川満直哉(rimroux)

東京都在住のFlute/Sax吹きです。ボサノヴァ・サンバ・MPBなどブラジル音楽を中…

川満直哉(rimroux)

東京都在住のFlute/Sax吹きです。ボサノヴァ・サンバ・MPBなどブラジル音楽を中心に、ジャズ・フュージョンやポップスのサポートなどあちこちで演奏しています。

最近の記事

桜散る頃に…(3-3+3)

2022年の3月にふと思い立ってヤフオクで購入したホンダのジャイロキャノピーさん。出品時の走行距離が61,000kmを超えており、定価の半額以下での出品でした。学生時代にピザ屋のアルバイトで乗っていたこともあり、自身で所有するのは初めてですが乗り慣れた車種です。それから約2年、日常の足として、また自身の行動範囲を広げる相棒として頑張ってくれていたんですが、去る3/31の夜、出先でエンジンはかかるもののアクセルを回しても後輪が駆動しなくなるトラブルが発生。 実は同様のトラブル

    • 夢に亡父が出てきて救われたときの話

      (以下の文章は8年前にFacebookに投稿したものを元に一部改稿したものです) その日、僕は通い始めたばかりの現場で理不尽なパワハラを受けて肉体的にも精神的にもかなり疲弊した状態で就寝したところ、夢で3年半前に亡くなった父親に会いました。父親は脳腫瘍の摘出手術の後遺症で癲癇のような発作を繰り返して次第に身体の自由が効かなくなっていき、5年近い闘病の末に最後はほとんど意思の疎通もできない状態で亡くなったんですが、このところ夢で会う亡父はどういうわけか「頭の手術をして一度は寝

      • 【「フルートの日」に寄せて】むかしむかし、あるところに…

         40年ぐらい前に九州の片田舎で小学生だったとある男子児童の話。ここではN君としておきましょう。今でもそうなのか分かりませんが、3年生になると学校で縦笛(ソプラノ・リコーダー)を習うことになっており、N君のクラスでは担任の先生が子供たちのやる気を出させようと「何曲吹けるようになるか皆で競争しましょう」とスタンプラリーのようなことを始めました。それまで特に楽器を習っていたわけでも音楽が特段好きだったわけでもなかったN君でしたが、「縦笛で吹ける曲を増やす」という競争にいつの間にか

        • 立ち止まっては考える(2020→2021)

          2020年ももうすぐ終わり。 既に皆さん書いてるとは思いますが、今年は本当に大変な1年でした。予定どおりにライヴを開催できたのは3月下旬までで、その後は緊急事態宣言が出たりしてバタバタと中止が決まり、ようやく演奏活動を再開できたのは5月末、それも無観客配信に切り替えてのものでした。 お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、僕自身は6月以降リーダーライヴの企画を立てるのを中止しています。ありがたいことに秋冬のライヴのオファーをくださったお店もありましたが、諸々勘案した結

        桜散る頃に…(3-3+3)

          【ご報告:年賀状の運用について】

          これから書くことは長文の言い訳です(汗)。あまりにも今更すぎて令和2年のド年末に言うことでもないんですけど、実は昨年の改元を機に「年賀状を出すのはもう止めよう!!」と僕の中で決めたんですよね(理由は色々…)。 たまたまその直後に引っ越しをすることになり、例年年賀状のやり取りをしている方々には「転居のお知らせ」のついでに「年賀状廃止」もお知らせすれば良いか…と引っ越し前はぼんやり考えていたんですが、実際に転居した後は猛烈にバタバタしまくっていて何のお知らせも出来ず、結局そのま

          【ご報告:年賀状の運用について】

          精神的セミとしての正直な告白:2020

          (本記事はちょうど2年前のこの時期に書いたものを「キナリ杯」へのエントリー用に加筆改題したものです)  夏が好きだ。  もちろん四季折々にそれぞれの楽しみや美しさがあることは承知しているが、どれか一つを選べ…と言われるまでもなく「夏が好きだ」と躊躇なく宣言できる。炎天下で意識が朦朧とすることも、満員電車で汗の饐えた臭いに辟易することも、夜中に寝苦しくて目が覚めることもあるけれど、それでもなお「夏が好きだ」と表明せずにはいられない。  僕が7月生まれだからかもしれないし、

          精神的セミとしての正直な告白:2020

          MOVEストーリーは突然に

          本日(7/18)が誕生日でした。SNSなどでのたくさんのお祝いメッセージありがとうございます。もはや歳を重ねたからといってそれほどめでたいというアレでもありませんが、おかげさまで無事に30歳(※16進数表記)になりました。これからの1年もますます精進しますので、どうぞ宜しくお願いいたします。 年齢も30の大台(※16進数表記)に乗りましたし、元号も改まったということで…というのはただのこじつけですが、実は先般ひとつ僕にとってはかなり大きな決断をしました。 引っ越しします。

          MOVEストーリーは突然に

          【いきなり最終回】こんな夢を見た

          ※つい先日、往年の「月9ドラマ」の最終回みたいな雰囲気の甘酸っぱい青春ドラマのワンシーンに自分がいる夢を見ました(笑)。何しろ夢なので具体的なストーリーは全然分からないんですけど、いくつかのセリフとそのシーンの情景、そしてギュッと胸が締め付けられるような感覚だけは覚えたまま目が覚めたので、その記憶を元に細部を肉付けして書いたのが以下の文章です。繰り返しますが「夢」の話ですので、ストーリー展開らしきものは特にありません(笑)。情景描写と会話のリズムにリソースを全振りして書いた「

          【いきなり最終回】こんな夢を見た

          Back to the Roots... (後編)

          僕の父方の先祖は沖縄の離島・宮古島の隣にある伊良部島(いらぶじま)の出身だと子供の頃から聞かされていたのですが、大人になるまで実際に島を訪れたことはありませんでした。僕自身は九州の宮崎で生まれ育ち、大学進学と同時に東京に出てきた後はずっと東京暮らしですが、漠然と抱えていた「自分のルーツ」としての宮古への郷愁にも似た感情の正体を確認するため、30代半ばだった2005年の夏に初めてその地に足を踏み入れました。前回から2回の文章は、その頃に書いたものを元に多少の改稿を施したものです

          Back to the Roots... (後編)

          Back to the Roots... (前編)

          僕の父方の先祖は沖縄の離島・宮古島の隣にある伊良部島(いらぶじま)の出身だと子供の頃から聞かされていたのですが、大人になるまで実際に島を訪れたことはありませんでした。僕自身は九州の宮崎で生まれ育ち、大学進学と同時に東京に出てきた後はずっと東京暮らしですが、漠然と抱えていた「自分のルーツ」としての宮古への郷愁にも似た感情の正体を確認するため、30代半ばだった2005年の夏に初めてその地に足を踏み入れました。これから2回の文章は、その頃に書いたものを元に多少の改稿を施したものです

          Back to the Roots... (前編)

          フルートの組み立てをめぐる冒険

          フルートは頭部管・胴部菅・足部管という大きく3つのパーツを組み立てて使う楽器です。初心者向けのフルート教則本の多くには、最初に楽器の組み立て方を説明する際に「胴部管の主なキーの中心を結んだ線が唄口(唇を当てる穴)の中央に並ぶように頭部管の角度を調節しましょう」的なことが書いてあります。 が、僕のセッティングは教科書的な基準からするとだいぶ唄口が内側(=自分に近い側)に向いています。だいたい「主要なキーの中心を結んだ線が唄口の上端に揃う」ぐらい。唄口に息を当てて良い音が出る角

          フルートの組み立てをめぐる冒険

          とばっちりのアンディー。

           Andy Snitzerといういわゆるスムースジャズ系のサックス奏者がいる。僕はサックス吹きとしては20代の頃からフュージョン/スムースジャズ系のプレイヤーが好きで色んな人を聴いてきたが、全く本人に非のない理由で一時期この人の音楽が聴けなくなったことがあった。今日はそんな話。  1995年だったか96年だったか、成り行きで国際電話サービスを扱う代理店の営業を半年ほどやったことがある。今の若い人には信じられないだろうけど、昔は海外の人と話すにはバカ高い「国際電話料金」を払う

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          O Viajante do Verão 〜夏の旅人〜 (Digest)

          フルート/サックス奏者の川満直哉が2016年11月に発売した1st Album:「O Viajente do Verão 〜夏の旅人〜」より、各曲のダイジェストをお届けします。画像はアルバムジャケットの内側でも各曲の「イメージ写真」として掲載されている沖縄・宮古諸島の夏の風景です(撮影:川満直哉)。 ----- 【商品名】「O Viajente do Verão 〜夏の旅人〜」(RMRX-001 ) 【発売元】Office RIMROUX 【プロデュース】木村純 【録音・マスタリング】滝口実 (2016年8〜9月、自由が丘 「STAGE 悠」にて制作) 【収録曲】  1. ジェット機のサンバ (Samba do Avião)  2. 海のそよ風 (Brisa do Mar)  3. 愛しの海 (Mar Amar)  4. 月と砂 (Moon and Sand)  5. てぃんさぐぬ花  6. 二人と海 (Nós e o Mar)  7. 生きる歓び (Alegria de Viver)  8. 空を見上げて (Olha pro Céu)   9. 夏 (Estate)  10. 童神(わらびがみ)  11. 大いなる海洋 (Oceano)  12. マンタのサンバ (Samba da Manta) 【演奏】 ・川満直哉(Flute/Alto Flute/Piccolo/Soprano Sax/Alto Sax/Tenor Sax/EWI/Keyboard/) ・木村純(Guitar) ・服部正美(Drums/Pecussion) on Track 1, 4, 7, 11 【価格】¥2,700(¥2,500+tax) ご購入はライヴ会場での直販、または銀行振込によるご郵送でのお届けとなります。詳細は以下のWebサイトをご参照ください。 ■川満直哉Website■ http://www.rimroux.com/

          O Viajante do Verão 〜夏の旅人〜 (Digest)

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          かたはらいたし 〜ラーメン店にて〜

           「かたはらいたし」という言葉を文字で見ると、時代劇でお奉行様が悪人どもの見苦しい弁明を論破した後にドヤ顔で「片腹痛いわ!!」と言い放つ…みたいなシチュエーションを想像しがちだが、平安時代には「傍ら痛し」で「(傍にいる人に対して)きまりが悪い」とか「(傍で聞いていて)腹立たしい」とか「(傍で見ていて)気の毒だ」といった、他者との関係性の中で自分の感情が動かされる事態に対して用いた言葉だったらしい。人の目が今よりもっと気になっていた時代ならではの語法だったんだろうと思う。  も

          かたはらいたし 〜ラーメン店にて〜