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地方のまちづくり×探究。中学生が総合学習「つの未来学」で15時間考えて商店街に提案したこと
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「シャッターに絵を描いて商店街を美術館に!」
「花を置いてハチを呼んで商店街で蜂蜜を!」
「世界のスイーツを商店街で出したい!」
9月14日、都農町の中学3年生が「商店街の再生」をテーマに、15時間考え話し合ってきたことを商店街の人たち、教育長、町役場に対して提案しました。
3年目を迎えた都農中学校の総合学習プログラム「つの未来学」。都農町のまちづくりをテーマに課題発見・解決を考え、町の人たちに提案しています。
今回提案した3年生は1年生のときに「つの未来学」がはじまったため、今年で3年目。
アイデアを出す
話し合う
企画書をつくる
発表する
中学生たちなりに、手にとるようにわかりやすく成長して、最終日は頼もしい姿を見せてくれました。
今年のプログラム構成はこんな感じではじめました。
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1.さるきたくなる愉歩道
「都農町のまちづくり」を大きなテーマとして掲げる「つの未来学」で、今年の3年生には「商店街の再生」について課題を見つけて解決策を考えていくこととしました。
ぼくらが町に提案したグランドデザインで、商店街の理想の未来は「さるきたくなる愉歩道」。
さるきたくなるは都農町の方言で、「歩きたくなる」
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「さるきたくなる」ために3つの視点を設定。
約60名の中学生は自分が興味ある分野にわかれて3チームで、それぞれアイデアを100個出すことに。
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2.アイデア100
アイデア100は、「つの未来学」で毎回必ず盛り込んでいるプロセス。60名から80名の1学年同時の学習プログラムのため、どうしてもワンウェイで受け身になりがち。
1チームが約20名のため、100個出すとなると、1人平均5個は出す必要がでてきます。当然、個人差はありますが、時間を区切ってゲーム感覚で楽しく気軽に付箋を出していくことで、全員参加型にすることが狙いのひとつ。
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もうひとつの狙いは拡散思考の強化です。
こんなこと言ったらバカにされる
どうせ通らない
スルーされる
などなど、リスクを最小限にするためよほど言われないとアイデアを出せない傾向は大人も一緒。
いいこと思いついちゃった!と言ったもん勝ち!の行動習慣をつけてほしくて、とにかく100個出すことを推奨してます。
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結果的に、チームごとに時間内に出し切る必要があるため、3チームで適度な競争意識や、結果的にチーム一体で取り組むことにもつながります。
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最後は各チームでBEST3を選出。
結果、3チーム×BEST3+1のアイデアで10個のチームが決定。
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各自、希望のチームにはいって、いよいよ企画づくりに着手!
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3.現地調査
10チームにわかれて、チームの役割分担と目標決め。
役割分担はリーダー、進行役、時間管理、デザイナー
目標は以下の3つの視点で考えます。
①最終回にどんな成果を残したいか?
②最終回どんな気持ちになってたいか?
③大人たちからなんて言ってほしいか?
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「つの未来学」で目指していることは、まちづくり会社のぼくらが担当している強みを活かし、どれだけリアルに近づけるか。
3年目になり、中学校の先生たちの協働関係も年々アップ。
今年は初めて、2時間、現地調査の許可をいただきました!
中学校から商店街までは歩いて20分ほど。先生たちと一緒に、2時間かけて商店街をさるきました!
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当日は、たまたま島根県の津和野町から、教育関係者の方々がお越しになってて、引率役を率先していただきました!(感謝)
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ただ、商店街を見るだけだと漫然と見て終わりになってしまうので、アイデア100をベースに、3時間ほど企画の打合せして仮説をつくりました。
自分たちが考えた仮説は、実際にどこでやるか、どこだったらできそうか?問題意識を持ってみてもらうことを目標に。
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商店街の真ん中の空き地では、ぼくらが月1回、花とみどりで商店街を元気に!をコンセプトに「みちくさ市」を開催しています。
いま、その空き地を常設広場にする企画を進めていたので、模型を使って中学生たちに共有します。
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当日は、NHKの取材も入っていたため、テンションup!
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4.企画づくり
現地調査で具体的なイメージもわいたところで、企画をつめていきながら最終的な提案書をパワーポイントで作成します。
改めて企画の定義を共有
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企画書に折り込むべき要素は共有。
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ただし、つくりこみは様式不問で、自分たちで自由にデザインしてもらうことに。ぼくらからパワーポイント講座も。
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5.町の人たちに提案!
企画書をつくったあとはリハーサル。
最終発表は5分+町の人からの質疑。
1年生のときから発表はしてきているけど、まだまだ不慣れ。
でも、企画の内容から体裁まで、すべて自分たちで考え、つくってきたので頭には入っているはず。。と期待をしながら最終発表を迎えました。
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町の人からは、自己紹介をはっきりね!とハッパをかけられ最初と最後が引き締まりました。
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プロジェクターの操作も自分たちで。
「ハチミツ」の提案チームは「ハチミツのつくりかた」のYou Tubeを紹介、町の人たちの理解度がグッと上がりました。
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あらかじめ、10チームの発表に対し、ぼくらイツノマが責任もって実現させたいと思う提案を1つ選んで「実現させたいで賞」を町の人たちと決めることにしていました。
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10チームの発表を終えて、見事、初代「実現させたいで賞」に選ばれたのは「自由にお話や勉強ができる場所」チーム!
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日ごろ、中学生たちが自由に話したり勉強できる場所がない、といった等身大の課題。特にコロナも落ち着き、中学生も対面で話したい!と。
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具体的には、ぼくらのオフィスでもある商店街のコワーキングスペースYARDを活用して、文房具やお菓子も揃えていく企画。
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他のチームも、実現性を考えてよく考えて時間のないなか、5分近い発表も大きな支障なくやり遂げました。
町の人たちからの質問や意見など、中学生たちとのやりとりは、まさに「まちづくり」。
あるチームの提案であった「ハロウィン」については、中町自治会で毎年開催しているハロウィンと連動させよう!とプロジェクト化!
終わってからすぐに、ぼくらのところに自治会から中学生とのコラボ依頼をいただきました!
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10年後、20年後の当事者である中学生たちにとっても、自分たちの提案はリアリティーが高い=実現できるかもしれない、と思ってくれたら嬉しいです。
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最後は、中西教育長から賞賛のメッセージ。教育長も1年生のときから「つの未来学」を伴走いただいているため、中学生たちの成長にたしかな手応えあったんでは?
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1年生の頃から見ていて、見た目が大きなるのはもちろん、受け答えや考える速度や内容についても、着実に成長をとげている中学生。
残念ながら町内に高校がないため、卒業したら平日の日中は町外に出てしまうけど、帰宅後や週末は、「まちづくり」に気軽に参画してほしいし、体験ではなく当事者として一緒につくる!仲間になれることを期待して。
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(参考|「つの未来学」過去の記事)
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