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個人的エッセイのようなもの

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母にかけられた呪いを解いた娘とのボール遊び

母にかけられた呪いを解いた娘とのボール遊び

最近急に運動が楽しくなった。

暇を見つけては任天堂Switchのフィット系ゲームで運動したり、YouTubeでお気に入りの動画を見ながら筋トレやストレッチに励んでいる。

メンタルも体調も驚くほどいい感じになった。

しかし私は、つい最近まで運動やスポーツは苦手…どころか嫌悪の対象ですらあった。

オリンピックやワールドカップの話題、スポーツニュースすらも見たくない聞きたくない。

運動にまつわ

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実家の横の大木が切られた、その後家に住み着いた有象無象のおばけたち。

実家の横の大木が切られた、その後家に住み着いた有象無象のおばけたち。

私の実家は都会のはざまにある集落のような田舎にあった。

父方の祖父の土地に両親が家を建て、小学校入学と同時に引っ越しそのまま高校卒業までをその場所で過ごした。



引っ越しの日。

それまではわりと都市部に住んでいたので、これから田舎に住むということに心がときめいた。

新しい家の横には、家よりも巨大な木が生えていた。

1本のシンプルな大木ではなく、椿やグミの木…何種類もの木が複雑に絡まり

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私が芸術家を諦めるまでの話 2

私が芸術家を諦めるまでの話 2

ここまでの話はこちら

私が東京藝術大学に合格したことは親も相当嬉しかったらしい。

自腹でなんとかする予定だった学費も親が出してくれた。

そのうえ予備校時代のように月に6万円の仕送りをしてくれることになった。

仲が悪くなっていた弟も「すごいやん」と言ってくれた。

入学式に着ていけるようなキチンとした服がなかったので、手持ちのワンピースに古着のジャケットで出席したら、同席した母にすごく怒られ

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私が芸術家を諦めるまでの話 1

私が芸術家を諦めるまでの話 1

私の将来の夢はずっと『芸術家』だった。

それを決めたのは、自分ではずっと「2歳のとき」だと信じていたけど、今自分の子供たちをみると、本当に2歳で将来の夢を決めていたとしたら結構ヤバイ幼児だなと思う。

幼稚園の将来の夢ではずっと「絵描き屋さん」だとお絵かきや発表で表明していた。

「私は大人になったら芸術家になっている」と信じて疑わなかった。



小学生の頃、とても賢い実弟に、リビングのテー

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1人目出産直後、失われた『私』の最後の記録

1人目出産直後、失われた『私』の最後の記録

データを整理していたら懐かしいものが見つかったのでnoteに放流したいと思います。

4年前、息子を産んで数時間後に「この体験で感じたことを忘れたくない」と書き残した私の文章です。

読み返して、産後興奮で寝つけない深夜に忘れないように書き綴っていた病室の灯りとニオイを思い出しました。

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男の子出産しました!
予定日を4日過ぎて、3690gという

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