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初心、忘るべからず。

俺は先月21歳になった。
まだまだ若くて未熟者だが、21年間という時間は、言い表せないくらい長い時間である。


これを読んでいるあなたは、何年間の人生を生きてきましたか?
そして今までの人生を振り返ったとき、最初に浮かぶのはどんな記憶ですか?



俺が今までの21年間を振り返ったとき、真っ先に浮かぶのはあの日。




そう、あれは2013年。6月5日。




この日は、俺にとって特別な日なんだ。
なぜなら、この日が俺の人生を変えたから


2013年、当時小学校6年生だった俺は、地元である足立区のサッカークラブ、栗の実SCで毎日がむしゃらにサッカーをしていた。

小さいころからプロサッカー選手になりたいと思っていたけど、どうやったらプロになれるかなんて知りもしなかったし、想像もできなかった。


そんな俺に思いもしなかった出来事が起こったのは2013年4月。
全国少年少女サッカー選手権大会(全少)の予選。近くの地域と戦う地区予選が終わった後のこと。

俺たちのチームは1次リーグは突破したものの、2次リーグで敗退。
その次の週に、コーチからあることを言われた。


「柏レイソルから、カズに練習参加してほしいと連絡がきた」



当時の俺は、その言葉の意味が分からなかった。。

柏レイソルって、黄色いJリーグのクラブの?
柏レイソルって、クラブワールドカップでネイマールと試合してたあの?
柏レイソルって、金髪のキーパーがいるあの?

俺が知っている柏レイソルは、テレビの向こうの芸能人と同じくらい遠い存在だったから、心の底から驚いた。


「あの柏レイソルに、俺が行くの!?」って。



2013年5月22日。
俺はお母さんと電車に乗って、柏駅に到着。そこから東武バスに乗り、目的地に着いた。
この瞬間が、俺が初めて日立台という異世界に入った瞬間である。


あの時のことは今でも鮮明に覚えている。

柏レイソルのエンブレムが胸についた紺色の練習着に袖を通したときの胸の高まり。

グラウンドでは、同じ練習着を着た同世代の小学生から体の大きな高校生まで、たくさんの選手たちがそこにはいた。


そして練習前、当時レイソルの下部組織のGKコーチだった敬太さんに案内され、一緒に練習する他のGKたちと対面した。
そこにいたのは、多久美景紀(柏レイソルTOR→ヴィッセル神戸ユース)と、佐々木雅士(柏レイソル)だった。
俺は、2人のプレーを見て、この2人は魔法使いだと本気で思った。
吸いつくようなキャッチング。強そうな構え方。
「こんな上手い選手見たことない」
これが初日の練習中の俺の心の声である。
その時の俺の感情は、「めっちゃ楽しい」だった。

こんな上手い人たちと一緒に練習できるんだ。
こんなすごいところでサッカーができるんだ。

物怖じする気持ちをぶっ飛ばしてしまうほどに、ワクワクがデカすぎた。


レイソルに練習参加するのは3回。
その3回で評価され、入団できるかどうかが決まる。

なかなかの挑戦だが、当時の俺はそんなこと考えていなかった。

「だって、ワクワクして仕方ないんだもん」


そして3回目の練習参加となったのが2013年6月5日。
その練習後、両親と俺と、俺をスカウトしてくれた松本拓也さん(現大宮アルディージャGKコーチ)とともに、クラブハウスのミーティングルーム(ミーティングルームなんて生まれて初めて入った)で、話をした。

「来年、ジュニアユースからぜひ柏レイソルでプレーしてほしい」


拓也さんにそう言われた瞬間から、俺は人生最大の喜びを感じた。

俺が、柏レイソルの一員か。
俺が、あの柏レイソルに入るのか。
めっちゃすごくね!?夢じゃないよね!?

3週間前に異世界に来たと思ったら、その世界に自分が住むことが決まったんだ。夢だと思うのも無理はない。


そして柏レイソルというクラブに入団してから俺は、この異世界で6年間、18歳までプレーした。


すべてはあの日から。
あの日ですべてが変わったんだ。
あの日がなかったら、今の俺は存在しない。


これが、俺にとって6/5が特別な日であるという理由だ。




あの頃を思い出してみて、俺はあることに気付いた。


あの頃は、何も恐れていなかったな。
あの頃は、全身に鳥肌が立つほどワクワクしていたな。


そう、あの頃は、心の中がポジティブなエネルギーでいっぱいだった。
ワクワク、楽しい、嬉しい、そんな気持ちだった。


それがいつの間にか、カテゴリーが上がり、レベルが上がって、上手くいかないことが増えて、報われない時間が増えて、ネガティブな感情に埋め尽くされる時間が多くなっていたことに気付いた。



「できなかったらどうしよう」、「上手くいかなかったらどうしよう」
そんなふうに、

自分で未来を黒く塗りつぶして、自分の手で心を黒く染めてしまっているではないか。


でも本当はそうじゃなくて、
あの頃はただただ、すごい世界に飛び込んだ自分を誇りに思い、ワクワクしていたじゃないか。


シンプルにサッカーにワクワクしていたじゃないか。




初心、忘るべからず。

9年前の自分を思い起こして、自分と向き合ういいきっかけとなった。


そんなことを思って、今現在、人生をシンプルかつワクワクして生きている俺はいわば「無敵」である。
だって、楽しいもん。(笑)
ワクワクすることにどれだけのパワーがあるか。

過去が失敗ばかりだったからとか、未来が不安だとか、そんなことはどうでもいいんだ。


2013年の俺は、今、この瞬間を最高にワクワクしていたんだ。
過去とか未来とかを考えるスペースはそもそも頭の中になかった。
ただ、今すごい世界に立っている自分という存在にワクワクしていたんだ。
今から新しい世界に飛び込む、そんな自分にワクワクしていたんだ。

あの頃は別に自信があったわけじゃない。
でも、スーパーサイヤ人みたいになったみたいに自分の周りに覇気があって、ものすごい力を手に入れたような気持ちを感じていた。
自分への誇り、みたいなものなのかな。



だれしも、小さい頃は大きな夢があったと思う。
みんな、今すぐ幼稚園や小学校の卒業アルバムを見てみてほしい。
ケーキ屋さんとか、ウルトラマンとか、スポーツ選手とか、シンプルで漠然とした大きな夢を描いてたでしょ?

そして、考えてみてほしい。
その大きな夢を描いていた少年少女は、漠然としながらも、心からワクワクしていたのではないだろうか?


ウルトラマンになって怪獣を倒すかっこいい自分。
ケーキ屋さんになってかわいい自分。
スポーツ選手になってキラキラ輝く自分。


最高にワクワクする自分を描いて、そうなったときの自分を想像していたんじゃないか?



大人になるにつれて、俺たちは現実を知る。
現実世界は、残酷で、上手くいかないことの方が多いと思う。
理想とはかけ離れた自分。時間ばかりが過ぎて、夢を叶えられるのかと、自分を疑いだす。未来が不安になる。上手くいかない理由を探すようになる。
俺が高校生の頃は、こんなことを考えていた。
だからもし今、同じように自分に自信がなかったり、夢を叶えられるか不安で、現実に押しつぶされそうになっている人がいたら、俺のことを見てほしい。

俺だって同じだったんだ。
自分に自信がなくて、未来が不安で、自分はだめだって思っていた。
だからこそ、俺は伝えたいんだ。

「やればできる」ということを。


今までの人生で成功した回数が少ないとか、
自分に自信がないとか、
そんなことは関係ない。


心はなんて言っているんだ?
最高にキラキラした、夢みたいな自分になりたいんじゃないのか?

どうせ自分には無理だ。
そのネガティブは、物置にしまっておこう。

そんなことより、自分がなりたい自分を想像して、ワクワクしてみないか?
なれるなれないじゃなくて、なったつもりで、理想の自分を味わってみないか?

想像してみてほしい。

なりたい自分、叶えたい夢を叶えたときの自分を。

・その時あなたは、どんな気持ちですか?
・その時あなたの周りには誰がいますか?
・誰が喜んでくれていますか?


少し考えて、想像してみて。


なりたい自分になれたら、人生めっちゃ楽しくない?



超ワクワクしない?




そんなふうにワクワクして生きてる人間が、俺は最強だと思う。


自信がないあなた。
不安なあなた。
自分が好きじゃないあなた。
踏み出すのが怖いあなた。

この俺を見ていてくれ。
この俺がこの人生をもって体現する。


9年前、柏レイソルに入って、最高にワクワクしていたあの頃の自分。

2024年、柏レイソルに入る時の俺は、あの時よりもワクワクしてるぞ。



俺は今、この瞬間をワクワクして生きている。
正直言って、楽しくて仕方がない。
これを読んだあなたがもし、何か目指す場所があるならば、俺はそれを叶えられない理由はないと思う。
なりたい自分がある人、今の自分に満足していない人、自分を変えたい人。

あなたがこのnoteを読んだ瞬間に、あなたは最高にワクワクする権利を得ました。


さあ、今この瞬間から、ワクワクして生きよう!
小さかったあの頃のように、純粋になりたい自分になれると信じて、
何も疑うことなく、突き進もうじゃないか。
俺たちにはできる。だって、できるもん。


できないと決めるのはいつも自分であると同時に、できると決めるのも自分自身なんだ。







1度きりの人生なんだ。

どうせやるなら、最高にワクワクしようぜ!!!


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