恩師が亡くなった

中高6年間お世話になった恩師が11月21日に79歳で他界されたので、11月25日にお別れの会に行ってきた。中高時代についてはいまだに苦々しく思うこともあるが、何しろもう20年以上前のことなので、懐かしいというか、忘れていることの方がほとんどである。

先生はぼくとはまったく違うタイプというか、つねに忙しくしているせっかちでエネルギーに溢れたポジティブ=前向きで、やりたいことについてつねに考えをめぐらせ行動しているような人であり、ぼくは先生のことが大好きというわけではなく、むしろ一歩退いてみていたが、しかし尊敬はしていたので、先生が亡くなってとても悲しかった。音楽をジャンルで聴いてはいけない、良い楽曲がジャンルを超えてある、ということは先生と、そして吹奏楽を通してぼくが学び取った最も重要な果実かもしれない。あと、先生は気まぐれで不真面目な若いぼくを常に放っておいてくれたので、そのことについてもぼくは深く深く感謝しているのだが、これはいささか都合の良い感謝の仕方かもしれない。

いずれにしても、ぼくの人生は続いていくのだが、自分が敬愛する対象や、友誼を結んだ仲間もいずれ病み老いて朽ち果てていくのかと思うと―自分もその例に漏れないのだが―長く生きることは必ずしも幸福ではないと心の底から思えてくる。やりたいことをやって、パッタリ死ねればそれが真の幸福ではないかと思えてくるのである。

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