人は死を知覚した時に何を思うのかという疑問
父が亡くなってもうすぐ10ヶ月になる。
思えば身近な人間を看取ったのはこれが初めての経験だ。これまでの身近な死はせいぜい祖父母くらいのもので、同居家族でもなく病院や老人ホームからの訃報だったので、自分から見ると「どこか遠いところでの緩やかな別れ」という感覚だった。
父の死はそれらとは大きくかけ離れたもので、つい3日前までは元気に顔を合わせていた家族と唐突に別れることになるとはあの時まで微塵も想像していなかった。
わがまま放題の父には手を焼くことの方が断然多かったこともあり、薄