さえきの哲学読書日記(そのほかのことも書きます)

さえきかずひこ。1980年生まれ。ハイデガー『存在と時間』を2009年に読み直したこと…

さえきの哲学読書日記(そのほかのことも書きます)

さえきかずひこ。1980年生まれ。ハイデガー『存在と時間』を2009年に読み直したことから、哲学という野道に踏み込み、早12年。好きな哲学者は、ニーチェ、キルケゴール、ヴェイユ、フッサール、ウィトゲンシュタイン、メルロ=ポンティなど。

最近の記事

久方ぶりの買い物

最近、中古のPCを買った。3万円のLenovo ThinkPad L560である。貧乏な暮らしをしているので、これが最近最も高額だった買い物である。他に万単位で支払っているものは年間の医療費だが、これは買い物というべきか迷う。 ところで、ぼくの本が読めない病気のことだが、一向に改善の気配がない。面白そうな本がこれでもかこれでもかと出版されているというのに、まったく読む気が起こらないというのは、生き地獄である。生き地獄であっても、あすに希望をつないで生きていかなければならない

    • 哲学読書日記から遠く離れて

      noteはサービス開始からほどなくユーザー登録し、その後数年放置し、そのあと、フッサールやハイデガーなどの哲学者の遺した著作にふれながら、哲学的思索を綴ろうと思っていたのだが、ぼく自身の体調の問題などもあり全く当初のもくろみとは別の方向の雑記帳のようになってきている。 これは仕方ない部分もあるのだが、他のnoteユーザーの方が哲学的な考察を綴っていたりするとうらやましくて仕方なくて、自分に腹が立つこともしばしばである。しかし、自分に腹を立てたところで病気が良くなるわけでもな

      • 恩師が亡くなった

        中高6年間お世話になった恩師が11月21日に79歳で他界されたので、11月25日にお別れの会に行ってきた。中高時代についてはいまだに苦々しく思うこともあるが、何しろもう20年以上前のことなので、懐かしいというか、忘れていることの方がほとんどである。 先生はぼくとはまったく違うタイプというか、つねに忙しくしているせっかちでエネルギーに溢れたポジティブ=前向きで、やりたいことについてつねに考えをめぐらせ行動しているような人であり、ぼくは先生のことが大好きというわけではなく、むし

        • 衆院選の結果予想

          自公が勝利。 外れるといいんだけどなあ、この予想w たぶん当たります(ノД`)・゜・。

          今年成し遂げたこと(2つ)

          2020年の秋から自分の心身に衰えを感じ、禁煙を始めた。禁煙は、いまも続いている。もうすぐ1年になる。よくやったではないか!19年間連れ添った悪友と手を切ることができたではないか。しかし実態は、ニコチンパッチが手放せない状態でこれは持病のうつ病と関係がある。しかしまあ、自分がタバコを止めるようになったとは、本当に中年感がある。これからは、がんなどの著名な病気に怯えながら生涯を送るようになるのだろうか。それもまたなかなか癪ではあるが、人間は歳をとれば取るほど気弱になっていって、

          10年後の未来について

          10年後のことを考えた。率直に考えた。父は80代前半、場合によっては物故している可能性がある。母は70代後半、女性は男性より長生きとはいえ、さすがにおばあちゃんだ。ぼくは51歳である。押しも押されもせぬおっさんであり、老親の介護などをする機会も増えるかもしれない。 これから10年間、政治はあまり変わりそうにない。残念ながら自民党の支配が続くだろう。これは国民にも責任がある。高度成長で浮かれて金さえ儲かればどうでもいいと政治を自民党に丸投げしたせいである。そのせいで自民党は増

          書きたいことはあるが物議をかもしそうなのでやめておこう‼

          と思うことが最近は多いですね。誰でもアクセスできるところにいろんなことを書くといろんな人が閲読する可能性があるので。しかし、あまりにもそういうことを気にしたら何も発言できないわけだし、難しいものです。 きょうは皮膚科に行ってきました。左目の上にできた粉瘤(おでき)が化膿しているので治療しているのですが、1週間抗生物質を飲み続けたにもかかわらずほとんど症状が改善しないので、今回は別の薬―それもまた抗生物質ですが―に代わりました。来週の火曜日もまた通院します。その頃には良くなっ

          書きたいことはあるが物議をかもしそうなのでやめておこう‼

          禁煙10か月目

          あのボックスから1本マールボロメンソールタール12mgを一本引き抜いて、100円ライターで火を点けて、タバコの先から出る煙を胸いっぱいに吸い込んで吐き出せば、いま自分が抱えている憂鬱の大部分が解消されるのではないかと夢想してしまった。ぼくは今もニコチンに依存している―毎日パッチを貼って経皮吸収させているし―、ただ、19年に及ぶ喫煙習慣とは手を切れただけだ。 ぼくは弱い人間である。タバコと酒と精神科で処方されるくすりのお陰でこの20年間を生き延びてきた実感がある。その一端を手

          闘病者の一日

          だいたい夜は11時半くらいには寝る。そして早朝に覚醒する。これは午前3時から4時にかけてが多い。仕方なくそのまま朝を迎える場合もあるが、たいてい、朝風呂に入ってから二度寝する。それでも5-7時のあいだには目覚める。ストレッチとラジオ体操の後、食欲はあるので、しっかりと朝食は食べる。その後が、問題だ。死にたい気持ちがやってくる。つらい。ほんとうに、つらい。強い憂鬱感が、ぼくのなかで生き生きと鮮やかだ。この憂鬱感をなんとかごまかすために、ウォーキングに出る。調子が良ければ90分歩

          うつが悪化

          8月のある週から、8年ぶりに希死念慮(死にたい気持ち)が復活し、明らかにうつが悪化しました。主治医にも相談し、処方薬を追加・変更してもらう一方、運動不足にならないよう毎日60-90分ウォーキングを行い、脳内で少しでもセロトニンが出るような暮らしをしています(それなりの爽快感は感じられます)。家事などはなるべくするようにしています。掃除、洗濯、皿洗い、簡単な調理などとくに問題なくできますが、朝から希死念慮が強く出る場合もあり、困惑しています。 この状況は、昨年11月から禁煙を

          もの憂い日々

          先日久しぶりに処方が変わり、まあしかし薬の名称を列記するのもあまり趣味が良いとは思えないのでやめておきますが、単なる抑うつ感だけでなく、今さらながら、コロナ下におけるかなり強くしかも継続的に滞留するもの憂さを日々感じながら暮らしています。これは別にぼく個人に限ったことではなくて、世界中の多くの人が行動を制限されているので何らかの形で感じていることだとは思うのですが、なかなかきついです。 ぼくは愛煙家だった頃から喫茶店で読書することを愛してやまない生活を送ってきたわけですが、

          世の中がめちゃくちゃでも人生は続く

          オリンピックが開催され、全国の感染者がうなぎのぼりに増え、1日で1万人を超える。マスメディアはどこもオリンピックに直接・間接にお金を出していますし、商機と考えていますから、感染についての話と日本人選手がメダルを取って誇らしいという話を区別なく報じる。そうすると、あまり物事をじっくり考えない人は、何となく大丈夫かなという気分になって、お祭り的な雰囲気にも乗せられてついつい出歩いてしまい、感染してしまう。そういう事例が全国各地で無数に多発しているものと思われます。7月16日ころ、

          あまりに考えあぐねていると何も書けなくなってしまう

          みなさん、こんにちは。これを書き始めたのは2021年6月28日の午前0時過ぎです。最近、活力が無いのでまとまった文章を書く気持ちがほとんど起こりませんでした。ここでいう最近は約2か月間で、この5-6月はとても沈んだ生活を送っていました。読書もほとんどしていません(厳密にいうと、1か月に2冊くらい読了する感じなのですが、読書家の基準からは読書をしているとはいえない)。中国語の学習だけは毎日やっているので、その点は評価できますね。その他にはダイエットをしていまして、92㎏から87

          あまりに考えあぐねていると何も書けなくなってしまう

          外国語学習のコツ

          語学はスポーツや楽器練習と同様に日々継続しないと能力は容赦なく落ちてしまうので、毎日かならず一定時間触れることが肝要です。英語をある程度まで習得した経験―TOEIC750点くらい・その後ICT業界で7年間翻訳業務に従事―からいうと、リーディング(読む)、リスニング(傾聴)、スピーキング(喋る)、ライティング(作文)をまんべんなくこなすのが語学の上達には理想的ですが、なかなか実現するのは難しいですね。とくに最近はコロナの問題もあって、外国へ一定期間旅行することもできないですし、

          退職しました

          2020年の5月25日から働き始めた会社を去る4月23日付で退職しました。アンダーコロナ状況で仕事を辞めるのは不安でしたが、精神の安定を図るため、しばらく休養したいです。といっても休養しながら、次の職探しもするわけですが...。 ことしの9月が来れば41歳になります。もう若くはない。しかし、世の中の状況に負けずに少しは希望のもてる生き方に身を投じなければいけないですね。そのために最近熱心に学んでいる中国語が役に立つでしょうか。しかし、役に立つような習得レベルに引き上げるには

          ちくま新書の『世界哲学史』、シリーズをまとめてレビューする。

          筑摩書房が創業80周年を記念して刊行した『世界哲学史』シリーズは、その意欲的な構成と情熱によって、哲学愛好家と専門の研究者に驚きを与えた。といっても全巻に目を通した人はさすがに少ないだろうと思い、この小文をものしている次第である。 さて、人々の日々の暮らしのなかに超越や普遍を求める思索があり、それは時代や国、地域といったくびきを超えて広く世界に見受けられる。それを"世界哲学"とみなして、その歴史=物語を編みなおす試みが本シリーズである。ここでは読書家である評者の視点にしたが

          ちくま新書の『世界哲学史』、シリーズをまとめてレビューする。