、つまりこの場合はポジティブサプライズとなり、ドーパミン神経細胞が良い方向に反応したと考えられます。その後も、富士山から陽が昇る「ダイヤモンド富士」が見られたり、偶然知り合いに出会えたり、残雪の南アルプスが遠望できたり、適度なサプライズが続き「ドーパミンやや優勢」状態で、順調に天子山地を越えて行きました。

朝の天子山地

第3エイド「精進湖」への 70.7km 16時間30分

富士宮焼きそばでバランスチェック

天子山地からの長いロードを、脚を使い果たさないよう慎重に下り、お楽しみの富士宮焼きそばが待つ第2エイド「麓」に到着。ホルモンバランス、神経伝達物質ともに、今のところ問題はなさそうです。食欲も有り、焼きそばは二つ完食。油分多めですが、胃の反応も良好。ただし、スタート直前に痛めた腰は何とも言う事を聞かず、立ち上がるのが一苦労。ゴールまでは、まだ100km 以上あります。無理せず、この100km の道程の中で、治るのを待つしかなく、また、実際に治ってしまうことも多いのが、ウルトラトレイルの面白くも不思議なところです。

フォトスポット探しで低ストレス維持

今回のレースでは、NHKの番組企画で、レース参加者からの写真を募集していました。今回のレースは、とにかく無事に完走することが目的なので、焦る必要はありません。のんびり、富士の絶景写真を撮りながら進みます。昨年は夜中に通過したコースが、今回は日中の時間帯となり、晴天ながらも適度に雲がかかる、変化に富んだ富士を楽しめ、低ストレス状態を維持したまま、ホルモンバランスも問題無く、行程の3割ぐらいまで進むことが出来ました。

「麓」エイドへ

竜ヶ岳の絶景で誤算

竜ヶ岳は、今回のレースでコース変更となった山域です。試走はしていないので、初めて通るルートゆえに、脳が記憶作業を活発化させるのと同時に、不安と緊張が優勢となり、ややノルアドレナリン優位の状態で登って行きますが、やがて竜ヶ岳の上部で森林が切れて笹原となり、急に視界が広がりました。富士山はもちろん、南アルプス連峰、八ヶ岳まで、大絶景の山頂に、疲れが吹き飛びます。これも、「報酬予測誤差」によるポジティブサプライズとなり、ドーパミンが過剰分泌気味となりましたが、結果的に、これはアダとなりました。
下りは得意なので、いままで抑え込んできた走りたい衝動がここで暴発。NHKの撮影クルーが何人もカメラを構えていたりして、調子にのって樹海までの下りを暴走してしまいます。おそらく、かなりのドーパミン過剰分泌が発生したものと考えられます。下りきって、第3エイド「精進湖」に着く頃には、今までに無い疲労感に襲われることになります。

竜ヶ岳山頂から、雄大な富士の裾野めがけて駆け下り。

第4エイド「北麓公園」への 97.4km 20時間30分

長いロードを走りながら休息

竜ヶ岳の下りで心拍数を無駄に上げた結果、精進湖までの平坦な樹海は、走る気力が出なくなりました。一時的にグリコーゲンを使い果たした、単純な筋疲労と思われました。胃は問題なく動いてたので、エイドでしっかり補給し、鳴沢氷穴まで 6.5kmのロードを、歩く選手に抜かれるぐらいのペースでゆっくり走りながら、筋肉にエネルギーが補充されるのを待ちます。しかし、思うように回復してきません。そして、胃がだんだんと痛み始めます。竜ヶ岳の下りで、神経伝達物質やホルモンのバランスが崩れたからでしょうか。ストレス性の胃痛は、自律神経とストレスホルモンの分泌によって生じます。自律神経は、急なストレスが生じると体を守るために心拍数を高め、筋肉への血流を増やし、胃腸の働きを抑制します。この状態が続くと胃の粘膜がダメージを受け、胃痛を引き起こします。また、ストレスを感じたときに副腎皮質から分泌されるコルチゾールも、胃酸分泌を増加させたり、胃粘膜の防御力を低下させ、胃痛やみぞおちの痛みを引き起こします。

胃との対話

自律神経にせよ、コルチゾールにせよ、高ストレス下の身体を守ろうとする自己防衛システムなので、逆らっても仕方ありません。唯一の解決方法は、ストレス状態を起こさないことです。しかし、レースに関門時間が決められている以上、あまりノンビリしすぎる訳にも行きません。氷穴から五湖台への、意外に長い登り道を、胃の痛みと相談しながら進みます。五湖台から見る富士山も、絶景の一つですが、写真を撮る余裕もなく、やがて2度目の夜が訪れました。

胃痛に耐えながら五湖台へ

第6エイド「山中湖きらら」への 122.5km 28時間00分

ストレス警報の解除を待つ

北麓公園に着く頃には、歩いているのがやっとの状態でした。腰痛を抱え、胃痛に悶えながら、なんとかエイドに辿り着き、ここでリセットを試みます。精進湖で補給しているので、エネルギーは足りているはず。しかし、自律神経かホルモンか、まだストレスの危機は去っていないと判断しているようで、胃痛は収まりません。六君子湯は3本すべて使い果たし、ラムネでブドウ糖を補充し、フリーズドライ甘酒をお湯で戻して流し込み、椅子に座って復活を待ちます。
エイド到着から1時間、ようやく靴を脱ぎ、着替える気力が戻って来ましたが、まだ食欲は戻りません。ここでリタイヤするか、無理にでも先に進むか、もう1時間だけ様子を見ようと決めた上で、強引にフリーズドライリゾットを食べてみることにしました。幸いにも、口に入れてみると食は進み、何とか完食。エイドでもらった回復系ジェルも流し込み、胃の様子を伺います。吐き気は起こらず、胃は正常に動いてくれているようです。これで少し気が楽になり、ストレスが軽減し、不安を招くノルアドレナリン分泌が後退したのかもしれません。エイド滞在2時間、相変わらず動かない腰を持ち上げながら、何とかリスタートを切れました。

山中湖きららまで、あと25km

心拍数を上げず副交感神経系を働かせる

胃痛をこじらせない為には、とにかくストレス状態を脳(脳幹)に検知させないこと。ちょっとでも無理すれば、自律神経はかき乱され、交感神経系を活性化させ、コルチゾールが滲み出し、胃は強制停止させられます。
一般に、交感神経系は、ストレスの多い状況や緊急事態に際して体の状態を整え、筋肉に大きな力が入るように働きます。反面、緊急時にあまり重要でない機能(消化や排尿など)を鈍らせます。
副交感神経系は、日常的な状況下で体内プロセスを制御する機能があり、一般に、エネルギーを温存し、体を回復させる役割があります。副交感神経系は、心拍数を減らし、血圧を低下させ、消化管を刺激して、食べものの消化や不要物の排泄を促します。
山中湖きららまでの長い夜道で、どれだけ交感神経系を刺激せず、副交感神経系が心地よく働くようにするか。この時考えたことは、とにかく、心拍数を上げないこと。下りの暴走で心拍に負荷をかけたことが胃痛のきっかけになったのであれば、心拍数さえ上げなければ胃痛の再発は無いはず。Garminは節電の為 Ultra-Trail Mode にしてあり、心拍数は計測出来ないので、体感で測りながら、「心拍上がるな、心拍上がるな」と念仏のように唱えながら、早歩きで山中湖きららを目指しました。

足元だけ見て深呼吸

心拍数を上げない為には、無理に走らない、頑張って登らない、そして深呼吸を繰り返す。0時に北麓公園をスタートした KAI 70 の選手達何百人に抜かれようとも、自分のペースを崩さず、少しでも心臓に負荷を感じたら脚を緩めて深呼吸に意識を集中させる。周囲は極力見ずに足元だけを見て、次の一歩をどこに置くかだけを考える。山中湖きららまでの5時間半、これをひたすら繰り返しました。忍野エイドでは KAI に出走した知り合いの選手に励まされ、夜明けに山中湖きららに着く頃には、だいぶ頭がスッキリしてきました。

元気をもらった応援「深呼吸」看板

第8エイド「富士吉田」 147.8km 35時間30分

「ゾーン」に入る

長時間の運動と胃痛に晒された身体は、強いストレスを感じ続けます。そのストレスを緩和させるために、運動を止めさせるコルチゾールが副腎皮質から分泌される一方、痛みを和らげる神経伝達物質のβ-エンドルフィンが下垂体から分泌されます。また、日光を浴びたり、一定のリズムを刻む運動を反復することで、セロトニンが活性化されます。セロトニンは、脳内に存在する神経伝達物質の一種で、 必須アミノ酸であるトリプトファンからつくられ、おもに大脳基底核や延髄の縫線核、視床下部などに存在しています。β-エンドルフィンとセロトニンは、いずれも「幸せホルモン」と呼ばれ、精神の安定や多幸感をもたらします。β-エンドルフィンは、所謂「ランナーズハイ」を引き起こすという説があります。
120kmの長距離を、腰痛と胃痛に耐えながら走り続けたことにより、β-エンドルフィンが分泌され続け、深呼吸と走行(早歩き)というリズム運動の繰り返しに朝陽も加わり、セロトニンが活性化。更には、できる限り心拍数を上げないよう、最小限の力で身体を動かそうとし続けた結果、心身共に最高にリラックスした状態が出来上がっていました。
夜明けの山中湖きららで豚汁とお握りを補給し、明神山を登り切ったその時、「ゾーン」に入った自分を確認しました。

疲れ知らずに走れる快感

ゾーン体験とは?と AI に聞いてみました。「一種の心理学的な状態で、通常はスポーツや芸術などの活動中に現れる集中力や没入感の高い状態を指します。この状態では、時間の感覚が歪んだり、周囲の出来事が意識から排除されることがあります。また、自己意識が低下し、活動に完全に没頭することができます。一部のアスリートや芸術家は、ゾーン体験が彼らの最高のパフォーマンスを引き出すための重要な要素であると考えています。」
要は、子供の頃に夢中で遊んでいた時に似た状態、ということでしょうか。
ゾーンに入ってどうなったか。元々得意な下りは勿論、苦手なはずの登りが苦にならず、自分でも信じられないペースでガンガン登れてしまいます。数時間前、元気に追い抜いて行った KAI の選手たちを登りでゴボウ抜きにしていく快感に酔いしれます。そして呼吸は、全く乱れません。山中湖きららまで繰り返した深呼吸を、登りでも下りでも、相変わらず繰り返しています。

気になるゾーンの持続時間

前年のレースでは、この先の最終エイド「富士吉田」がゾーン発生地点でした。ちょうど夜明けを迎えた時間帯でしたので、朝陽がセロトニンの活性化を促したのかもしれません。その時はゴールまでの14km、約2時間半、ゾーンが切れることは有りませんでした。
今回は山中湖きららからゴールまでは44km、10時間ほどかかります。果たして、この幸せな時間がいつまで続くのか、不安でノルアドレナリンが出そうになります。疲れ知らずで進みつつも、あまり調子に乗り過ぎないよう、心拍数と深呼吸には気を遣いながら、快走を続けます。
約140km地点の杓子山の手前、岩場の急登で、渋滞が発生しました。レース前に、富士山駅のバス待ちで知り合った、香港から来たランナーと偶然再会し、渋滞解消までの1時間ほど、香港のトレイル事情や日本のトレイル話で盛り上がりました。ゾーン発生から約4時間経過。幸い、この足止めでゾーンは消えることなく、軽く杓子山を越えて、心拍と呼吸に注意しながら、富士吉田まで一気に駆け下りました。

杓子山への急登

ゴール手前 161km 38時間30分

仲間の応援がオキシトシンを分泌

もう一つの「幸せホルモン」オキシトシンは家族や心を許せる相手、ペットなどとのスキンシップによっても分泌されます。オキシトシン作動性神経は脳内や脊髄にもあり、視床下部で9個のアミノ酸から合成されたオキシトシンが神経伝達物質として鎮痛や不安の軽減、共感や他者への信頼感、摂食欲求の抑制など多岐に関わることも分かっています。
富士吉田エイドで吉田うどんを補給し、応援に駆け付けた地元ビアラン仲間との待ち合わせ場所へ、ゆっくり向かいます。国道139号線に架かる歩道橋手前で応援団を見つけ、そこまで20mをダッシュしてみます。ゾーンはまだまだ生きているようです。「そんなこと、しなくていいから!」と気遣う仲間に、健在ぶりを示します。

まだゾーンは持続中


霜山までの登りは、標高差800m、Fuji100 のラスボスです。ピーク直前に、ここにも知り合いの応援団が待っていてくれました。霜山さえ越えれば、完走は確実。北麓公園エイドでリタイアしそうになった時、霜山で昼夜長時間待っている仲間の顔が浮かび、ここで止める訳にはいかないよなぁと、立ち直る事が出来ました。
本当に、応援のチカラは絶大です。オキシトシンも加わって、ゾーンはまだまだ続きます。

ついに魔法が解ける

霜山を越えれば、もう大きな登りは有りません。富士急ハイランドまで、緩い傾斜の快適な下りトレイルが5kmほど続きます。ここまで来れば、もうゾーン状態の維持は気にせず、心拍も呼吸も考えず、全力で下りを楽しめます。レース最終盤で全力疾走出来る快楽で、ドーパミンは全開放出です。ウルトラトレイルは、これだから止められない。幸福感は絶頂に達しました。
でも、幸せは永遠には続きません。
トレイルを下り、富士急ハイランドに続くロードに降り立った、その瞬間、今まで無かった身体の重さを感じました。痛みは有りませんが、疲労感が強く、走る気力が消え失せています。竜ヶ岳の下りを暴走した時と同じです。約10時間続いたゾーンは、トレイルの終わりと同時に、全身の筋肉から湧き出した活性酸素の海の底へ、ゆっくりと沈んで行ったのでした。

ゾーン発生と消滅の仕組みについての考察

最後に、ゾーンの発生、継続、そして消滅までの状況を、まとめておきます。あくまでも、自分自身の体内で起きた現象を、主観的に考察したものですので、誰にでも当てはまるとは考えにくいですが、もし似たような体験をした方がいれば、「ゾーン」の再現を試みる際の参考になればと思います。

ゾーン発生の条件

4種の「幸せホルモン」が複合的に分泌される状態を、長時間継続させることで発生確率は高まると考えられます。
・ドーパミン
  適度な有酸素運動により分泌され、やる気や幸福感をもたらす。
  無理のないペースで走り続けることで、適量が分泌される。
  調子に乗って暴走したりすると、分泌過剰で身体へのストレスとなる。
・セロトニン
  ドーパミンやノルアドレナリンを制御し、精神を安定させる。
  深呼吸や心拍数を数える等、単純動作の繰り返しによって活性化する。  
  日光を浴びることでも活性化(ゾーン発生は2回とも夜明けに発生)。
・オキシトシン
  別名「愛情ホルモン」と呼ばれ、多幸感や脂肪分解促進をもたらす。
  応援に励まされたり、レース中に知り合いと出会えたりすると分泌。
  苦しいときに、好きな人、信頼できる仲間を想って分泌を促す。
・β-エンドルフィン
  別名「脳内麻薬」。鎮痛や抗ストレス作用をもたらす。
  苦しい登りや、胃痛など、高ストレス状態で分泌される。
  「ランナーズハイ」や、ゾーン発生の最大因子と考えられる。

ゾーンの維持方法と消滅の原因

4つの幸せホルモンは、単独で作用することはなく、全体のバランスを維持することが、ゾーン状態を継続させるために必要と考えられます。それぞれの関係性は、ドーパミンの過剰分泌をセロトニンが抑制、オキシトシンがセロトニンを活性化、痛みを察知するとオキシトシンがβ-エンドルフィンの分泌を促進など、相互に絡み合っています。霜山の下りで最後の暴走の後、ゾーンが消えてしまったのは、ドーパミンの過剰分泌にセロトニンが追い付かず、β-エンドルフィンの効果も薄れてしまったのではないかと思われます。ゾーンの最中も、深呼吸と適度なペースを保つことが、ゾーンの継続時間を延ばすことに繋がります。 

最後に2つ

ゾーンに入ったからと言っても、本人の潜在的身体能力以上のことが出来るわけではありません。実際、今回のゾーン入り後、何人かの選手に追い抜かれました。自分より実力に勝る選手が、同様にゾーン入りして復活したのかもしれません。当たり前ですが、地味な練習の積み重ねで、心肺と筋力を鍛えておき、いざゾーンに入れたら、思う存分楽しめる身体を作っておくことが必要ですね。
それと、これも当たり前過ぎですが、幸せホルモンを出しやすいよう、日頃から自律神経を整えておくことも大事です。規則正しい生活、バランスの良い食事、十分な睡眠を心掛け、副交感神経系を上手く働かせる。オキシトシン分泌促進の為にも、これからも、仲間との時間も大切にしたいです。

最後までお付き合いいただき、有難うございました。



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